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テクノロジー

MIT の研究者が本家 /. で核融合発電について質問を受付中 70

ストーリー by reo
皆さんも是非 部門より

taraiok 曰く、

核融合は核分裂と異なり、高圧や高温度の環境でなければ反応が起きない。このことから核融合発電は災害などでも停止しやすく安全だと言われている。高圧や高温度の環境は電磁場などを用いて作り出す技術開発が行われているが、実用化に向けての道のりはまだ遠いところにある。この状況に対し、オバマ大統領は 2013 年度の概算要求では、核融合関連の予算の縮小を計画している。全体の予算規模の縮小が行われている一方で、国際協力による核融合エネルギーの実験施設 ITER (国際熱核融合実験炉) 建設のための資金は 4500 万ドルと増加している。ITER の予算が増えた分は、国内の研究費から削られることになる (予算PDF) 。その場合は MIT の核融合関連の研究所の閉鎖も考えなくてはならず (Fusion Future の記事)、MIT の保有するユニークなトカマク型融合発電実験システム「C-Mod」の維持も困難になるとしている。

こうした技術と政策の問題に対して、MIT のプラズマ・サイエンスおよびフージョン・センターに所属する 6 人の研究者が本家 /. で公開質問を受け付けている (本家 /. 記事) 。恥ずかしがらずにどんなことでも聞いて欲しいとのこと。6 人の研究者の簡単なプロフィールは次の通り。マサチューセッツ工科大学プラズマ科学核融合センターの副所長で主任研究員でもある Martin Greenwald 博士、「Principles of Plasma Diagnostics」の著者 Ian Hutchinson 教授、その助手で米国エネルギー省の受賞経験もある Anne White 准教授、プラズマに対応する材料研究をしている Dennis Whyte 教授、加えて、C-Mod のプロジェクトの博士課程の大学院生 Nathan Howard 氏、Geoff Olynyk 氏。

本家 /. のコメント欄では、C-Mod の技術的な課題についての意見や商用核融合の実用性などなどさまざまな意見がつき、議論が交わされている。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Ever_Greenfield (37706) on 2012年03月26日 17時50分 (#2123837)
    アトムの動力は核融合ということにしたいと言っていたそうだね。
    --
    永世小学六年生神アイドル支持者(バランス取らなくっちゃなぁっ!!)
  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 19時07分 (#2123882)

    どこかでその判断をしないといけないわけで。

    核融合はヘリウム3を生成しなくてよい(化石燃料のように原料として収集可能な)状態にできないかぎり、システム全体として入力した以上のエネルギーを取り出せる発電システムは作れないと思うし、宇宙空間で太陽風から3重水素やヘリウム3を収集できる装置とかを研究するほうがまだ可能性があるレベルだと思う。
    んでつまりは太陽をエネルギー源とする発電装置となるのなら、なにも核融合じゃなくてもって気もする。
    より安全で安定的な無線送電技術や、単なる送電線としての静止軌道塔のようなものを研究するのと等価的にとらえるべきって話になりそう。

    • by Anonymous Coward

      D-Dは無理かなぁ。これが出来りゃ問題無いんだけど、難易度高いよねぇ。

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 12時38分 (#2123638)

    http://keelytech.com/stubblefield.html [keelytech.com]
    のページの真ん中に載っている
    Resonant Nuclear Reactorです。
    もはや原子炉じゃないです。単なるコイルです。

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 12時54分 (#2123647)

    ITERのホームページ見ると、ITERがあって次が原型炉(発電実証プラント)、となっているけど、実際に発電が行われるのは原型炉の次ということでいいんだよね?

    ITERって、2001年に設計が完了して2019年に初プラズマ達成、2027年にD-T運転開始と非常にスローペースな足並みに見えるんだけど。
    原型炉も同じようなペースだとして、2050年ぐらいに商用一号機の建設開始?何でこんな遅いの?

    国際プロジェクトで調整が大変とか建設に時間がとか色々あるんだろうけどさ、だったら今のうちから原型炉の設計や用地確保に入っとくとか、やりようもあるんじゃないの?
    (もちろん、ITERの成果によっては設計に変更も入るだろうが、それにしたってある程度方向は見えているんだよね?)
    どうにも真面目に実用化を目指しているように見えないんだけど。

    # ってここに書いても答えが得られるわけではないだろうが。

    • >何でこんな遅いの?

