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医療

国内でのデング熱感染拡大 155

ストーリー by headless
OMG 部門より
maia 曰く、

直近に海外への渡航履歴がない人では約70年ぶりとなる、デング熱の国内での感染が8月27日(発症は20日で確認は26日)に公表された(デングウイルス感染症情報厚生労働省の発表MSN産経ニュースの記事47NEWSの記事)。

デング熱は人→蚊→人の経路で感染する。当初の感染場所は全て代々木公園で、8月中の事のようであった。その後発症例の集計が進み、厚生労働省の発表では9月4日の第6報で55人に達し、5日現在では72人となったようだ。ほとんどは代々木公園で感染したようだが、1人は新宿中央公園で感染した可能性が高い。6日の情報では男性1名が外濠公園か明治神宮外苑のいずれかで感染した可能性があるという。また報道ベースでは明治神宮で感染したという話もある。産経の記事では「国内に生息するヒトスジシマカはウイルスの増殖能力が低く大流行を起こしにくい」とされており、実際に重症例も出ていないが、厄介な事ではある。

6日には新たに2名の感染が確認され、感染者は計74名となっている。このうち1名は上述の男性で、代々木公園にも新宿中央公園にも行っておらず、明治神宮外苑や外堀公園で蚊に刺されたと話しているとのこと。環境省は感染者が蚊に刺された場所に近い新宿御苑を7日から閉鎖し、調査を行う。また、代々木公園で蚊に刺されてデング熱を発症した女性が横浜市金沢区の「海の公園」で蚊に刺されたと話していることから、横浜市では5日から公園の一部を閉鎖して調査を開始したとのことだ(YOMIURI ONLINEの記事NHKニュースの記事MSN産経ニュースの記事)。

なお、デングウイルスを媒介するヒトスジシマカの幼虫は、盃一杯程度の水があれば成長できるとされている。雨が降った後は自宅などの周辺を確認し、たまった水を捨てることをお勧めする。可能であれば水のたまりそうなくぼみなどをふさぐといいだろう。

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  • 想像 (スコア:4, 参考になる)

    by Motohiko (15295) on 2014年09月06日 21時57分 (#2672025) ホームページ

    これまでは夏風邪として処理されていたものが引っ掛かっただけではないかという見方 [twitter.com]があるそうです。今年1月に国内での感染を疑わせる報告 [mhlw.go.jp]があった為に防疫・検査体制が今夏から強化されたという想像は無理ではないかと思います。まあ想像込みですが。
    # 「アスピリン使うな」(5. 治療) [mofa.go.jp]、はもっと強調されてもいいと思う。

    • Re:想像 (スコア:5, すばらしい洞察)

      by pongchang (31613) on 2014年09月07日 14時23分 (#2672261) 日記
      まず、38度の熱が出たら、家で休んでください。
      それは風疹http://www.nih.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/2145-rubella-related/3980-r... [nih.go.jp]でも麻疹http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/guideline/school_ver2.pdf [nih.go.jp]でもインフルエンザでも一緒です。人の移動と伴に拡散します。「社畜」に限らない話です。ここが一段目。
      通常なら、家で空調と網戸が蚊を遮り、例え散発的にデング熱が入ってきても、その人個人で終わります。
      しかし、ウイルス血症を伴う発熱状態で外出すると、そこで蚊に刺されると拡散の機会が生じます。その次が問題で、恒常的に屋外に居て蚊に刺され続けざるを得ない状況の人が、第二世代として感染の環がつながると困るのです。その公園や他の環境で、毎日100匹300匹の蚊に喰われる病人というのが、それは同情の対象ではあるのですが、大規模な拡散につながります。公園が舞台ですと、ホームレス・ペーパーバックマムに行くと、次々そういう「リザーバー」が感染の媒介となる蚊の環を増やしてしまうのです。
      マスコミが突っ込むべき点は、「浮浪者に聞き取りをして発熱経験をグラフにする」。行政が隔離するのが手ではあるのですが、そうでなくても病気の時に医療に掛かる保護を受けられるセーフティーネットがあることで、その拡散はある程度おさえることが出来るのです。ここが2段目。
      分母との対比で言うと、毎日10万人単位でウロウロする人たちが居る中で、この数で済んでいるという事を思うべきだと思います。
      蚊の数と定住者の数を勘案すれば、上野でこそ、調べるべきではあります。
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      • by nemui4 (20313) on 2014年09月07日 22時48分 (#2672490) 日記

        「ホームレス・ペーパーバックマム」って?

