鳥人間コンテストの「出場辞退」の裏にある問題点 145
ストーリー by hylom
責任問題 部門より
責任問題 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
先日、「第37回鳥人間コンテスト」が開催されたのだが、テレビでは放映されていなかった話として、東京大学の人力飛行機サークル「F-tec」の出場辞退がある。これについて、F-tec側が同サークルの状況についてブログで報告している。
これによると、同サークルでは人力飛行機のテストフライトの際に危険な状況が発生しており、顧問の先生より「そもそも安全管理意識、航空工学やその他工学に関する知識が足りていない」としてテストフライトの続行を禁止させる事態になっていたという(「Unknown -要するに読書日記と人力飛行機-」ブログの記事)。
さらに、「学生による人力飛行機製作は一人の教員が責任を負いきれる活動ではないため、来年度以降顧問を引き受けることはできない」として、今年度は顧問が不在の状態になっているという。
ブログでの報告では、「人力飛行機を安全に運用するためには航空工学をはじめ、機械工学や安全管理など身につけなければならない知識がたくさんあり、(中略)それを一介の大学1、2年生が独学で身につけることは常識的に考えて困難を極める」として、人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確なルール作りを行うべきと問題提起している。
人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確 はすでにある (スコア:5, すばらしい洞察)
>人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確なルール作り行うべき
すでにあるだろ。
まず筆頭が耐空証明。耐空証明については、国が「安全に飛べる」と言うお墨付きを出すものだから、事故があったら国もある程度その責任の一端を持つ。ただこれにはものすごく大変で、人力飛行機というレベルは無理。スカイレジャーは事実上できなくなる。
そこで、お墨付きは出さないが、一定の基準を満たせば自己責任+飛ぶ本人以外の人命を危険に晒さない と言う条件で耐空証明がされていなくても認めると言う制度があって「超軽量動力機等の安全確保について [mlit.go.jp]」と言う形になっている。
ここには、かなり事細かな規則があるが、耐空証明に比べると圧倒的に甘いルールになっている。このルールを大規模で興行化された鳥人間コンテストのようなものに適用していいのか疑問が残るレベルで甘いルールなだと思うのだが、それでも一応はルールになってる。
とりあえずこれを原則的に適用するようにすればいいのではないか。
結果、実務経験が豊富な責任者が指揮をし、鳥人間コンテストは地上テスト20回以上、飛行テスト10回以上などが済まされ、航空機用に適合した材質で作られ、速度計、高度計を持ち、識別番号が書かれた確実に飛べる飛行機だけが出てくる事になる。
結果として鳥人間コンテストは、機体は作らず既製品を使いパイロットの優秀さを競う部分、自作無人機コンテスト、そして最高峰としての自作有人機コンテストになるだろうが、こちらの方がマシでしょう。
#このルールは日本航空協会が深く関わってるんだが、航空協会、鳥人間コンテスト後援してるんだよね。
#分かってたことだろうに、法律論を誤魔化し続けたツケが回ってきた
Re:人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確 はすでにある (スコア:1)
自作無人機は鳥人間と言えるのかどうか・・・。
それはともかく離陸地点を水面から高く上げるのをやめるだけで危険は随分下がるのでは?
無論難易度は上がるでしょうが滑空じゃなくて飛行ならそれが正しい形だと思いますし。
Re:人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確 はすでにある (スコア:1)
人力飛行機は飛行遊具にあたるので耐空証明とは関係ありません。
Re:人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確 はすでにある (スコア:1)
航空法で規定された立派な航空機であるとの説明は、どのように導き出されたのでしょうか?
あなたが「考える」だけではないですか?