      実は、核融合発電がものになるのかどうかは全くと言っていいほどわかっていません。
      高温・高密度のプラズマを作って核融合反応を起こすというところまで、そして一部の施設で投入したエネルギー(電力)とほぼ同程度の核融合による出力(熱)を得るところまではいっていますが、そこまでです。
      無理に火力発電で例えて言えば、「やかんから出る蒸気でかざぐるまが回ることは確認できた。でっかいボイラーと発電機をつなげば実用的な発電ができるかもしれない」とかそういうレベルです。

      実用的な発電を実現するには、

      ・さらに高温・高密度のプラズマの実現
      ・それを磁場で十分長時間閉じ込める
      ・何らかの手段でエネルギーを取り出す

      という点をクリアーしなくてはならないうえに、さらに

      ・発生する中性子等による炉壁材の耐久性の確保

      といった長期間運用するうえでの問題点も何とかしなくてはいけません。
      核融合関係の人たちと話していても、正直なところ、2050年ごろに原型炉がまともに動いていれば御の字、という雰囲気です。

      もちろんだれかが画期的なプラズマ制御技術を開発すれば一気に進展する可能性もありますが、逆に「どう頑張っても高エネルギープラズマをコンパクトに閉じ込めることはできなかった」となって終わる可能性もあります。

      親コメント
      • by SteppingWind (2654) on 2012年03月26日 22時54分 (#2124011)

        無理に火力発電で例えて言えば、「やかんから出る蒸気でかざぐるまが回ることは確認できた。でっかいボイラーと発電機をつなげば実用的な発電ができるかもしれない」とかそういうレベルです。

        いやあ, そこまではいかない. せいぜい木を擦り合わせたり火打石を叩いて種火が出来たってレベルでしょう. しかも, 燃えやすい火口に火をつけるのがせいぜいで, 薪とか石炭には火を移せない状態.

        この先, 継続的に燃料を供給して連続的に核融合を継続させるとか, 核融合反応で出来たエネルギを取り出すとかには現状のトカマク型は不利で, 非慣性方式だとヘリカル型とか(タンデム)ミラー型とかの方が筋はいいんだけど, こちらはまだまだ初期段階. また, 現在の燃料は自己点火条件の一番ゆるいD-T反応を使っているけど, Tが原子炉などを使って生成しないといけないうえに, 反応の結果として高速中性子を出すためエネルギ利用・変換効率も悪くなるうえに炉壁の放射化・中性子脆化の問題があるので実用化には難しい. 実用的にはD-He3反応を使うのがいいけど, これはD-T反応に比べて一桁ぐらい条件が厳しいし, He3資源が近場でも月面ぐらいにしかないので月面工場でも出来ないと大量には確保できない.(継ぎでD-D反応を使うという手も考えられますが)

        なので, よっぽど画期的な技術が出ないと, 今世紀中に実用の芽が出るところまでたどりつけないんじゃないかと.

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2012年03月27日 0時44分 (#2124095)

          SteppingWindさんのコメントはさすがに誤りが多いので訂正しますね。

          >>燃料を供給して連続的に核融合を継続させるとか... トカマク型は不利で、非慣性方式だとヘリカルとか(タンデム)ミラー型のほうが筋がいい

          燃料供給における一連の技術(ガスパフ、中性ビーム入射、ペレット入射)はトカマク型での実験が先行しており、ヘリカルが特に有利ということはない。
          ミラー方式は原理上イオンの逃げる角度が存在するので、現在は発電炉としての応用はほとんど考えられておらず、燃料の投入云々以前の問題。ちなみにミラー方式の方が歴史は長いです。

          >>核融合反応でできたエネルギを取り出すとかには現状のトカマク型は不利で...

          エネルギーの取り出し方式は現状、トカマク、ヘリカル、ついでに慣性でも同じ手法(炉壁(ブランケット)で中性子を減速、熱に変換)で、加熱装置やコイルのない慣性核融合炉が被覆面積の関係で有利だと言われますが、ヘリカルとトカマクなら大きな違いはないでしょう。

          >>D-T反応を使っているけど... 反応の結果として高速中性子を出すため、エネルギ利用・変換効率も悪くなる

          核融合反応による生成物がヘリウム原子核や陽子、ガンマ線である場合に比べると、炉としてのエネルギー取り出しには中性子の方が有利。これは電荷がなく、閉じ込め磁場の影響を受けず、透過性の高い中性子なら炉壁の内部もブランケットとして使えるためで、電荷があり、磁場で閉じ込められる粒子からエネルギーを取り出す現実的な手法はまだ提案されていないのが現状。

          (ところで、D-He3反応の支持者がネットではすごく多いのはなぜなんでしょうね?なにか発信源があるんでしょうか?)

