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書籍

名大でElsevier社刊行学術誌の包括契約廃止が検討される 30

ストーリー by hylom
価格に見合うものなのか、それとも 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

「The Lancet」や「Cell」など、多くの学術雑誌を発行しているエルゼビア(Elsevier)社では、大学図書館などに向けて「パッケージ契約」を提供している。これにより、同社の発行する論文誌の多くをオンラインで無制限で閲覧することが可能になるのだが、その価格が年々アップしていることを受けて、名古屋大学がパッケージ契約を止め、必要な人が個別に購入するという方針に転換するそうだ(雪氷圏研究室奥の間)。

Elsevierに限らず、論文誌の購読料は近年大幅に上がっているようで(たゆたえども沈まず-有機化学あれこれ-)、2000年には「日本に対して不当に高い価格を提示している」という問題も発生していたようだ(早稲田大学図書館報ふみくら)。

近年では東邦大学がElsevierのビッグディールを切ってコストダウンに成功した事例というのもある。また、フィールズ賞数学者が開始したElsevier社の雑誌価格等に抗議するボイコット活動なるものも起きている。

ちなみに、Elsevier社を傘下に持つ出版グループであるリード・エルゼビアは、2012年の世界出版社売り上げランキング第2位で、特に科学や技術、医学の専門書や雑誌が大きな収益を上げているという(IROIRO)。

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  • by guicho2.71828 (38877) on 2013年08月06日 10時21分 (#2435457)

    この件、つい最近うちの教授から話が出たばかりなので、その内容をそのまままとめます。
    多分、知っている人はみんな知っているのだと思いますが、自分は知りませんでした。
    「奥の間」のリンクの内容もわかりやすいですね。 :

    出版社のビジネスモデルは、
    書籍のみだった時代はほしい雑誌だけ購入するシンプルな形態だったが、
    電子化したのでコピーが容易になりそのぶん利益確保が不確実になるという口実で
    曖昧に「1流から5流までセットメニューで何億円です」として売っている。
    一部以外はjunkばかり。ほしい物を買うにはセットを買わないといけない。
    ケーブルテレビのシステムと同様。

    振り返って雑誌の内容というのはなにか?
    TeX入稿が主流の今、それは出版会社の作ったものではない…
    研究者が大学内で自分らで頑張って編集して出したものが大学に売られている…
    (日本なら)国の税金で作ったものを、論文掲載の御札つけをするためだけに、
    オランダ・ドイツ(springer)などの会社に大量のお金が流れて行っている。

    学会論文はタダ。学会が必要だからやっている。
    学会がやっている論文誌はかなり低コスト。なるべくみんな読めるようにして
    ある。ACMやAAAIもそのひとつ。これらは良心的。ACMは有料だけどそれでも安
    くしてある。AAAIは全てタダ。

    グレーなのはIEEE。ACMと比べると高い。意図的にジャンクな会議やジャーナル
    も許している。IEEEのブランドを借りているジャンク論文誌も入っている。規
    模がでかくなってくると専門家では間に合わなくなってスタッフを雇う。スタッ
    フは専門家では無いので契約さえ取れればいいと考える。そのため質が悪くな
    りがちになる。スポンサーにIEEEが入っている会議でもヤバイことがある。

    この状況が改善されない理由:

    しかしふつう、古いジャーナルには条件が悪くても載せたい。
    特に若手にとっては、新しいジャーナルに出すのはリスキー。
    一番活発な若手が、新しいジャーナルに出せないのなら、新しいところには行
    かないだろう。悪循環ですわ。

    独立系ジャーナルを作るのも手の一つ。
    例えば、人工知能で一番古くて伝統があるのは Artificial Intelligence(AIJ) という
    雑誌。1990ぐらいに査読が遅すぎて一部反乱を起こし JAIR が分離した(オンライン化)。
    サーバー管理などコストがかかるが、情報系はもともとサーバーの立ち上げの知識とか
    あるので結構単純にいけた。他の分野ではそうは行かない。IT管理をする人が
    必要になる。(しかしそうすると大規模化に伴いまたスタッフを雇わなくてはならなくなり、
    このせいで(非専門家の影響で)また質が悪くなる…)

    アメリカでは科研費に相当するものを使った研究は「どこかで」オープンアクセスにしないとい
    けないという法律ができた。

    ゼミノートからのコピペですが。参考までに。うーん、知らんかったなあ。

    --
    新人。プログラマレベルをポケモンで言うと、コラッタぐらい
    • by Anonymous Coward

      自分も博士課程の渾身の一撃をそこそこの有名誌に出して、「おう、投稿出版料はただなのか」と
      喜んだのもつかの間、助教になって図書委員とかやったら、なんじゃこりゃの悪徳出版社だった。
      それまでプレプリントをないがしろにしていたけど、きちんと作るようになった。