パラグライダーは、ハンググライダーは航空法では空中の浮遊物ですので、そもそも航空法の規制を受けません。もちろん航空機に危険を及ぼす可能性がある場合は、あらかじめノータムを発する必要がありますが、それは打ち上げ花火を打ち上げる際に航空法に従ってノータムを発しないといけないのとおなじことで、浮遊物を規制していることにはなりません。
操縦者が着座姿勢で飛行を行いうる着陸(水)装置、動力装置を装備した簡易構造の飛行機であるならば、超軽量動力機として航空法の規制をうけますが、人力飛行機は該当しません。また、航空機製造事業法の規制も受けません。
世の中のあらゆるものが規制されなければならないということはありませんし、世の中の機械装置のほとんどは規制されていないのです。パラグライダーやハンググライダー程度に普及したものでさえ、浮遊物として扱われ法的な規制をうけていない一方で、人力飛行機を航空法で規制せよというのはあまりにバランス感覚にかけているように思います。
よく似た別の例を挙げるならば、建物より巨大な大型望遠鏡を作ったりとしても、建築基準法の規制はうけませんし、サーキット内を走るF1などのレースカーも車両法の規制を受けません。遊園地のジェットコースターも法的には車両にも建造物にもなりませんので、車両法と建築基準法のいずれにも規制されません。人力飛行機を規制すると言うことになれば、これらの規制されていないあらゆるものについて立法の根拠づけを始めなければなりません。
Re:人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確 はすでにある (スコア:1)
F1の話をしてるのに鳥人間コンテストの話にすり替えないで。
自作航空機とは(Re:人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確 はすでにある) (スコア:1)
国土交通省
自作航空機とは
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000114.html [mlit.go.jp]
自作航空機とは、航空愛好家が設計、製作、改造もしくは復元した航空機又はキットを購入して航空愛好家が制作した航空機で、超軽量動力機及びジャイロプレーンの要件を満たすものは除きます。
一般の航空機に必要な耐空証明や操縦者の技能証明は必要ありませんが、機体・操縦者・離着陸の場所について、事前に航空法上の許可を取得することが必要です。
Re:人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確 はすでにある (スコア:2)
>取りようがないものは本来は飛んじゃ駄目なんだよ。
航空法の範囲と、耐空証明の範囲混同してるだろ。
航空法は、耐空証明のとりようのないやつは別途許可取れといっているだけ。
しかも#2677554は「超軽量動力機」の話であって自作航空機の話ではない。
Re:人力飛行機を作って飛ばすことに対する明確 はすでにある (スコア:3, 参考になる)
航空法では、一律に耐空証明を受けていない航空機は駄目と規制した上で、
許可を受けた場合はよいとしている。
航空法 第十一条 [e-gov.go.jp]
航空機は、有効な耐空証明を受けているものでなければ、航空の用に供してはならない。
但し、試験飛行等を行うため国土交通大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。
故に、航空法で規制される航空機だが、耐空証明の範囲にはならないものなど存在しないよ。
#2677688 [srad.jp]は「航空機」と「そうでないもの」の区別の話をしていて、この定義だと人力飛行機は航空機であり、航空法の規制対象だと言っている。
では「とりようがない」と言われるものはどうするかと言うと、この十一条の但し書きの条項を使って、スカイレジャーの場合は耐空証明がなくても特別な届け出で許可されているだけ。
だから、とりようがない奴は、航空の用に供してはならんのだよ。ただし、例外はあるというだけだよ。
そして国交大臣は、#2677554 [srad.jp]が示す基準で許可を出すと言っているということ。
それから、#2677554のリンク先の文書きちんとよめばわかるが、自作飛行機についても述べられているよ。
鳥人間コンテストのレギュレーション (スコア:5, すばらしい洞察)
人力飛行機の大会が一般に危険とは思わないけど、鳥人間コンテストのレギュレーションは危険。
例えば、あの高いステージ。
滑空部門はまだしも人力部門であんな高いところから突き落とす必要はない。
実際、出場機は平地でテストや訓練のための離陸や飛行をしてる。
また、滑空部門だって、あのクラスのグライダーは別のエンジン付き飛行機や自動車、ウインチ、さもなきゃ戦前に飛行機のテストに用いていた
ゴム方式でも良いけど、とにかく平地で外部から牽引して離陸させるのが通常。
ハンググライダーやパラグライダーでさえ、普通は斜面を駆け下りて離陸だし。