          炉内でのT生成の難易度や、炉材料への中性子の影響の問題が大きいのはそのとおりです。プラズマがどれだけうまく閉じ込められても経済的に成り立たないなら意味がありません。実現のためのハードルとしてはプラズマ閉じ込めと並んで大きな問題かもしれません。

          ちなみに、核融合研究では、
          1. 投入電力を上回る熱出力が得られるであろう温度、密度のプラズマ(ただし、使用ガスはDTではなく、商用レベルには20倍程度の効率化が必要)の1分以上の保持(JT-60U)
          2. 温度や密度は劣るプラズマながら数時間のプラズマ保持(TRIAM-1M)
          3. DTガスを用いたプラズマ生成と保持、それによる核融合反応の確認(JETなど)
          などの成果がすでに出ており、iterやその次のDEMO炉では「商用レベルのプラズマを数カ月程度定常に保持し続ける」ことを目指した研究が行われる予定です。
          そんなわけで、種火ができたレベルよりはもう少し進んでるんじゃないでしょうかね。まぁ、この手の比喩に妥当性を問うのもなんですし、そもそも、元の比喩で言うなら核融合で風車を回したことは一度もないわけだったりしますが。

          親コメント
      • by Anonymous Coward

        一般人が思っているより、道はずっと厳しそうですね。
        スパコンで効率的なプラズマ制御技術を開発できないものなんですかね〜

      • by Anonymous Coward

        水素吸蔵合金にちゅ〜っと吸収させて、ダイヤモンドアンビルセルでぎゅ〜っと圧縮しつつ、
        レーザーでパーンと打てば、エネルギーがポーンととれればいいんだけどね。
        常温核融合の話とんと聞かなくなったね。

        • 慣性核融合は、核融合エネルギー目当ては当分無理でも、放射性廃棄物に慣性核融合で発生した高速中性子を当ててエネルギーを取り出し、同時に放射能処理も出来るという一石二鳥法が有望とか聞いたな。
          まあ、燃料となる放射性廃棄物を作るために原発が必要なんだけどね。
          高速中性子を当てればU238も核分裂するから、ウラン資源は何百倍になるかな?

          --
          the.ACount
          親コメント
      • by Anonymous Coward

        詳しそうなのでちょっと聞きたいのですけど核融合発電と超遠距離無線送電システムとどちらが先に実用化しそうなんでしょうか?

        • 比較するほどのものでもないだろ。
          効率を無視するなら超遠距離無線送電システムは既に実現できている。効率を無視しても、エネルギー収支がマイナスになるので核融合発電は実現できてない。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            だったら核融合発電を研究するより宇宙に太陽光発電プラントでも作ってそこから電気を引っ張ってくることを研究したほうが早いのでしょうか。

    • 純粋水爆 [wikipedia.org]等の核融合関連技術が急ピッチで開発されるかもしれないので
      そうなれば案外早く実用化するかもしれません

      #ただ、大戦後に文明が維持していたらの話しですが・・・

    • by Anonymous Coward

      技術的課題だらけの状況ですから、まだ次を具体的に考える段階ではないのでは。
      プラズマの連続維持化や物質の放射化対策など、実用化に向けての目処が立ってないわけで。

    • by Anonymous Coward

      iterの建設期間が長いのは、この規模のトカマクがまだ世界に存在せず、簡単そうなものでさえ専用の研究開発が必要だから、というのが大きいです。(もちろん国際協力だから、というのも大きいですが)
      ただ、そもそもノウハウの蓄積された現行の原子炉の建設だって数年から10年程度はかかるので、極端に遅いとも言えないでしょう。
      原型炉の場合必要な技術のかなりの部分がiterの技術と地続きになるはずなので、そういう意味ではより短い期間で建設できると思います。とはいえ、ざっくり10年はかかるでしょうね。

      ちなみに、原型炉についてはiterのような規模の国際協力による建設を行う予定は今のところありません(EUは協力してやるようですが)。そんなわけでiterのホームページには無いですが、各国はすでに原型炉の概念設計を進めていていて、原型炉の建設はiterにオーバーラップしてすすめる予定です(あくまで予定ですけね)。
      ”核融合 ロードマップ”とかでググると電中研の人の資料とかが結構出てきますよ。

