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バイオテック

遺伝子スクリーニングで「優れた子供を選ぶ」ことの道徳的意義 111

ストーリー by hylom
遺伝子はあくまで一要素では 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

遺伝子スクリーニングを行うことで、優れた子供を生み出すことは「倫理的な義務」と言えるだろうか?The Telegraphに掲載された記事が本家/.にて活発な議論を呼んでいる。

実践倫理学を専門とするオックスフォード大学のJulian Savulescu教授は「道徳的により良い子供」に育ち得るよう遺伝子を選択することは「倫理的義務」であるとして、積極的に親に選択権を与えるべきだとの論を展開する。

たとえばアルコール依存症や精神病質、暴力的性質といった性格上の欠陥を排除することに関して言えば、スクリーニングすることによってその子供が自分自身や周りに危害を与える可能性が低くなると同教授は言う。既に嚢胞性線維症やダウン症のスクリーニングは行われており、また大腸がんや乳がんに関する遺伝子も検査可能となっている。性格形成に関わる遺伝子を合理的にデザインすることは現在行われているスクリーニングの延長であり、ひいてはより知的で暴力の少ない社会へと繋がると考えているとのこと。

子供に最善の、もしくはより良い人生が送れる機会を与えることは責任ある親業の一環と言えると同教授は主張する。人類の未来をより良いものにするためにも、遺伝子操作を恐れるよりは受け入れるべきであると。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by sumeshi0206 (12305) on 2012年08月23日 15時27分 (#2217105) 日記

    やってもいい気がする。
    つまりお金がかからないってこと。

    暴力等は遺伝もあるかもしれないけど社会的な側面も大きいと思う。
    あとどんなに素晴らしい遺伝子を持った子でも親の育て方も問題(何世代か繰り返せば改善される?)

    #DQNのほうが子沢山

    • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 16時06分 (#2217131)

      基本的人権たる教育だって、お金次第で平等じゃないのに、
      先端技術をロハで配れというのは無理があります。

      で、コーディもとい遺伝子スクリーニング世代と、反遺伝子スクリーニング世代が戦争を始めます。

      親コメント
      • by koduckin (15749) on 2012年08月23日 18時16分 (#2217262)

        遺伝子スクリーニング世代の方が、非暴力的なので負けるでしょう。

        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2012年08月24日 4時49分 (#2217480)

        もし特定の病気を無くすことができるなら、その疾患に対する医療費がまるまる浮くわけです。
        そのぶんが遺伝子スクリーニングのコストを上回るなら、経済的にも実現可能だと思います。
        医療費なら費用対効果の算出もしやすく、予算の説明もずっとつけやすいはず。
        教育が無償でないのは残念だとは自分も思いますが、予算には限りがあるのでやはり理想論で予算をつけるのは難しい。
        限りがあるその予算にスクリーニングで都合がつけられるのなら、実行する理由は十分にある。
        極端なことを言えば、スクリーニングで浮いた予算を教育に回せるかもしれない。

        # スクリーニングとはちょっと違うが、コーディネイターとナチュラルの戦争 [wikipedia.org]を思い出した

        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 18時24分 (#2217272)

      子供のためと言いつつ、結局は親が自分好みの子供を産みたいというだけの話でしかない。

      そんな親の元で育てられる子供が可哀想。
      親が抱いてる理想から少しでも外れるととたんに冷たくされたりね。

      さすがに、心臓に欠陥があるとか、生まれた後も機械の補助なしにはまともに生活できないとか
      そういうレベルの障害はないにこしたことはないと思うが。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      >誰でも平等にうけられるなら
      >つまりお金がかからないってこと。

      つまり、先進国でも最貧国でも、ってことだな?
      そんな医療が達成されたことが人類史上あるか?