それをあんな高いステージからあんな低速で投げ落とすと、まずある程度急降下して速度を稼ぎ、さらにそこから急速に引き起しを掛けないといけない。
これをやるには通常のグライダーよりも設計上の翼面荷重とその安全率を大きく取る必要が出てくるし、操縦者の高い操縦技能も必要になる。
しかし、このパターンの実機での飛行は事実上、あのときあの場でしか行えないから、事前に十分なテストも訓練も行えない。
これが、鳥人間コンテストで離陸失敗が多い理由。
しかも予想も付かない変な墜ち方をする場合が多々あるし、墜ちる途中でステージの足にぶつかったりもする。
つまり、テストや訓練が足りないのは、離陸操作だけでなく、離陸失敗時の機体の挙動や破損の仕方、搭乗者の保護や脱出手順などの安全要素にも及ぶ。
オマケに、あんなやり方のせいでギネスなどの公式記録にもならない。
鳥人間コンテストは、カメラ映えする画を安く速く次々と撮りたいという放送局の都合だけで決められた、危険なものだと思う。
人力飛行機の大会が国内で行えるのは素晴らしいことだけど、出来ればもっと常識的な安全な大会としてもらいたい。
そうでないと、かえってスカイスポーツや航空技術のイメージを落とし、発展を阻害する結果になりかねない。
今まで、訴訟沙汰になったケースが少ないのは、関係者各位の尽力あってのものだと思うが、同時に大なり小なりの不満が押さえつけられているとも思う。
どうか、それが一気に爆発する前に、改善を進めてもらいたい。
一度、危険というレッテルを貼られてしまうと、国内で飛行機などを作り、飛ばすための研究をしているいろいろな人や、
安全に配慮してスカイスポーツを楽しんでいる人にまで、累が及んでしまうから。
こんな おまつり に まし゛ に なっちゃって と゛うするの (スコア:5, 参考になる)
ところが鳥人間コンテストは第1回目から映画『風立ちぬ』にも出てくる本庄季郎 [wikipedia.org](三菱で一式陸攻を設計)がガチの機体で乗り込んできちゃった。 [yahoo.co.jp]挙句ダントツのトップ。
斯くして鳥人間コンテストはガチ勢が幅を利かせる様になり、仮装部門は隅に追い遣られ遂には廃止されて今に至ると。
まあ、何もかも本庄季郎が悪いでいいんじゃない?
日本のアマチュアの間では私製のグライダーを飛ばす事と人力飛行機を飛ばす事はイコール鳥人間コンテストに出場することになってるし、他にこれとは異なるレギュレーションで私製航空機の飛行大会をやれる組織もスポンサーもないから、多分死人が出て何人か刑務所に入るまでこの大会は続くんじゃないかな。そして鳥人間コンテストが終われば私製航空機の競技会も終わる。
Re:こんな おまつり に まし゛ に なっちゃって と゛うするの (スコア:1)
もともと「びっくり日本新記録」という記録を競うアマチュア
が参加する番組の特番から発足したので
ガチ記録を争うのが問題というなら、局や番組の姿勢が
悪いってことになるのでは。
Re:こんな おまつり に まし゛ に なっちゃって と゛うするの (スコア:3)
それはそうとして実際はガチ勢しか飛ばない競技になったのに、番組のつくりや大会の運営は仮装して飛び込んでた頃と大差ないんだろうね。機体の安全対策も全部競技者の自己責任。
競技として不健全な状態だからそんなのに付き合ってはいけないし、学校として付き合わないと学生に突き付けたのが今回の一件と。
Re:鳥人間コンテストのレギュレーション (スコア:4, 興味深い)
放送局の都合という点に同意です。
今年はカメラを搭載していなかったチームが下手に好成績を出したら編集で丸ごとカットされたなんて話も聞きますし
https://twitter.com/pokeroot1208/status/507136999124246528 [twitter.com]
画作り優先し過ぎて安全対策やら大会の意義が薄れたまま続けているのでは
Re:鳥人間コンテストのレギュレーション (スコア:1)
今まで無邪気に番組を楽しんでみていたが、そういう問題を抱えながら続けていたんだ。
プラットホームから水面に向かってスロープを設けるのはどうだろうか。スロープを使って加速するもよし、離陸がかなわない機体なら、そのままスロープを下って着水すれば良し。
無邪気に番組を楽しんでいただけの人間からすれば、製作・運用・管理全般にわたっていろいろと学習できる貴重な機会。それをテレビ番組に組み込むことで一定の経済的メリットも生まれ、話題にもなる。そんな良い番組だと思っていたので、安全管理に対する配慮を加えて今後も続いてほしいと思う。
様々な無理難題を、個人の超人的能力の発揮と根性に求める時代ではないのは参加する側も、番組を見る側も理解しなくては。
テレビ番組などが、最近特にその「超人的能力」や「奇跡」を求めたがる傾向なのが気になるところではあります。
Re:鳥人間コンテストのレギュレーション (スコア:1)
F1が時速300km/hで走れるのはしっかりした技術の裏付けがあるプロが全てに関与しているから.
