人類の遺伝子は農業によって変化した 30
ストーリー by hylom
人間による人間のための人間の進化 部門より
人間による人間のための人間の進化 部門より
taraiok 曰く、
人類が反映できた理由の1つに、農業がある。農業を行うことによって人類はより安定して食べ物を得られるようになったが、それだけでなく、農業によって人類の遺伝子も変わっていったのではないかという研究結果が明らかになった(Science、本家/.)。
8500年前に農業が普及するまで、ユーラシア大陸の居住者のほとんどが狩猟採集民であった。スペインで発見された8000年前の開拓民の骨のDNAを調査したところ、この頃の人間は澱粉やミルクを消化することができなかったことが分かった。また、これらの開拓者たちは、浅黒い肌と青い目を持っていたという。さらに、後に大きな惨劇を引き起こす疾患に対する免疫力を持ってなかったともされる。
この調査結果は、彼らが狩猟採集から農業に移行したことにより、人間が遺伝および生物学的な変化を経験したことを理解するのに役立っているとしている。
オオカミはいかにしてイヌになりしか (スコア:4, 興味深い)
人類だけじゃなくて, イヌも澱粉を消化できるようになったので家畜化した [afpbb.com]なんて研究があるみたいですね.
Re:オオカミはいかにしてイヌになりしか (スコア:1)
もともと狼も雑食だぞ。
the.ACount
順番 (スコア:2)
澱粉を消化できない種は農業を始められなかったはずなので、消化できるような変異が起こってから農業を始めたということでしょうか。
彼らが澱粉を豊富に得られるような、たとえば芋類が自生しているような土地にたどり着いたとすれば、そのような淘汰が起こったことが想像できます。
Re:順番 (スコア:5, 参考になる)
消化できないわけではなくて,消化に必要なアミラーゼの分泌量が少ない,というお話です.
アミラーゼを作る遺伝子は複数のコピーが遺伝子上に存在し,コピー数が多ければ多いほどたくさん発現して唾液中のアミラーゼの量が多くなり,デンプンの消化が容易になります.
このコピー数は,農業化された民族(ヨーロッパやらアジアやらその他いろいろ)と狩猟採集生活を送っている民族(アフリカやら何やらで少数残っている民族)との間で差があることが知られており,「農耕やるようになってデンプン質の多い食生活に転換したから,アミラーゼ多い人間が優勢になるような選択が(多少)働いた結果じゃね?」と言われています.
そのため,「古代(農耕開始前)ヨーロッパの人間とか調べると多分アミラーゼ少ないんだろうな」という予想がされていました.
で今回,ヨーロッパに古代に住んでた人間調べたらやっぱり(現代の狩猟採集民並みに)少なかったよ!という報告.乳糖耐性も低いし,その辺は農耕&酪農開始以後に変わってていったんじゃね?と.
#論文自体はもっといろんな特徴を調べていて,農耕周りはごく一部のお話.
Re:順番 (スコア:1)
猿だって消化できる澱粉を人が消化できないわけあるか!
と思ったら、そういうことか。
the.ACount
Re:順番 (スコア:1)
狩猟→即農業ってわけでもなく
一万年以上ドングリ食ってたらしいし [nikkeibp.co.jp]
っても現代人同様に平行して色々食えるものは食べてたろうな
Re:順番 (スコア:1)
農業と言っても穀物とは限らない。
縄文人は栗植えてたし、果物はもともと採集の対象だし、もしかすると果物が先かも。
#それと、人間単体では今でも乳糖不耐性だな。
Re:順番 (スコア:1)
人間が食べる必要はない。家畜化した動物の餌にすればいいのだ。
Re: (スコア:0)
ヨーロッパに居た古代狩猟民が農業やるように遺伝子的に変化したんじゃなくて、
でんぷん分解遺伝子持った人種(?)が種と鋤と鍬かかえて中東あたりから移住して来て
森林を切り開いて農地に開拓して、狩猟できる動物を減らし
その土地に居着いていた狩猟民を駆逐したイメージの方が自然かなぁ
遅すぎる (スコア:0)
8500年前は、人類が平均20歳で世代交代すると考えると、425世代前の先祖の話で、あまりにも遅すぎるだろう。中国で農耕が開始されたのが遅くとも15000年前で750世代前なんだから、同じユーラシア大陸でありながら中国からヨーロッパまで6500年間の隔絶があったのも信じられない。ことは生存に大きくかかわるので、古代の食うや食わずやの人々にとっては、この手の遺伝子が広まるのはほんの一瞬だから。
Re: (スコア:0)
>中国で農耕が開始されたのが遅くとも15000年前で750世代前なんだから
ん、あれ?ごめん、考古学的には歴史的シリアで耕作が始まったってのが一番古いとおもっていたんだけど
中国大陸(シナ大陸)のほうが古い考古学的資料があったの?