    • by Anonymous Coward

      勝手に生殖細胞の遺伝子をスクリーニングするレトロウイルス、もとい自己増殖ナノマシンを散布すればいいネ。

  • 参考図書 (スコア:4, 参考になる)

    by mishima (737) on 2012年08月23日 15時49分 (#2217120) ホームページ 日記

    そのあたりの考え方は、ひととおり桜井 徹『リベラル優生主義と正義』に書いてあったな〜
    病気の治療と人間の能力向上の間に境目はあるの?とか、
    外科手術や薬品による人間への操作と遺伝子操作は、同じ目的に対する手段の違いでしかないんじゃないの? とか。
    なかなか面白かった。

    で、「境目はない」「手段の違いでしかない」という認識の人は、きっと自然に優生的な思想を受け入れるよね〜

    --
    # mishimaは本田透先生を熱烈に応援しています
    • by Anonymous Coward

      「優生的な生命の操作」を、生命の発生のどの段階まで認めるか、でまた議論になりそうな。

      ・受精前の精子・卵子の選別まで
      ・着床前診断まで
      ・妊娠x週まで
      ・堕胎によって母体を危険にさらす期間まで
      ・生まれてすぐ
      ・七五三まで


      • Re:参考図書 (スコア:2, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2012年08月23日 16時19分 (#2217146)

        昔は生まれてからでもやってましたよね

        親コメント
      • by ef (25263) on 2012年08月24日 8時15分 (#2217516)
        「まだ人間じゃない」(フィリップ K.ディック)では12歳
        親コメント
      • それは結局、今回の優生学的手法がスクリーニングという手段であることを問題にしてるんだよね。

        本質的には堕胎をどこまで認めるか、という議論の延長線上にある
        (胎児ならOKか、受精卵ならOKか、母親に落ち度がなければOKなのか、宗教的文化を脅かさなければOKなのか、…)。

        もし、仮にウィルス等による遺伝子書き換えを受精卵の時に実施できる技術が開発されたら
        あなたの挙げた問題は消えるんだけど、でもそれでも問題が残るよ。

        生殖細胞以外への遺伝子操作はいいのかどうか。
        障害を持って生まれてくることに対する社会的コストと子供の権利をどう考えるか。…

        で、スクリーニングという手段に気を取られて、そうした問題におざなりになるのはマズいと思うんだ。

        --
        # mishimaは本田透先生を熱烈に応援しています
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        要するに、
        「どの段階までは『命の尊厳が認められる人間』じゃないから気に入らなければぶっ殺して捨てていいか」
        ってな話ですな。
        日本の法律では22週未満なら殺してもいいそうで。

        もっとも仕方なく生んじゃっても「赤ちゃんゴミ箱」に捨てれば誰かが育ててくれるようですが。

    • それで平和な世界が訪れるならそれもありなんじゃないかと思う

  • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 15時48分 (#2217119)

    どっかで手痛いしっぺ返しがきそうな

    • 同じく。 邪魔だよねって取り去ったコードが実は特殊な状況でのサバイバル能力に関わっていて…とか。 若干の躁鬱の気がある人の方がアーティストなどの才能を発揮することがあるとか、マイナスに見える物が実は裏にプラスの何かを持っているもので。 そんな微妙なところまで見極めた上でなら可能かもしれないけれど、現代の理解水準ではまだ時期尚早なのじゃないかな。
      親コメント
      • by SteppingWind (2654) on 2012年08月23日 16時16分 (#2217143)

        実は特殊な状況でのサバイバル能力に関わっていて…とか

        鎌状赤血球遺伝子 [wikipedia.org]なんかが有名ですね.

        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 16時33分 (#2217164)
        進化なんて、結局は、環境に対しての適応でしかないのだから、それを知恵を持って行ったとしても別にかまわないと思う。
        それによって人類が滅亡するならそれでいいと思うし、むしろ、貧富の差によって、遺伝子スクリーニングを行えなかった人々のみが生き残るのであれば、それはそれでいいんじゃないかと思う。

        貧富の差も十分に意味のある遺伝子多様性でしたみたいな感じで。
        親コメント
        • by firewheel (31280) on 2012年08月23日 17時53分 (#2217245)