プロレスやK-1等の格闘技興業だって何が危険かの経験・知識のある専門家が行うこと.
いずれも素人が簡単にできることではない.
例にあるスポーツでの事故については,トップレベルでのことを指すのか一般的なことを指すのかはっきりしませんが,
器具や会場の安全対策がされてたり,より安全になるようにルールが改正されたりしていますね.
ひるがえって,基本的に素人が参加する鳥人間コンテストでそのような安全につながる動きは見られているか.
一応図面審査はしているようですが,前回モデルの改良だと通りにくいとか奇抜なデザインだと通りやすいとか
体験談からは本気で安全対策しているか疑わしい印象を受けます.
上でも発進プラットホームの問題と改善案が出ていますが,「人力飛行機が飛ぶのを見る」目的なら
あんな高くなくとも良いでしょう.むしろ「失敗して落ちる姿」の方が目的かと邪推してしまいます.
正しい選択をするには十分な情報や知識が必要です.
例えば運営側からヒヤリハット事例が公開されていれば事前に設計等で回避する努力もできます.
その上で参加・不参加を判断できるならともかく
それもなしに運営側の都合だけ押し付けて「イヤなら辞めろ」というのはあまりにもブラックな振舞いです.
また参加者の努力・判断だけではどうにもならない部分(上述のプラットホームとか棄権の可否とか)がある以上
条件を飲んだから全部参加者の自己責任,として何も手を打たないというのは通らないでしょう.
会場での安全を確保するのは,運営以外の誰の仕事でもありません.
これまで重大な事故が起きていないからといって
「今まで事故ったこともつかまったこともないから大丈夫」と飲酒運転を続けるような真似は避けるべきです.
もう人じゃなくていいんじゃない? (スコア:3, すばらしい洞察)
人が飛ぶから危ないのであって、規定のバッテリーを使って
60kgのペイロードを積んで、ラジコンか自律プログラムで飛ばすの。
もしそんな番組がつまらないのなら、実のところ人が怪我しかねない
競走だから面白いのかもしれないね。
連投で身体を壊しかねない行為を賞賛する高校野球と一緒で。
〜◍
そんなマジメな番組だったっけ? (スコア:2)
普通に翼が大破して墜落するのとか山ほど見たけど、安全は担保されているように見えた。
全盛期(?)の頃はゴールデンで放送されてて、墜落するのを腹抱えて笑いながら見てたけど、平和な時代だったな…
Re:そんなマジメな番組だったっけ? (スコア:2)
そのブログのタイトル画像にある人力飛行機を見ると、もはやバラエティー番組の枠を超えてるように見える…
> 今回の活動停止により、F-tecというひとつのサークルにとどまらず「鳥人間」という業界全体が抱える問題がおぼろげながら見えてきています。
最近の鳥人間コンテストは良く知らないけど、そんな本格的な人力飛行機で競うような事になってるなら
安全性を危惧するのもうなずける。
昔とはコンテストの質が違ってるんだね。
もう仮装とか飛行機のデコレーションを必須にしたら? (スコア:2)
テレビ的にはそのほうがいいんじゃないのかな?
