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原子力

「レーザー核融合」、毎秒1回の100連続反応に成功 45

ストーリー by hylom
次のエネルギー源を探せ 部門より
hlevin 曰く、

光産業創成大学院大で4月4日、浜松ホトニクスやトヨタ自動車などとの共同研究により、レーザー核融合反応を「爆縮高速点火」による手法で100回連続して起こすことに成功したとのこと(静岡新聞)。

レーザーの出力が足りないため、発電までは至ってないようですが、昨今のエネルギー論議に一つ選択肢が増えるかも。とは言いつつも、炉の強度問題や核融合には様々な課題が山積しているようですが、まずは夢のエネルギーといわれた発電方法へ一歩進んだという明るいニュースでした。

レーザー核融合とは「海水に含まれる重水素と三重水素を混合した燃料にレーザーを照射して核融合燃焼を起こし、そのエネルギーを発電に利用する理論」だそうだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 今回使ったのはトリチウムを含まない重水素のみの模擬燃料のようですし、点火のレーザー出力もだいぶ小さいようですが、実際に核融合反応が(エネルギーアウトプットは少ないながらも)起きているところまで確認できた、というものなのでしょうか。

    • ・ターゲットは重水素化ポリスチレン(固体で扱いやすい)
      ・ベンチトップ型(多分)の小型装置での概念実証実験(の第一歩)
      ・コア部分からのX線放射や熱中性子の測定から,中心温度が数百eV程度に加熱されることを確認
      ・どの程度の時間で圧縮されるか等のダイナミクスも測定
      ・今後,出力増加や最適化をして研究を進めていけば,核融合も(多分)夢じゃない

      という論文のようです.

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      • 「レーザー核融合で発電しようとするなら必要になるであろう要素技術の一つ・連続点火を実験室で動かしてみたところ(ここは確かに世界初)、期待した数字がそれなりに出た」と、いう感じでしょうか。

        トカマク炉のほうは、熱出力から実際に発電させる原型炉(DEMO)の概念設計がそろそろ…といった段階だと記憶していますが(その前のITERがホイホイ稼働するのかというのはさておき)、レーザー核融合のほうはさすがにそういった段階ではなさそうですね。プレスリリース [gpi.ac.jp]はちょいと飛ばし気味な気が。

        /*
        そもそも、発電用途のレーザー核融合ってどういう炉のデザインにする構想なのかなあ。トカマク炉に比べてピンとこないというか、想像しづらいというか。
        レンズが周囲をずらっと囲んでいるデザインのままなんだろうか。
        */

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        • 論文の主題としては,加熱機構の動力学っぽい感じの書き方でした.レーザー照射で生じた熱電子がかなりエネルギーを運んでる,とかそのあたりが明らかになったみたいです.
          コンパクトな装置でこういった高圧縮・高エネルギー状態の研究が簡単にできる事がわかったから,核融合の研究したりする際のテストベッドに向いてるよ,ってのも最後のあたりに少し書いてありますが.

          それと,意外にレーザーの本数って少ないんですね.
          今回のも,レーザーを2本に分割,一方をさらに2分割して圧縮用に,残りはパルス幅を圧縮(=エネルギー密度を増加)してこれまた2本に分割して加熱用に,ということで,サンプルへの照射部分は4本だけみたいです.

          >、発電用途のレーザー核融合ってどういう炉のデザインにする構想なのかなあ。

          古い資料ですが,こんな感じなようです.

          http://www.aec.go.jp/jicst/NC/senmon/kakuyugo2/siryo/kaihatsu08/siryo12.pdf [aec.go.jp]
          http://www.aec.go.jp/jicst/NC/senmon/old/kakuyugo/siryo/siryo137/siryo3.htm [aec.go.jp]

          何らかの手段で気体や液体の加熱へとエネルギーを転換し,それを取り出す手法ですね.

          液体壁方式では,チャンバー内面に上から液体金属を注ぎ,それが核融合で生じた熱を吸収,高温の液体金属となって下から回収される,と.ついでにLiも混ぜておいて,そいつが発生した中性子を吸収することでトリチウムを生じ燃料も増殖出来る設計のようです.
          直接壁面を流すほかにも,メッシュに浸潤させたりといろいろ検討はあるようです.

          固体壁方式では,チャンバー内にある程度のガスを導入しておきそいつにある程度エネルギーを吸収させ高温のガスに,壁面の最表面はタングステンなどの高融点物質でコーティングし,壁内の冷却水か何かで吸収するようです.ただ,こちらの方が壁面への熱衝撃が大きいため耐久性が課題?