          >進化なんて、結局は、環境に対しての適応でしかないのだから、それを知恵を持って行ったとしても別にかまわないと思う。
          問題なのは、人類はまだ遺伝子の特性を100%理解したわけではないということ。

          レガシーコードの内容を理解せずに適当に弄くったところで、
          当初期待していたような結果が得られることは滅多にない。
          「こんなはずじゃなかった」という結果になるのがオチ。

          「『頭が良くなる遺伝子』を選ぶよう頼んだのに、
          生まれてきたのは単なる『口やかましい理屈屋』じゃない!
          親に口答えばかりして全然可愛くない!こんなの詐欺だ!」
          みたいなのとかは、いくらでもありそう。

          その際に、その「要らない子供」の廃棄処分はどうするつもり?
          遺伝子を選択してでも自分好みの子供を得ようとする身勝手な親が、
          「思い通りに行かなかった失敗作」に対して、変わらぬ愛情を注いでくれるだろうか。
          結局は不幸の大量生産に繋がるだけではないのか。

          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 18時09分 (#2217257)

    「多様性」で誰しも納得すると思ったら、大間違いだ。
    自分の子供が障害者や、先天的疾患の保有者だった場合を想像してみてくれ。
    身体的、精神的に関わらず、単身では生活不可能な場合、
    親はその子が幾つになろうとも一生かけて、健常者よりも遥かに気を使って育てなくちゃならない。
    (公的なサポートはあるものの)

    自分この先親が死んだ後に、愛しくも面倒な妹の面倒を見ていかなくちゃならないかと思うと、
    人生が既に詰んでるんじゃないかと思えてくるよ…

    • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 18時42分 (#2217285)

      「多様性」で誰しも納得すると思ったら、大間違いだ。
      自分の子供が/.Jにアクセスするような異端者だった場合を想像してみてくれ。

      とか言ってみる。

      「正常」「非正常」という区分けは許容しがたい。
      誰しも、自分を倫理的に肯定できる「正常」の側において、
      それ以外を「非正常」に置きたいがための自己肯定・他者否定のレーゾンデートルだから。
      単に「自分が親としたら、親の論理として子殺しを肯定できる」と、言い換えたほうがわかりやすいのでは。

      #高齢出産な親の子なので、殺されていたかもしれないのでAC

      親コメント
    • 同意。「優れた子供」なんてネタ振りが誤りと思う。

      人が人である本質は生まれてのち構成されるソフトウェアにあり
      ハードウェアで多少調整入れても高が知れてると考えます。
      --
      〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
      親コメント
  • 優生学がいまだにもっともらしい理論のように記事となるのは気持ち悪い。
    自分と異なる人々を劣等人種と規定して、抹殺することは、してはならないことだと考えるのがふつうの時代にやっとなったと思っていたけれど、あたしの認識がずれていたのか。
    民族浄化という名の虐殺、優秀民族による強姦、劣等民族の強制不妊化を許容するべきではないと考えます。
  • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 16時03分 (#2217126)

    ざっくりと言えば既知の優良遺伝子だけを選んで作られた人間に、社会的に虐げられた自然受精の人間(未知の遺伝子?)が勝つ話。

  • なんてやってると、そのうち「福山雅治の遺伝子でお願いします」なんていう母親がでてくるのでは…
    技術的にも数十年以内くらいには可能?

  • by ta-321 (42590) on 2012年08月25日 3時08分 (#2218198)
    例えばいろいろな条件の結果なかなか妊娠しない人(男女)っていると思うんだけど,いろいろな努力の結果ようやく妊娠したとして,スクリーニングの結果「中絶しろ」って言われるのってどうなんだろう。いろいろな病気から単に性格の問題まで,いろいろなスクリーニング結果がわかる世の中になったとして,どこで線引きするんだろう。そしてその線引きをようやく妊娠できた人(男女)は受け入れることができるのだろうか。この倫理学教授が言うほど簡単に人は生まれて来ることができない。だから,人は皆スクリーニングを受け入れるべきだ,と言う発言はおかしいと思う。
  • 基本的な質問ですが、遺伝子スクリーニングって、精子や卵子を調べるってことですか?