# 滑空ではなく飛ぶのであればあんな高い滑走路(っていうのかな?)じゃなくても低くして安全も確保すればいいんじゃないかと。
# でも低いところから落ちてもテレビ的にはおいしくないのかな・・・
事故がおきれば誰かが責任を負わなければいけない (スコア:1)
実際に裁判になっているケースもあるようですし、顧問だった教員が責任を負いたくないということでしょう。
http://news.livedoor.com/article/detail/7789734/ [livedoor.com]
安全あっての挑戦でしょ (スコア:1)
挑戦は素晴らしいが無謀な挑戦は誰のためにもならない
鳥人間に命を賭ける価値があると思うのならそれは間違い
挑戦とやらをやりたいならもっと安全な課題を選ぶべきだね
無謀な挑戦が美化されたり賞賛されるようなイベントは有害としか言い様がない
Re:安全あっての挑戦でしょ (スコア:3, 参考になる)
それを定めずに、 運営している運営側の問題と言えると思う。
モータースポーツだって、過去には色々あったけど、今は、安全を考慮した。レギュレーションに基づいて運営してるし。
そんな常識的なことが欠けてる、大会なのだろうと思う。
OBは何やってるの? (スコア:1, 参考になる)
「F-tec」なんて十数年活動してる大学サークルだろ?
経験活かして航空力学へ進んだなら、監督できる経験と技術、もしくは人脈を持ったOBが居るはずだけど
結局ひと夏の思い出づくりがしたいってだけで、大した技術者にならないのが現実なんだろうな
面接で「鳥人間コンテスト出ました!」とか言いたいだけ
顧問の判断は正しかったと思うよ
危険なら止める
これこそ学生に学んで欲しいものだよな
Re:OBは何やってるの? (スコア:2, 興味深い)
>学生チームの弱点は一年で人が代わることと、時間的余裕がないこと。
> やはり全鳥人間チームでインシデントの共有と公式ガイドラインを作るというのが現実的なスタートなのではないでしょうか。
この言葉からわかるのは、彼らは先輩からろくに情報をもらっていないということです。
そのインシデントとやらは、他のチームから無償提供されるものでなく、先輩から引き継ぐべきものでしょう。何のための歴史なのか。
それがない人達に安全を語らせたら、そりゃあ試合放棄せざるを得ない。
人員 (スコア:3, 興味深い)
某強豪校のOBですが、結局は人員が多いチームこそ強い気がします。
ウチの場合では、機体の各パートで班分けして作業を行い、上級生に指導してもらいながら実機を製作しています。
それだけではなく、挑戦的技術に関しても十分に試験を行いながら実機製作と一部並行しながら研究し、毎年ブラッシュアップを心がけています。
引き継ぎは主に口伝ではありますが、文章としての技術ノウハウの継承も強く奨励されています。
また、マネジメント担当に関しても該担当者の補佐として行動することで日々教育と訓練を重ねた後に大会を迎え、新しい執行代へと体制が引き継がれます。
こうした事が可能なのはひとえに人員が多いから出来るためだと考えています。
外からはあまり進化していないように見えるかも知れませんが、近年離陸失敗の数が少なくなった事から分かるとおり、機体製作技術、とりわけ上位校に
おいてはかなりの進化をしており、一年でそれらを身につけるのはなかなか難しいのではないでしょうか。
先輩からきっちりとした指導を受けるためには、先輩が後輩に気を遣うだけの余裕、すなわち、人的資源の余裕が重要です。
強豪チームが強豪チームたるゆえんは高い技術力・ノウハウのみならず、先輩から高度な技術を習得する教育システムのたまものだと思います。
このシステムは多くの場合において人的資源の余裕に依拠している事が多いため、コンスタントに良質な人材を確保するための努力
(学生チームにおいては新歓)も重要な鍵となっています。
人員を確保できない代は経営努力が足りないにもかかわらず自らはあおりを受けません。しかしながら、正常にシステムが動作しない
下級生には多大な迷惑をかけます。そうしたシステム上の問題の中で負のスパイラルに陥っていくのでしょう。
ですので、私は、気候不良を除いて記録が振るわなかった場合は、執行代のみならずその先輩の責任でもあると考えています。
この考えを裏付ける例としては、かつて強豪であったにも関わらず近年良い成績を残せて居ないいくつかのチームは人員不足に苦しんでいる事実があります。
ローマは一日にして成らずとは申しますが、安全により長距離に飛行機を飛ばすのかというのはいかにチームを運営するかにかかっているのです。
所詮はテレビ局主催の限界なのよね (スコア:1)
鳥人間コンテスト選手権大会という名称になっているのに、事実上バラエティ番組にしかなってないのが問題の根幹
番組内編成に留まらず、読売テレビがタレント導入やパイロット挿げ替えなど色々手を出しているし