  • by pmjames (29210) on 2013年08月06日 8時45分 (#2435373) 日記

    研究室ごとに教授(等)の個人アカウントを使いまわして、1つのアカウントから結果的に大量に記事がダウンロードされることで、大学のIPアドレス全体がbanをくらって阿鼻叫喚、という図が目に浮かぶようです。

    • by Anonymous Coward on 2013年08月06日 11時11分 (#2435504)

      基本的にこういうのって包括じゃなければ1個につきいくらって形だから
      アカウントは1個でいいと思うけど
      少なくとも科学系のSTNはそう

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        Elsevierのトランザクション契約ね。
        1年分といったまとまった額をプリペイドみたいに契約して、実際の論文ダウンロードはユーザーID、パスワードで認証。
        契約担当者は毎月、誰がどれくらいダウンロードしたかというリストをもらって、各研究室の公費から引き落とし。

        Elsevierはトランザクション契約できるだけ、まだまし。
        Na○ure publishingのえげつなさといったら、もう…。

        • by Anonymous Coward

          そうは言うけど、Nature系も個人で個別論文買えるから大して困らないと思うんだ。
          ちょっと読みたいだけならReadCubeで格安(1論文あたり数百円)だし。

    • by Anonymous Coward
      ありましたねぇ、どっかの学生が丸ごと全部ダウンロードしようとして違反行為とされた件。
      大学全体での包括契約下だったけど、そこまでは許されていなかったとか言う。
      • by Anonymous Coward

        > ありましたねぇ

        ありましたねぇ、というよりも、たまにありますよ。

        たった一人のバカがいればできてしまうので。

      • by Anonymous Coward

        アーロン・スワーツ [wikipedia.org]みたいに追い込まれちゃうとなあ、

  • by Anonymous Coward on 2013年08月06日 13時16分 (#2435624)

    本当に皆が困っているのなら、同じサービスを安価に提供すれば皆来るよ
    もともとは学会論文で入手可能なのでしょう?
    よくわからないけど何かできない理由があるのかな。

    • by Anonymous Coward

      1)
        業者「新規にジャーナル立ち上げるよ!みんな投稿してね!」 
        ⇒研究者「I.F.はいくつ?」
        ⇒業者「新規だからないよ!」 
        ⇒研究者「じゃ、採用されても業績にならないじゃん。出さんよ、そんなとこには。」
        ⇒業者「ああー」

      2)
        業者「I.F.のあるジャーナル買い取ったよ!
          実績のあるジャーナルで、みんなに読んでほしいから購読料は無料だよ!   
          みんな投稿してね!」
       ⇒研究者「投稿料は?」
       ⇒業者「30万円くらいかな?」
       ⇒研究者「金がないから他に出すわ。」
       ⇒業者「ああー」

      3)
        業者「こ、今度は投稿料無料のジャーナルで、

    • by Anonymous Coward

      >もともとは学会論文で入手可能なのでしょう?1

      違うって。
      Elsevierが論文誌を発行していて、そいつの購読料が高い、って話。
      論文自体はそれら論文誌に投稿されたものだから、別のどこかで入手できるというわけではない。

      Elsevierは雑多な学術論文系出版社をどんどん吸収合併してものすごい巨大な所になったんで、価格統制力が強いのよ。

      ・有力な論文誌も多数抱えてる&無数の中堅論文誌を抱えてるからElsevierの論文誌をある程度は読みたい(読めないときつい)。
      ・必要な論文誌を個別に買おうとすると、かなり高い。
      ・セット売りしてるけど、要らん雑魚論文誌が多数抱き合わせ販売になっていてやっぱり高い。
      ・しかも毎年数パーセントずつ値段が上がる。

  • by Anonymous Coward on 2013年08月06日 9時24分 (#2435406)

    世界の全大学で共同して一斉に購入をやめたらいい。

    • by Anonymous Coward on 2013年08月06日 10時00分 (#2435442)
      その連携ができるのなら、独自に出版機構を立ち上げて創刊したほうが楽では?
      もはや紙ベースである必要すらなさそうですし。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      投稿をボイコットするというのもありかもですね.
      もっとも,同レベルの雑誌(受け皿)がないと難しいでしょうが.