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    • Re:想像 (スコア:4, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2014年09月07日 13時51分 (#2672251)

      デング熱は重症例に至らなくとも夏風邪(エンテロウイルス等)と比べて症状が一回り重いので、ずっと土着で存在してたけどこれまで全例が夏風邪に紛れて表に出てこなかっただけというストーリーは、個人的には結構微妙かなと思いますねぇ。
      帰国者に関してはこれまでもそれなりの体制にはなっています。熱帯からの帰国者が40度を超える発熱となるとデング熱以前にマラリアの恐れがありますので。

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      • by maia (16220) on 2014年09月07日 22時20分 (#2672480) 日記

        デング熱の紗綾、電話で「ブランチ」生出演「40度の熱1週間」 - ZAKZAK [zakzak.co.jp]

        紗綾は「40カ所くらい蚊に刺され、40度の熱が1週間くらい続いた」、青木は「発疹がひどく、足が真っ赤に腫れた」

        あまり成りたくない症状である。40度の熱が一週間くらいというのは、きつい。

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        • by maia (16220) on 2014年09月08日 13時09分 (#2672732) 日記

          続報。ZAKZAKの記事 [zakzak.co.jp]

          紗綾もブログで「私の症状は、血小板や白血球の数値が下がり、40度前後の高熱が続き、頭痛、眼痛、けんたい感、腹痛、寒気、発疹、かゆみ、むくみと、どれもすごくつらい症状でした」と(中略)司会の谷原章介(42)から「蚊に刺された自覚はあったの」と尋ねられ、「40カ所くらい刺されました」。その答えには、思わず谷原も「えっ気付こうよ」と言葉をなくした(中略)紗綾は翌日のブログで、33カ所も刺されたと報告していたが、実際にはそれよりも多かったわけだ。

          特に話を盛ってる印象はない。

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    • by pongchang (31613) on 2014年09月07日 14時36分 (#2672269) 日記
      「アスピリン使うな」に関していうと、「ロキソニン」も同列です。
      箱に「バファリン」と書いてある場合「アセチルサリチル酸」なら「×」。「アセトアミノフェン」が主成分なら「○」です。同じ銘柄で違う主成分の薬を売る人が居て混乱するのは困りものです。
      血小板がウイルス感染の結果、半分から四分の一ほどに減るので、出血傾向が出ます。血圧計のカフで巻いて緩めないで見ていると皮下に点状の出血が出る所見があります。ターニケット試験と言いますがこういう出血が、抗血小板作用をもつ解熱薬・COX-1阻害剤で助長されてしまうのです。
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    • Re:想像 (スコア:2, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2014年09月07日 15時00分 (#2672285)

      これまでは夏風邪として処理されていたものが引っ掛かっただけではないかという見方 [twitter.com]があるそうです。

      東京都健康安全研究センターの感染症媒介蚊サーベイランスの結果 [tokyo-eiken.go.jp]によれば、
      2009年から2014年 (今年) 8月8日まで都内16箇所 (うち区部8箇所) でデングウイルスが検出されたことは一度もないそうですので、
      ちょっと考えにくいのではないでしょうか (そんなに隠れて流行していたらどこかで引っ掛かっていたかと)。

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    • by Anonymous Coward on 2014年09月07日 14時29分 (#2672262)

      この「同僚のウイルス学者」の見方を紹介しているこの人は、どういう人なんでしょうか?
      情報源として信頼できる人物なのか、という意味です。
      プロフィール覧のリンクをたどっても、それらしいものに行き当たりません。
      たとえば、大友克洋DBにいくと、いちばん上は"SUZUKI Jun'ya's www sites: The Sphere: Japanese Rush www site"となってますが、
      そのリンク先は、なぜか、「筑波大学 生物科学資源専攻」になっており、
      しかも「筑波大学 生物科学資源専攻」の教員一覧を見ると空欄と怪しげなことになっています。
      ほかのリンクや雑誌名も、大友克洋関係、洋楽関係、ラーメン関係と、
      この問題について信頼できる情報源と考えるにたるものが出てきません。
      紹介されるということは、それなりの方だと思うのですが、
      門外漢の私には分からないので、どういう人か説明してもらえますか?