読売テレビ側の意識が安全性よりアクシデントであることは、テトラポッドぎりぎりまで飛行させたり強風や雷雨のなかでも飛行させていることで明らか
関係者のなかの有志が、別枠で正式な「ギネスに記録可能な」選手権大会を行える団体を発足するしかないんじゃないかな
テレビ局には独占放映権というかたちで大会費用の出資をしてもらうようにすればいいし、うまくすればNHKとか大口が手に入れたがるかもしれない
まあ読売テレビ側が「そっちに出場したんだから鶏人間には出場させないよ」とが制約つけてくる可能性大だけど
Re:所詮はテレビ局主催の限界なのよね (スコア:4, 興味深い)
大会が中止になったとき、参加者がSNSで交流して団体を作ろうとした矢先に、大会が再開してTV側が横やりを入れてきた経緯があります。
http://space-opinion.info/?cat=8 [space-opinion.info]
Re:所詮はテレビ局主催の限界なのよね (スコア:1)
タレントや色ものの参加関係なく、バラエティ番組でしょ。
テレビ番組制作関係者は危険に鈍感過ぎるよね。事故や災害の取材で危険な行為はするし、暴風雨の中「強風にお気をつけください」とアナウンスさせたり。
テレビに出演したい人たちの「多少危険なことをしてでも目立ちたい/目立たないとテレビに映れない」という心理を上手く使っていると思う。
工学や医学疫学に詳しい人がストップ掛けられるような仕組みにしなくちゃダメだと思う。
番組製作者側は「そんなことしたら、面白い番組が作れなくなる」と大反対するだろうけど。
「テレビ番組制作という目的を持っている以上、各チームの安全に関しては運営側が責任を持つべき」という考えの人もいるけど、期待しちゃダメだと思う。
つうか、ダメだからあんな番組が成立している訳で。
飛距離が伸びるにつれ、危険性が増した? (スコア:1)
こういった競技は素材の軽量化などで安全性とトレードオフの関係にあります。つまり、代々続いているチームでは、先代の記録を塗り替えよう、記録を伸ばそうと考えるあまり、機体設計の段階で安全性が軽視されてしまう傾向にあるのではないでしょうか。
会場は湖なので、長距離を狙うチームは機体がきちんと旋回できなければ陸地に墜落する危険性があります。旋回運動は機体設計以上に、現場の風の影響に左右されやすいものです(人力飛行機はとても軽いので)。
万一旋回ができなければ湖面に無理やり着水することになるでしょう。その判断、操作が極限状態のパイロットにできるか、という問題もあります。
このコンテストは、もともと飛距離数メートルで湖に落ちる程度のイベントが土台なんです。
湖から飛び出して墜落、なんて当時は想定の範囲外だったことでしょう。
湖などではなく、もっと広い海上で行うならこういった危険性は考慮しなくても良いのですが、開催地の変更はできないでしょうね。結局は「観光イベント」に過ぎませんから。
落下の後遺症で提訴の例 (スコア:1)
鳥人間コンテストを提訴「落下の衝撃で動けない身体に…」 - ライブドアニュース [livedoor.com]
優勝校 東京工業大学 (スコア:0)
毎年ではないが、優勝をかっさらっている東京工業大学のMeisterはサークル参加の学生なわけで東京工業大学ができるのに東京大学が出来ないということはない。
また、一介の大学1、2年生が独学でとあるが、大学入学後から航空機に興味を持ったという想定がオカシイ。小学生の頃から航空力学を学ぶことは可能である。
つまりAO入学ではないが、幼いころより航空力学を学び飛行機を作ることだけを一心に夢見て大学に入るAO学生と、5教科の得点を伸ばした学生では比較に習わないわけで、極端な想定をしたが、AO入学の本来の意義がこういうところでわかるとともに、(安全担保以外の)東大の主張はオカシイ。
Re:優勝校 東京工業大学 (スコア:2, すばらしい洞察)
出来ないわけじゃない、という主張はわかりますし同感ですが、「幼いころより航空力学を学び飛行機を作ることだけを一心に夢見て大学に入る学生」は東工大へどうぞ、というスタンスもありじゃないですかね。
全国津々浦々全ての学校に全国大会レベルの野球部があるわけではないように、どこの学校にも鳥人間コンテストに出られるレベルの飛行サークルがあるわけじゃない、というのもまた事実だと思います。
# 東大は何もかも全ての頂点に立ち全てを統べるべきだ、というのは他の大学を馬鹿にしすぎ(と言うと言い方キツいかな? 得手不得手・適材適所的な考えがあって良い)だと思うしね。
Re:優勝校 東京工業大学 (スコア:1)
安全性の確保が一番大きな問題でしょう、他の問題は瑣末かと。
しかし工業において、フェイルセーフ フールプルーフ等の考え方はとても大切なので、
1,2年生は身についていないからダメよじゃなく、早い時期から積極的に教えることで
積極的解決につなげることができれば意義も多いいのではいないでしょうか?