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    • なんか聴いたことある名前かもと思ったら、阪大の核融合研の助教授さんだった人なんですね。
      あちらはいつの間にか核融合の冠外しちゃってるけど、見通しが立たなくなったのかな。
      学生の頃、あそこの人たちに高エネルギー強度にも耐える歪のないレンズを作るだけで四苦八苦してた話を聞いたことあります。
      あれ、レンズじゃなくてレーザ媒質のガラスを作る話だったか・・・ 詳細ほとんど覚えてない。
      確かすんげーでっかい激光だか烈光だか言う名前で1ダースのガラスレーザーを放ってたと思うけど、あれをコンパクトにしたのかな。
      当時レーザーの光路だけで2~300mあるって聴いたけど、アライメント調整はどうするんだとか想像しててげんなりしたっけ。
      詳細レポートとかをNHKスペシャルでやってくれたら嬉しい。

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  • by love-m4 (10412) on 2012年04月11日 9時11分 (#2133285) 日記

    浜松ホトニクスは、まぁアレだから置いといて
    トヨタ自動車って聞くと核融合プリウス!って夢想しちゃうNe!

    • by Anonymous Coward

      レシプロ核融合炉って感じですね。あるいはパルス核ジェット。

  • このニュースを聞いた時、結局、核融合炉による発電にどの程度近づいた話なのか、全く分からなかった。

    小飼 弾 さんがブログで書いた話 [livedoor.jp]ぐらいしか、この辺に関して書いているのを見つけられないんだけど、自分が生きている間は無理なことには違いないのかなぁ。

    • by Anonymous Coward

      既存のものより安全性が高いとか言われてる原発の新方式だって材料開発に20年~30年オーダーの時間がかかったりする
      レーザー核融合の実用化はどれだけ少なく見積もってもその倍以上の時間はかかると見て間違いない
      場合によっては自然エネルギー発電の技術的進歩と、地球規模での経済の成熟化、人口減少による電力需要減でレーザー核融合など不要になる可能性だってある

      • by Anonymous Coward

        期待するだけ無駄かもしれませんが、ブレイクスルー一個こえたらすぐかもしれませんけどね。
        少々効率悪くても収支プラスで動きさえすれば、宇宙開発の資源採取大規模プラントとかだと有力な選択肢たりえるし。(いやそれいつの話よ)

        まあ、一番最初にどうにかすべきは、「エネルギーを熱として取り出して水を沸かしてタービン回して発動機使って発電」という原始的でだめだめな部分の改善なわけですが……。

        • by Anonymous Coward

          商用レベルで潤沢なプラズマを自由に操れるんなら、MHD発電とかどうでしょう。

  • by Anonymous Coward on 2012年04月11日 8時31分 (#2133268)

    レーザー核融合自体も知らなかったのでwikipediaでみてみました。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E6%A... [wikipedia.org]
    > ...常に強いレーザー光を当てると、急激な表面部分の加熱、プラズマの膨張により、その反作用として燃料球自身が内部へ爆縮を起こし、内部の圧力は1億気圧にも達する。球殻部分はこの圧縮により球中心に圧縮され主燃料となる。この圧縮による衝撃波などにより、中空の気体部分は1億度以上という高温になる。
    ...
    > 炉容器(チャンバー)は周期的に発生するエネルギーの衝撃を受け止めねばならない。1秒間に5-10回程度の頻度で100kg爆弾相当の衝撃に相当する。

    ...なんともすさまじい光景な気がします。まさに爆発趣味かと。

    高速点火方式については、おなじくwikipediaから

    > 近年高速点火方式が可能となった背景には、CPA(Chirped Pulse Amplification、チャープパルス増幅)技術の発明により生み出された超高強度・超短パルスレーザーの出現がある。超短パルスレーザーに高エネルギーを詰め込むことは従来不可能と言われてきたが、CPA技術により可能となった。10^15W を超えるレーザー装置が大阪大学などで現実のものとなっている。高速点火方式の利点は、従来の中心点火方式と比較して、より小さなレーザー装置でより大きな利得(投入したエネルギー量と反応で得られるエネルギー量の比)が期待できることである。

    とあるのですが、10の15乗W(1PW)をそもそも用意しなくてはならず、それでも利得が得られるのはよいとしても常に1PW(毎秒?)以上な高出力さって現実的(運用の際の保守インフラなどを考慮して)なのでしょうかね???
    # ペタワット(PW)ってとってもpowerfullなイメージw