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  • by matsu03 (34226) on 2014年09月07日 20時47分 (#2672450) 日記

    去年までも海外旅行や駐在などでアジア諸国を訪れ、帰国後発症した人たちが200人程度いたという。しかし、この人たちから大規模なデング熱汚染が発生したということは知られていない。
    今回についても、感染源については同じで、日本人であれ外国人であれ、海外でデング熱に感染した人が入国し、発生源となったと思われる。しかし、なぜ今回に限り、大規模な流行につながったのか?推定されるところでは、第一感染者は、7月末に行なわれたアジア系フェスに参加した外国人であり、彼がヤブ蚊の多い公園内の屋台に一日中立って、ヤブ蚊に刺され続けた。さらに、この蚊が公園内に野宿するホームレスを刺し、24時間公園で裸体同然の生活をする彼らがいわばウィルスの温床になってしまった。
    つまり、感染者の質や生活形態がこれまでとはまったく異なったわけだ。海外旅行に行く人や企業駐在員であれば、比較的裕福でちゃんとした自宅もあるし、一日中野外に立つというヤブ蚊に刺されやすい生活形態にもない。一方、露店営業商やホームレスでは、この点が全く違う。新宿中央公園で刺された人も、何らかの販売業だったようだ。かつ露天商やホームレスには回遊するという性質も伴っている。こうした感染者の性質や行動のちがいが、去年までのそれとは異なって、ウイルスや媒介蚊を広める結果になったと思われる。

    一週間近く無策で代々木公園を放置していた渋谷区や東京都も、ここにきて拡大を受けて、周辺地区を含めての蚊の駆除や調査に乗り出してきた。しかし、遅きに失するといえる。一旦流行を招いてしまった後では、蚊の駆除や殺虫剤の散布はほとんど効果がないことが衛生学上知られている。一回の殺虫剤散布により蚊の60%が死滅すると仮定したところで、感染者の発生をせいぜい6-7%抑制するだけなのだ。ヤブ蚊は一回に50個の卵を産み、一ヶ月に4回産卵する。つまり1x50x50x50x50で爆発的な増え方をする。蚊を100%殺せない限り効果は低いのだ。よって、蚊の駆除という方向では限界があり、流行拡大を防ぐことはできない。むしろ感染者対策に乗り出さない限り、二次感染の発生は時間の問題だろう。

  • by Anonymous Coward on 2014年09月08日 1時01分 (#2672537)

    家庭菜園か知らないが、毎日毎日水を撒く。当然蚊が出る。一日中冷房をかけて窓を閉め切っているわけにもいかないから、結局夏場は蚊に刺されるのを我慢しなくてはいけない。雄大な自然がどうのこうのという番組を見る度、そこに大量に住んでいる虫の存在を隠していることに殺意すらわいてくる。

  • by Anonymous Coward on 2014年09月07日 13時37分 (#2672242)

    https://twitter.com/search?q=%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%86%B1%E3%8... [twitter.com]

    国立感染症研究所のホームページによれば、デング熱は毎年発症していて、去年1年間の患者数は249名。 http://www0.nih.go.jp/vir1/NVL/dengue.htm [nih.go.jp] … その前は220名で、今年はむしろ例年より少ないくらい。

  • by Anonymous Coward on 2014年09月07日 14時04分 (#2672253)

    「大人だけでなく、子供の蚊まで、何百と殺してきた殺戮者」ですが
    なんか「これ沈めておけば、防火用水バケツにボウフラがわかない」的なアイテムって無いものかと?

    あきらかに防火用水を意識していないものは
    勝手にひっくり返しておいたりしますけどね。

  • 薬局もデング熱対策コーナーなんかを早速作っていて、 ムヒとかキンカンとか、虫に刺された時の薬はありますが、 虫が寄り付かないスプレーの棚がスッカラカンでした。
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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