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 13時21分 (#2123671)

    日本とヨーロッパは継続していましたが、米国は一時期抜けていたようでその間に先に行かれてしまってジリ貧みたいに見えます。
    日本でもある技術を維持できるかどうかという瀬戸際みたいなのがいっぱいありそうに思えますから、こんな風になってほしくないなと思います。
    たとえば核分裂系の技術で原発を廃止したらこうなりそうに思います。

    ところで核融合って、炉が稼働しはじめたら、放射線とか何かの物質が放射能を帯びたりするとかないんでしょうか?
    それがなかったら圧力が一気に解放されたときにちゅどーんとくるくらいで比較的後処理も楽な気がします。

    早い実用化を願ってます。

    • by epgrec (43527) on 2012年03月26日 13時43分 (#2123686)

      継続的に中性子が打ち込まれるので炉に使われている材料が放射線を出すようになるというのは
      問題の一つだったと思います。また中性子による材料の脆弱化なども問題視されているみたいですね。
      脆弱化は現在の核分裂炉が持つ問題の一つでもありますが中性子のエネルギーが違うので、より
      大きな問題になるんじゃないかな、と。

      ただ、核分裂炉のように高い圧力で運転するわけではないので、圧力が解放されたら云々という
      心配はないんじゃないかと思います。内部は高温のプラズマですが、プラズマというのはは希薄な
      ものなので。

      いずれにしても、トカマク型の核融合炉からエネルギーを得るという、ごく基本的な方法も、まだ確立している
      わけではないようで、前途は多難というか、先は長そうかなと思ってますが。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      >たとえば核分裂系の技術で原発を廃止したらこうなりそうに思います

      発展途上国を実験台にして研究を続ければいいんじゃないですかね。
      • by Anonymous Coward
        さっさとしないと、10年後くらいには中国や韓国から見て日本が発展途上国(発展終了国?)になりかねないですからね!
    • by Anonymous Coward

      ところで核融合って、炉が稼働しはじめたら、放射線とか何かの物質が放射能を帯びたりするとかないんでしょうか?

      近くの図書館にでも行って、この記事 [nikkei-science.com] でも読んでください。

    • by Anonymous Coward

      トカマクはじり貧だけど慣性核融合じゃトップ走ってるじゃん。
      Zピンチ核融合とかかなり有望だよ。近年伸びてきた。

      トカマクなんて本当に発電まで行けるのかまだ分かってないんだから、力業で予算つぎ込んでも成功するとは限らない。
      例えば核分裂増殖炉にはいろんな方法あるけど、ナトリウム冷却高速増殖炉にこだわったあげく大失敗した日本国のような例もあるわけで。

      米国は数周遅れでトカマクやるより、純粋水爆の研究名目で予算が取れる慣性核融合を突き進めて欲しいね。
      多様性が無ければ、“核融合もやっぱりダメだ”ってなって研究自体が消えて無くなる。

      日本に限って言えば、原発の新設はもう無理だろう。
      だったら、そこから撤退してリソースを核融合開発や、再生可能エネルギー開発につぎ込んだ方がお得だと思う。

      • by Anonymous Coward

        核分裂増殖炉にはいろんな方法あるけど、
        ナトリウム冷却高速増殖炉にこだわったあげく大失敗した日本国のような例もあるわけで。

        某所の核融合研究施設の研究者曰く

        「もんじゅに使った1兆円があればかなり研究が進められた」と
        施設公開時に聞いたことがあります

        • by epgrec (43527) on 2012年03月26日 16時11分 (#2123786)

          その話の真偽は知りませんが、たらればを言い出すような研究者は信用しないほうがいいです

          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 16時43分 (#2123800)

            ただし、ものにもよりますね。

            「この細菌が外部に漏れたら人類は絶滅するかも・・・」
            「たらればを言い出すような研究者は信用しません」
            「そうか、わかった」
            「だ、だれか博士を止めろー!」

            親コメント
        • まあそれも結果論というか、仮定ですから難しいところですよね。
          (当初の目論見段階では)もんじゅがうまくいっていた可能性もあったわけですし、逆に1兆つぎ込んだからといって核融合が成功する保証もありませんし。
          もしかしたらそっちの世界では核融合が大ゴケして、増殖炉の研究者が「核融合につぎ込んだ1兆があれば増殖炉はかなりいいところまで行っていた」とか言っているのかもしれません。