    • by racco (37699) on 2012年04月11日 8時45分 (#2133273)

      1PWっていってもフェムト秒級のパルス発振ですから、一秒でなませば1-10W
      級ではなかろうか

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    • Re:芸術なの? (スコア:3, 参考になる)

      by SteppingWind (2654) on 2012年04月11日 11時07分 (#2133352)

      レーザー核融合については, 日本では大阪大学 [osaka-u.ac.jp]が中心となって研究を進めています. このサイトにはレーザー核融合や高速点火についての図入りの簡単な解説 [osaka-u.ac.jp]もあります. 世界的にはローレンス・リバモア研究所のシバ, ノバに連なるNIF [afpbb.com]が有名です. ただ, レーザー核融合は言ってみれば「レーザー点火水爆」なので, 国家機密となっていることも多いです.

      今回の実験については去年日経に記事 [nikkei.com]が載っていたみたいで, この記事に従来のレーザー核融合装置での課題がまとめられています. 要はレーザー核融合ってのは巨大レーザー砲をサブミリからミクロン単位で核融合ペレットに精密同期射撃するというもので, 従来は1発撃つごとにレーザー砲身(希土類元素をドープしたガラス)を冷却する必要があったり, ペレットをセットしなおしたりする必要があって, 実用的な連続運転には程遠いものでした. それと比較すると今回は1秒おきに100連発なので, かなりすごい成果だと言えるでしょう.

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      • by Anonymous Coward

        > レーザー核融合は言ってみれば「レーザー点火水爆」なので...
        なるほど。納得しました。(どうりで爆縮やら高精度な対称性の球なんて書いあったわけだ)

        ローレンス・リバモア研究所は核関連起爆開発のオーソリティなんですかね?爆縮レンズからたどっていったら、たまたま下記の項目を見つけました。
        http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%91%E3%8... [wikipedia.org]

    • 太陽定数は、一平方メートル当たり 1366Wですから、単純計算すると
      1ペタワット=10^15W は、約 73万平方キロメートル 日本の国土面積の1.9倍の
      太陽光を一点に集めた位です。

      もっとも、他の方も書かれている通りとても短い時間ですから、平均すれば
      電球一個分程度のエネルギー量だと思われます。

      大阪大学のレーザーエネルギー学研究センターにある、大きな建屋を占める巨大な
      レーザー設備は、一回のエネルギー量ではこの研究より数桁上回ると思いますが、
      これは、1秒毎に発光を続けるような目的の設備ではなかったと思います。

      親コメント
    • by Lurch (10536) on 2012年04月11日 8時57分 (#2133278)
      で、マイクロブラックホールはできないのかな
      --

      ------------
      惑星ケイロンまであと何マイル?
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      え、むしろ、貧乳な気がするけど...

  • by Anonymous Coward on 2012年04月11日 9時04分 (#2133281)

    3/11前なら「自家発電に決まっていようが」って書いていたと思う。

    しかし計画停電を体験した事でモニターとビデオ再生装置が動く程度の電力、あるいは肌色を認識できる程度の明かりが必要だと思い知らされてしまった訳で…

    おまけに停電になったら出生率がアップしたなどという話を思い出すと、自分が悶々としている間にもリア充との格差が開いているのだという実感がこみ上げてきてしまった訳で…

    何が言いたいかというと「電気を大切にね by でんこちゃん [news-postseven.com]」ということなんですよ!

    劣情の解消に対する貢献度を考えると、電気があることで保たれている治安という観点からも安定供給は重要な問題。
    なのに、値上げに賛同しないなら電気を供給しないぞとか脅迫まがいの態度で交渉の席に着く電力会社など、
    できるだけ速やかにどうにかなってしまえ [yomiuri.co.jp]ばいいと思うよ!

    • by Anonymous Coward

      妄想だけで抜けないのではまだまだ悟りが足りない

    • by Anonymous Coward

      出生率は政権交代前から緩やかに上昇中だから。

    • by Anonymous Coward

      劣情の解消に対する貢献度を考えると、電気があることで保たれている治安という観点からも安定供給は重要な問題。
      なのに、値上げに賛同しないなら電気を供給しないぞとか脅迫まがいの態度で交渉の席に着く電力会社など、
      できるだけ速やかにどうにかなってしまえ

      なんで電力会社だけが悪みたいな物言いなのやら

  • by Anonymous Coward on 2012年04月11日 9時32分 (#2133304)
    もし仮に北の国がこれと同じ実験を行ったとしたら、周辺諸国はどう反応するのかなぁ、と思ってみたり。
    • by T.SKG (20663) on 2012年04月11日 11時18分 (#2133360) 日記