ぶっちゃけ、ちゃんと教えることを教えて、後は念書とって自己責任でどうぞ、が正しいと思うのですが。
工業製品の品質問題からくる責任は携わっているものからすれば避けられないものですし。
自分で作って自分で責任を取るという健康な状態になってほしいものです。
Re:優勝校 東京工業大学 (スコア:2, すばらしい洞察)
そりゃそうだけど、それ大学関係ない。
安全工学とか品質管理とか学べば得るものもあり、意義もある。
でもそれって東大のカリキュラムに余裕あるの?ほかに教えたいことがたくさんあるんじゃないの?
で、2年かけて学んで、それから作り始めるの?卒論とか就活とかどうすんの?それでいいの?
あと資金どうすんの?自己責任な個人行為に大学が金出すの?それ問題にならないの?
東大の彼らも、できないのは東大のサークル活動としてであって、学外でOBやOG、他大学や一般人とサークル作って寄付募ったり自分で稼いだ金とかでやるのは自由。
大学のサークルとして大学側の人間顧問において、大学が金出してやるのは自己責任ではすまない問題。
Re:優勝校 東京工業大学 (スコア:1)
大学に対してサークル活動したい、金を出して下さい、顧問もつけて下さい、
自己責任は嫌ですなんて言ってる人たちってどうなんでしょうか?
人に危害を及ぼす可能性がある活動なら、カリキュラムや就活云々の前に
責任を取れない人間がやるべきではないでしょう。
第一
顧問って、責任者って意味じゃないですよね?
意思決定を行う権限は持たないはずの顧問に責任を問う時点で、
間違ってることに気づくべきかと。
なぜ (スコア:0)
ガッチャマンや超者ライディーンが出場しないのか。
らじゃったのだ
Re:なぜ (スコア:1)
超者の人たちは飛んだ後で公序良俗に反してしまうので…
元記事読め (スコア:5, 参考になる)
「一介の大学1、2年生が独学で身につけることは常識的に考えて困難を極める」と書いたのは顧問じゃなくて学生であるF-tecの代表者。
顧問がテストフライトの停止を命じたのは、実際に事故が起きたから。
発端となったのはTF中に二度にわたって左エルロンのリンクがオーバーセンターを起こしたことと、危険フライト(14年度第8回TF動画参照)が一回のTFで二度起こったことです。これを見て顧問の先生が「そもそも安全管理意識、航空工学やその他工学に関する知識が足りていない」と判断し、TFの続行を禁止しました。
元記事すら読まないような人間が、無責任に煽るようなことを書くものじゃない。学生の生命がかかってるんだぞ。
Re:なるほど (スコア:2)
少なくともどうやったら今後続けていけるのか模索してます、なんとかできませんかね?