もちろん、それぞれ独立に耕作が始まった(特許権)ってのはあるけれど。
それとも、なんかの創作物のネタ?>15000年前で750世代前
数字的にそうかもと思うけど、老子とかそういうのあんまり読んでないでごめん。
Re: (スコア:0)
http://www.jiid.or.jp/files/04public/02ardec/ardec29/key_note3.htm [jiid.or.jp]
Re: (スコア:0)
稲にしても小麦にしても、原産地と気候の違う土地で農業として育てられるようになる
までには時間が掛かります。
それに大して働かなくても収穫の上がる土地や作物だといいですが、多大な労働が要求
されるなら、狩猟採集に留まる人々もいるでしょう。(縄文人の方が弥生人より体格が
いいですね)
海を挟んではいますが、ヨーロッパよりずっと中国に近い日本なのに、農耕が普及した
のはヨーロッパよりも、ずっと後ですね。日本の豊かな森林の恵みのおかげなのでしょう。
稲作に向かない北海道で農業が普及するのはさらにもっと後ですね。
獲得形質は遺伝しないんじゃなかったのか (スコア:1)
ネオ・ラマルキズムまさかの大勝利。
#恐怖の記憶は子孫に継承される [srad.jp]のコメント使い回し
Re:獲得形質は遺伝しないんじゃなかったのか (スコア:4, 興味深い)
農耕により食料として澱粉質が安定して得られるようになった結果、それを消化しやすい方向に淘汰が働いたということですね。
ちなみにダーウィン本人が説いた説では、獲得形質が遺伝することになっています。
Re:獲得形質は遺伝しないんじゃなかったのか (スコア:1)
いや、消化能力は獲得形質として手には入らないと思うんだ……
Re: (スコア:0)
進化ではなくて、その一部であるところの自然淘汰の話ってことでは。
弥生人論争 (スコア:1)
この話題が、弥生人の出自論争に再び火をつけたみたい。
弥生人が純粋に稲作文化を持ち込んだ渡来人の末裔とする一派と、弥生人が渡来人と縄文人の混血児の末裔とする一派と、縄文人が稲作による生活習慣の変化で弥生人に変化したという一派がいて、政治的なイデオロギーと結びついて厄介なことになってたからね。
Re: (スコア:0)
そういや縄文土器のほうがどう見てもアーティスティックだから弥生人(?)より原住民のほうが優れてた、
みたいな議論をどっかで見たような。
昔過ぎてどうでもいいと思ってしまうと考古学には向いてないんだろうな・・・。
Re: (スコア:0)
夢も希望も無いことをいうと、あのシンプルさはコストダウンの結果かもしれない
Re: (スコア:0)
とりあえず富山県呉羽丘陵出土の弥生\縄文ハイブリッド集落を注目したいっす
こちらは6000年前まではいけるみたいですし(~~)
人類の遺伝子は農薬によって変化した (スコア:1)
…と空目した(´・ω・`)
反映→繁栄 (スコア:0)
Title Only
Re:反映→繁栄 (スコア:1)
誤字もそうですが、タレコミ文にない文章をBlockquoteでくくらないでほしいですね。
引用のルールも知らないなんてレポートとか、論文とか書いたことないんだろうか。編集者は。
こういうこと (スコア:0)
ベジタリアンのお人は
驚くべき研究結果が出ました!!! 最新の研究で人類は農業で進化したという研究結果が出てます! 人間は肉ではなく野菜を食べることによって進化してきたのです!
とか言って押しつけがましく、ベジタリアンをすすめて、アニマルライツを語るんでしょうね
Re: (スコア:0)
ベジタリアンには単に肉が嫌いな人も多いし動物の権利に興味のないベジタリアンはもっと多い。
ばかみたいな発言。
Re: (スコア:0)
考えすぎ。
畜産も農業です。
Re: (スコア:0)
某NPO「動物はあなたのごはんじゃない」
適者生存 (スコア:0)
分子進化が中立で適者生存の大前提の上にゲノム集団内で競争するわけだから。
たくさん収穫できる集団が多くの遺伝子を残すことができる。
部族社会でも多くの領域を支配できる。
たとえ征服されても有能さが認められれば地位が上がる。
封建時代には領主から重用されるし、うまくいけば家来に取り立てられる。
どんな社会だろうが生産手段との共進化があっても不思議なことはない。
Re:適者生存 (スコア:1)
別に誰も不思議に思ってないよ。
今回の研究は、みんな何となくそんなこともありそうな気がしていたのを実証したのが重要なところ。