      • by Anonymous Coward on 2013年08月06日 9時45分 (#2435427)

        化学系なので他の分野は分かりませんが
        荒っぽい言い方すると、Elsevierの論文誌て1.5~2流の細分化された専門誌が多数あるので、
        1流誌未満かつ3流以上の論文の受け皿になっている場合も多いです。
        雑誌の種類も多いので、知り合いがエディターをやっている場合も多数有るので、イマイチな論文も通し易い。
        そうするとエディターからの査読も断りにくいので、投稿と査読の両方をボイコットするのは難しい。

        そういう意味では良く囲い込んだなぁ〜と感心します

        お前が2流以下だからだろ と言われると返す言葉も無いのですが、、、、、

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          あー、TLとかですか?
          この際、完全ボイコットしてBCSJやCLに投稿してもいいんじゃないでしょうか。

      • Elsevierからの査読や投稿をボイコットすることは、頑張れば可能かも知れません。

        ただしElsevier以外の論文誌に投稿する場合でも、論文の新規性や客観性を主張するなら、1流、5流を問わずあらゆる関係論文をチェックして適切に引用する必要があります。もちろん限界はあるので理想通りには出来ないけれど、せめて2〜3流と呼ばれている論文くらいはチェックしておかないと話にならない。そうなると(莫大な過去の論文も含め)Elsevier系の論文も読まない訳にはいかないのですよ。しかも雑誌数が多いから、なかなか逃れられない。

        査読の審査員から目を通しなさいと言われた論文が読めなくてRjectになることだって予想されるため、現実的にElsevier系列の論文誌と縁を切るのは難しい。

        正直、読みたく無いけど読まなくてはいけない論文も多いのです。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年08月06日 10時10分 (#2435448)

    というけどさ、欧米には金持ちが余計に払うのは世間一般常識だから、金持ち国のレッテル貼られている日本が余計に支払わされるのは無効としてはある意味当然なんだよね。

    実際は米国送金政権が何十年もの間送金し続けたおかげで実際は裕福じゃないということだな。こういう誤解を解くために研究者の皆さんは外国人との交流の際に日本が実は貧乏あるということを宣伝したらいいんじゃないかな。

    • by Anonymous Coward

      > 欧米には金持ちが余計に払うのは世間一般常識
      > 金持ち国のレッテル貼られている日本
      > 米国送金政権が何十年もの間送金し続けた
      > 日本が実は貧乏

      この短い文章の中にこれだけ事実誤認の思い込みがあるというのはすごい。

    • by Anonymous Coward

      君みたいに自分はアメリカの奴隷だ、って自己宣言してる人を見てると、恥ずかしくなる

  • by Anonymous Coward on 2013年08月06日 11時02分 (#2435498)

    文科省、外務省、経産省でなんとかすべき。
    各大学が文科省に陳情していればなんとかならないかな。

    • by Anonymous Coward

      ようし、パパがんばって、日本版Elsevier つくっちゃうぞ
      そのための予算要求しなきゃ

  • by Anonymous Coward on 2013年08月06日 20時50分 (#2435985)

    Cell以外しょっぼいニッチジャーナルばっかりなんで、この際切ってやってもいいんでは?

    • by Anonymous Coward

      そうでも無いぞ。数が多いから、そこそこ良い論文誌も結構混じってる。
      Prog. Polymer Sci.とかProg. Mater. Sci.とかCancer Cellとか(この辺はI.F.だと20台中盤)、Mater. Sci. Eng. Rとか(同10台中盤)。
      他にもJ. Power Sourceみたいに「中堅誌だけど、時々見逃せないのが出てくるから電池業界の人間は読んどかないとまずい」というかんじの業界人必須の論文誌もいろいろあったりするし。
      #比率的にはもちろんニッチジャーナルが多いんだけどさ。

      • by Anonymous Coward

        最近レビュー書いたけど、ほとんどがWiley, ACS, RSCから引用しました。
        IFが高いトコってレビューで数字稼いでるような(Chem. Rev.やらAngew. Chem. Int. Ed.も同じだけど)。

        original paperの実質的被引用数ならACSがチャンピオンなのは自明な話で...
        Elsevierから引用するモノは大体TLとか文字通りの専門誌。
        この際、CSJのメンバー全員がBCSJやCL、Chem. Asian J.に投稿切り替えると面白いことになるかも。
        複写が必要ならNDLに依頼すればいいだけの話ですしね。

        • by Anonymous Coward

          レビューに書かれる論文が多くてIFが稼げるというのは、ある意味雑誌として適正なのでは、、、

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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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