      弾道ミサイルや原子爆弾は、第二次世界大戦中にドイツやアメリカで開発された
      技術の模倣や改良に過ぎません。

      レーザー核融合は夢のような技術ですが、完成もまだまだ先のことです。
      こういった基礎的ですが金のかかる研究で先頭を走るためには、何十年もの間、
      かなりの費用と人を注ぎ込むことのできる国力と、また研究の様々な側面を支える
      広く発達した産業と技術を持つ必要があります。
      (多分、日米がトップで、欧州は二番手、ロシアは脱落、中国はまだまだ、そんなも
          のじゃないでしょうか。)

      もし独力でこういう実験ができれば、周辺国も、(かの国がそうありたいと望む) 「強大国」だと
      認識を新たにするでしょうが、これは大量破壊兵器に転用できるような技術じゃありませんし、
      人類の為に貢献しようなんて気もないでしょうしねえ。

      親コメント
      • 点火に核分裂反応を使わない純粋水爆はレーザーで起爆する方式が有望だとか。
        レーザー水爆 [wikipedia.org]なら銀河英雄伝説(SFってことでいいんだろうな)で普通に
        対艦ミサイル兵装 [alphar.quu.cc]として使われていることになってます。

        まだまだという評価の中国ですが、人が多くて人材が豊富なのでIQの高い人材を揃えるのには苦労しなさそうだし、
        (IQは教育の効果が高い人材を見つけるには役立つ。IQは通常ガウス分布になるから、母数が大きいなら優秀な人材も増える)

        世界中の工業生産を引き受ける工場になっていることから、民生用の先端技術に関しては世界と同レベルのものが使えます。
        部品を作れなくても入手は容易なので。このことから、後追いでいろいろ揃えてキャッチアップする能力は高いでしょう。
        暗号解読の分野でも中国には興味深い成果を出している研究者がいますよ。
        IDEA [wdic.org]開発者の片方は中国人だったりしますので。

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      • by Anonymous Coward

        > かなりの費用と人を注ぎ込むことのできる国力と、また研究の様々な側面を支える
        > 広く発達した産業と技術を持つ必要があります。
        > (多分、日米がトップで、欧州は二番手、ロシアは脱落、中国はまだまだ、そんなも
        > のじゃないでしょうか。)
        そう遠くない将来日本は脱落して中国が加わりそうだね。

    • 前提条件が全く違うので「衛星打ち上げ」と比較するのはどうかと

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      > 周辺諸国はどう反応するのかなぁ

      まず最初に思うのが、
      「原子炉でさえ発電用としてはまともに稼動していないと言うのに、また新しい言い訳を考えたのか」

      米「対外交渉部門との態度の乖離が広がっていて体制の安定性に疑問。今年こそ米軍の出番になるかも知れんね」
      →抗議

      露「今のところをまだ我々の発言を期待されている状況では無さげなので、状況を見守りたい」
      →沈黙

      中「どんなパフォーマンスをするにしろ、事前にこちらに相談があるべき。お前らの主人は誰だと思っているのか」
      →沈黙

      韓「…またかよ。こっちの気も知らないで…」
      →沈黙(野党が強い抗議)

      日「…記者会見でコメント求められるの嫌だなぁ」
      →沈黙(野党が強い抗議)

      あ、現実的に考えて「嘘である」と言う前提での反応ですよ。
      「北の将軍様が鼻でうどん食べながら裸踊りをし始めたら周辺諸国はどう反応するのかなぁ」
      みたいな事を考えても仕方ないですからね。

    • by Anonymous Coward

      北の国関係ないよ。
      テレビでこのニュースを流し、コメンテーターが「原発事故を教訓に、慎重に研究して欲しいですね」なんて当たり障りのないコメントしても、時と場合によっては大事になってたと思う。

      味噌も糞も一緒にしちゃう原発アレルギー、放射脳を舐めちゃいかんよ。

  • by Anonymous Coward on 2012年04月11日 11時58分 (#2133395)

    > レーザー核融合とは「海水に含まれる重水素と三重水素を混合した燃料にレーザーを照射して核融合燃焼を起こし、そのエネルギーを発電に利用する理論」だそうだ。

    なんだろうこの一文のボンヤリ感。

    • by Anonymous Coward

      なんとなく赤福を連想した。
      牛じゃないのは私が貧しいからに違いない。

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アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者

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