          親コメント
    • by Anonymous Coward

      将来的には再生可能エネルギーへ転換していくことが望ましいかもしれませんが、現段階においては、安全対策を講じながら原子力発電の開発を継続していくことが必要であると考えます。 原発技術を維持することが日本の経済維持発展に大きく寄与するものと考えます。

      • by the.ACount (31144) on 2012年03月30日 16時53分 (#2126805)

        「他に頼れないから原発を頼れると信じる」としか聞こえないモノを頼ってどうする?
        絶対確実なのは、石炭もウランもない頃は太陽エネルギーだけで生きてたってことだな。
        少子化が続いて人口が江戸時代にまで減ったらOK?
        江戸時代は水力発電もなかったんだから、もうちょっと多くても良いか。

        --
        the.ACount
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        棒読みすればオk?
        • by Anonymous Coward

          日本の原発屋さんは今でも本当に原発がエネルギー問題の救世主だと考えています(棒読み)
          その信念に揺らぎはまったくありません(棒読み)

          • by Anonymous Coward

            皮肉はいいけれど、原子力以外に、今、使える大容量のエネルギープラントなんてあるの?

            今後20年程度で実用可能になる範囲でよいから、あるなら教えて欲しい。
            私自身、事故以来いろいろ調べて、結局、原子力(核分裂)に頼るしかない、という結論になったのだけれど、もし、これが間違いで、実は、20年後には原子力の半分程度を代替でき、安全保障の上でも問題の少ない電源があるなら、冷やかしなどではなく、本当に教えて欲しい。

            念のために言うと、火力は二酸化炭素やその他の排出ガスなど、廃棄物の閉じ込めコストを負担していないので安価なだけですから。

            # まぁ、破産してもよいから、金に糸目をつけなければ、出来る方法はありそうではあるが。
            # 例えば、日本中、全ての建物の屋根を太陽電池で埋め尽くすとか、風車を日本中に林立させるとか。

            • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 20時42分 (#2123931)

              原子力は、事故リスクや廃棄物の処理を見なかったことにしてたから安上がりだったんでしょ。

              >念のために言うと、火力は二酸化炭素やその他の排出ガスなど、廃棄物の閉じ込めコストを負担していないので安価なだけですから。

              コレと何ら違うことはない。
              将来世代につけ回して我々が楽してる、って点じゃなーにも違いが無い。

              というか、日本に於いては核廃棄物の処分方法が全く検討されてない時点で、酷い詐欺であるよ。
              我々の子孫世代への詐欺行為。
              どーすんのホントに。100年どころじゃなく、1000年、あるいは1万年ぐらいは安定に地下処分しないといかんけど、地震国で火山国で造山運動が活発な列島のどこに安定な地層があると。

              今動いちゃってる原発はしょうがないから有効活用するにしても、それらが廃炉になる20年後あたりまでに、なんとかしないといかんよ。

              親コメント
              • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 23時12分 (#2124025)

                > 原子力は、事故リスクや廃棄物の処理を見なかったことにしてたから安上がりだったんでしょ。
                全くそのとおりで、火力について示したのは、原子力が本来負担すべきコスト込みの計算になるのに、現状の火力の計算は廃棄物対処のコストを無視しているからに過ぎません。
                つまり、言いたいのは、あなたと同じく、「両方とも同じだよ」ということです。

                ちなみに高レベル廃棄物(近づくと死ぬレベル)については、地層処分で候補地選定中という状態です。「検討していない」のではなく、最終処分施設の場所を決めるための公募期間であるだけです。
                (http://www.numo.or.jp/koubo/document/index.html)
                まぁ、それまで保管する中間貯蔵施設にしても、最終処分場の立地にしても、未解決の問題がまだ数多くあるのは、ニュースを適当に見ていれば、ときどき聞こえてくる話ではあります。

                そういった筋の悪い技術であるにもかかわらず、なぜ、原子力なのかと言うと、単に、消去法でそうなるだけ、という情けない話であるわけです。
                つまり、水力はもう開発し尽くした、再生可能エネルギーは補助的なものにしか使えないし、もし、再生可能エネルギーだけで全てまかなうなら、想定可能な範囲で見通せる将来にわたって、大々的な環境破壊、または、実現不可能なほどのコストがかかる、火力は原子力と同じレベルで費用がかかり、かつ、平常運転時でも環境への影響があり、燃料は政情不安な地域に偏って産出する現状などから全てを託すことはできない、という問題になるわけです。