    なんか、ひよこの雄雌を仕分けるような感じで、顕微鏡で精子を選別する職人の姿を想像したんですが・・・・違うよね、きっと

  • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 15時44分 (#2217116)

    人口受精に関してのみ行われているようですね。
    染色体異常により流産すると母体も危険になる場合があるからとか。

    中絶が宗教的に禁忌だから問題になってるんですかね?

    • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 16時00分 (#2217124)

      「より良い人生が送れる機会を与える」と言っているけれど、実際は与えているんじゃなく排除なんですよね。
      ただ、個体前だというだけで。
      しかし中絶と同じで、連続的変化である分化から誕生までの過程で、人為的にここから先はOKでここから先はNG、と区切っているに過ぎないわけです。
      それはそれで文化であり宗教であるわけですが、倫理的に良いのと悪いのと幅が広すぎてちょっと場当たりっぽい気もぬぐえない。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 16時11分 (#2217136)

    長いスパンで考えると、人類の進化に悪い影響が出そうな気がしないでもない。
    多様性が失われていく未来。
    多様性は種の強さ(ウイルス、環境、etc..への耐性とか)。

    • 多様性のみが論点であるなら、
      人為進化した社会と(遺伝子プールとして)多様性を保った社会の二つの社会があればいいこと(物理的や階層的やイデオロギー的に分かれている)。
      SFではよくある設定

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2012年08月23日 17時33分 (#2217225)

        をを、はだかの太陽…。

        結局スペーサー(遺伝子改良人)は滅亡してたね。
        人為的な遺伝子改良は、種を安定する方向に向けがち。つまり性能は良いが平均・均質的な人類になる。
        すると突発的な事態に対応できずに、滅亡。

        というのがSFに良くある話…。

        まぁ、逆に環境適応のためにむちゃくちゃな改良した結果生き延びる、という、マンアフターマンみたいな想像もあるけどね。

        個人的にはじゃんじゃんやって欲しい。だって面白いじゃない!
        ただし、倫理的に優れたなんていうキモい理由ではなくて、スーパー人類を作り出す、人類の次のモノに進化するためにならばだね。

        親コメント
    • 多様性が制限されたときに
      社会はどう変質していくのだろう?

      親コメント
    • 多様性は何のために必要なんだろう。

      多様性を受け入れなければ、滅ぶ。それはわかる。
      でも多様性を受け入れたら滅ばなくて済むの? 無作為に受け入れたらやっぱり滅ぶんじゃないの?

      あたりまえのことだけど、多様性は絶対の指針じゃないと思うんだよね。それ以外の指針も必要だと思う。
      で、それ以外の指針として、たとえば「持続可能性」なんかを提案する論者もいるよ。
      持続可能な範囲での多様性のみ受け入れ可能である、と。

      そしたら、スクリーニングについては「持続不可能な多様性」であれば切り捨てることを許す、とか、そういう限度を決めることができる。
      それで十分だったりしない?

      --
      # mishimaは本田透先生を熱烈に応援しています
      親コメント
    • リスクが問題です。種の維持に悪影響が出る可能性があるという時点で、やるべきではない。最も重視すべきは個ではなく、人類という種の維持ですね。この場合、例え低い確率であってもそれが起きたときの損失を許容できません。 人類という種にとって悪影響が出る可能性を支持すると思われる根拠は次の2点です。 1多様性が種の生き残りにとって不可欠であることは生物の歴史から明らか。 2今現在ある個人にとって不都合と思われている遺伝子が、種の存続に対しても要らないものだという確信がない。 以上のように種にとってのリスクとなる可能性があると思いますが、この問題の難しさは、親としてはコストが安くて明らかなデメリットがないなら当然「良い」子供が欲しい思うことです。これからどんどん簡単に子供を「選べる」ようになっていくでしょうから、ますます大変な問題になってくると思います。 自身の倫理観を大幅に超えた技術を人類が持つ時代になります。
      親コメント
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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