って方がそれっぽく取り繕っているだけのような。
現状の仕組みに問題があって、安全を確保するための手段が思いつかないし、責任をもてないから
継続させられない、ってのは主張としては割とマトモなように感じるけど。別に顧問が辞めたら
今後について模索できないってわけでもないでしょ。飛べないって現状には変化はないだろうし。
なんかリンク先に事故に関する物騒な事も書いてあるし、こーゆー問題提起があってもいいんじゃね。
Re:なるほど (スコア:2)
ちゃんと飛んで降りてこられる飛行機を作るというのと、鳥人間コンテストに出るというのはちょっと違うと思うんですよね。
琵琶湖にやぐらを組んで滑走距離ゼロで突き落とし、着水して機体は破壊して捨てる、パイロットは沈む前に脱出する、というものですから。
そういうものを大学1年や2年でも安心して成功して成果を出せるようにするのに、どれだけの労力がかかり利益があるのかと。
# "Any landing you walk away from is a good landing. And a great landing is one where you can use the plane again"
Re:なるほど (スコア:1)
学生の課外活動の顧問・監督等になったからと言って、学校職員の本来業務が減るわけではないので、
日本のある程度以上の大学なら、サークル・部の活動中に顧問が何かを教えにゆくというのは時間的に不可能です。
なので、上級生から伝授してもらってゆくしかないのですが、それが機能していないorしなくなったのでしょう。
#お前ら(学生も主催者も)やってる事無茶苦茶だからもう面倒みないよ、と読むべきかと。
Re:責任逃れ (スコア:4, 参考になる)
安全性は大会の検査員がするのであって、参加者があーだこーだ言う前に、参加すればいいのでは。
その大会の主催が事故の時にケツまくって逃げたから撤退が始まってるんです。参加者本人含め誰も責任を取れない行動を
目的とするサークルを公認することができないというのは当然の判断です。
学生や一般人が高い航空技術にチャレンジすることに意義がある
チャレンジしてないですよ。毎年同じ機体が出てきて琵琶湖に捨てて帰ってるだけ。性能をレギュレーションで縛ってる段階です。
Re:飛びたいなら (スコア:1)
何故か、『風船おじさん』を思い出しました。
#自由ってなんだろう
Re:科学的な考え方に則れば (スコア:5, 興味深い)
東工大では、学部一年は模型飛行機の設計をサークル活動としてやる過程で
航空力学の勉強してるよ。サークル内で高学年が低学年に講習を何度もやるし。
で、結果2年冬から3年にかけて設計する。
各部材に関しては破砕試験もやるしね。
折れるのは設計通りの製作精度が出てない時であって、この辺は
いい治具の開発と、作成法の開発で後代に伝えていく。
実際に飛行機を作ったあとも、単なるセットアップだけに何時間もかけて、さらにバランスを見たうえで
ようやくテストフライト。これも10回程度は最低でもおこなって、グランドクルーへの講習も当然やる。
安全性は、部材安全度の見積もりと、機速、飛行高度を設計レベルから管理することで担保する。
事故が起きないか、何度も確かめながら機体完成後半年以上かけて微進する。
そして最後にパイロットに保険をかける。
大学の講義終了後はほとんど毎日夜遅くまで活動することになるけど、できうる限り誠実に
知識と実践を積み重ねているよ。だから、何もできない何てことはないと思う。
確かに基準はないかもだけど・・・全くぐだぐだでもないはず。
#大昔の話なので、今は違うのかもだが。
Re:科学的な考え方に則れば (スコア:1)
読み流すならともかくコメントするならソース読もうや
Re:これ、鳥人間コンテストの話題じゃないよ (スコア:1)
そういう意味ではマイクラの話とも繋がってくるんですかね。
一人以外は全員敗者
それでもあきらめるより熱くなれ
Re:言い訳には 言い訳以上のメッセージはない。 (スコア:1)
理工学の分野だと、昔から別に東大がナンバーワンってわけじゃないから(分野による)
東大だって別にそんなこと気にしてないでしょ。
つか、旧帝は同窓会も一緒なんだし、社内異動みたいな感じの移籍もあるし、どこもおなじようなもんですよ。
Re:東大には鳥人間コンテストで学校を宣伝する必要が無い (スコア:2)
Re:情けないな・・・ (スコア:1)
大学生を飛び越えて大人だね。
Re:テレビ局の社員が飛べばいい。 (スコア:1)
代表権・業務執行権を有する役員であれば万一事故でひどい結果になっても労災適用の対象でないので社員よりもお得。