                # 沖ノ鳥島に巨大発電基地を作るのも良いかも・・・台風の問題もあるし、敵国からの防衛用に護衛艦隊がもう一セット必要だ・・・カネが・・・

                つまり、世界中が一緒に貧乏になってくれるか、本当に画期的な技術が出現するならともかく、原子力は危険を承知で使い続けなければならないし、作り続けなければならない、それどころか、高速増殖炉やプルサーマルといった燃料を増やす技術を開発しなければならない、という結論なのです。

                別に、原子力利権など無くても、日本を高度産業国家として維持し、今の豊かな生活を守るとしたら、こういう結論しかないわけです。
                以前、通産省肝いりで常温核融合(電気分解で核融合が起きるというアレです)の研究が行われたことがありますが、このような背景を考えると、関係者は藁にもすがる思いだったのだろうな、と思えるのです。

                親コメント
              • by Anonymous Coward
                カンペ通りにうまく喋れたか?
              • by Anonymous Coward

                なるほど内容には異論はないようですね

            • by Anonymous Coward

              太陽光や風力発電を否定するわけではなく、推進することも必要であると考えております。 しかし太陽光や風力発電は天候に大きく左右され、利用率が大変に低いと聞いております。 また、火力や原子力発電に比べて広大な面積が必要になるなど、現在の技術面・コスト面から考えますと、補助的な電源にはなっても、代替の電源となり得ることは到底無理であると思います。 よって、当面は原子力発電に頼らざるを得ないと思います。

              • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 19時23分 (#2123888)

                原子力発電に頼らざるを得ない

                「原子力発電に頼らざるを得ない」
                ちょっとした言い回しで印象変わると思う。

                親コメント
            • by Anonymous Coward

              これも棒読みすればいいんだろうか

            • by Anonymous Coward

              専門家では無いので妄想に近いですけどバイオエタノールを利用した火力発電なら20年くらいあれば何とかなるのではないでしょうか。

              とりあえず燃料確保のために水耕栽培等による原材料になる植物の工業的生産方法の確立とか色々やっていけば20年くらいあればなんとか軌道に乗せるくらいはできそうな気がしますけど無理でしょうかね。

              • by Anonymous Coward

                >バイオエタノールを利用した火力発電
                バイオマス自体を燃やしたほうが効率がいいのでは?

  • by Anonymous Coward on 2012年03月26日 15時00分 (#2123739)

    たとえば、いまだと原発関連で学者を呼べば、もの凄く盛り上がると思う。
    学者にとっても、テレビほどではないにしろ知名度は上がるし、/.Jとしてもかなりの集客効果が見込める。
    2chに本人が降臨したほど痛い状況にもならなくて済むし、ニコニコ動画よりも議論は深めやすいと思う。

    問題は、テーマによっては下手したらブログの炎上に対処しないといけないような事態になるので、
    応じてくれるホットな専門分野の学者が、いるかってことだろうか。
    #もしかしたらTwitterのようにシンパとなるフォロワー層がいるシステムじゃないと難しいかもしれない。
    #あるいはニコニコ動画のように運営側が都合の悪い客を摘み出すなりして、ある程度のゲストの機嫌を損ねないように工夫する配慮が必要かも。

    • by Anonymous Coward
      /.Jで上手くやるには、マイクロソフトにノウハウ [srad.jp]を聞けばいいんじゃないかと思うんだ。
    • by Anonymous Coward

      なんで、ネットで、テレビ討論会みたいな大半の人が読むことしかできないバイアス前提の会議をやらんとあかんの。

      • by Anonymous Coward

        ネットで全くバイアスのかかってない会議なんて、
        V速にでも降臨して、自分をフルオープンにしながら1000までスレを消化できる人でもないと無理だと思う。

        日本でも、原子力関係の新進気鋭の若手学者十人が、
        業界の慣習やボスからの圧力を一切無視して質問に答えますという企画でもあれば面白いのだけど、無理だろうね。
        誰がどうやって段取りするのかはともかく、「匿名の」若手学者十人がなんでも質問に答えますという企画なら可能かもしれないけど。

    • by Anonymous Coward

      要するにこれってリストラされそうな研究者による予算獲得プレゼンでしょう。日本の原子力研究者はまだそういう心配はないのでは。
      数年前にはスパコン関係者が似たような大騒ぎしてましたね

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