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音楽

新規録音したバッハの平均律クラヴィーア曲集をパブリックドメインで公開するプロジェクト「Open Well-Tempered Clavier」が完成 26

ストーリー by headless
完成 部門より
本家/.「"Open Well-Tempered Clavier" Project Complete; Score and Recording Online」より

オープンソースの楽譜作成ソフトウェアMuseScoreとピアニストのKimiko Ishizaka氏による、バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻全曲を新規録音してデジタル楽譜とともにパブリックドメイン(CC0)で公開する「Open Well-Tempered Clavier」プロジェクトが完成。作品がWebサイトで公開された。同チームが2012年に完成させた「Open Goldberg Variations」はWikipediaでゴールドベルク変奏曲の記事を始めとしてバッハに関する記事を大幅に充実させ、視覚障害者のために点字の楽譜を提供するなど、文化的な意義を示した。今回の録音も既に音楽評論家から好意的な評価を得ている。プロジェクトは900人を超える支援者から合計44,083ドルの資金をKickstarterで調達して実現された。

今回の録音はWebサイトで全曲をストリーミング再生できるほか、MP3やFLACなど複数のファイル形式から選択してダウンロードすることも可能だ。ダウンロードファイルにはカバーアートやライナーノーツを含む4ページのブックレットも同梱される。ダウンロードする場合は価格をユーザーが自分で決められるようになっており、「0」を入力すれば無料でダウンロードできる。有料でチェックアウトしたユーザーは、Bandcampアプリで無制限にストリーミング再生することも可能とのこと。なお、Amazon.comではCD版の購入も可能だ。

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  • オフトピックかもしれませんが、Open Goldberg Variationsの採用しているライセンス Creative Commons Zero license(CC0)が興味深い。
    http://sciencecommons.jp/cc0/about [sciencecommons.jp]

    このライセンスは、各国の法律に対して「先天的に付与され、除くことが困難な権利」まで破棄できる互換レイヤとしての機能があるようです。
    「各国法律実装に対する互換レイヤ」というのはとても面白い。

    言われてみれば確かに、全世界に通用するパブリック・ドメインなライセンスを用意するのは、素人には無理そうです。
    (日本国法だけでも、著作者人格権などがあり、わたしのような素人はそれらもすべて「著作権」と十把一絡げに扱ってしまいがちだったりしますし。)

    とりあえず今はmp3をダウンロードしつつストリーミングを聴いています。

    • by Anonymous Coward

      もし石坂さんの著作人格権が破棄されるのなら、「この曲はm_nukazawaが演奏しました」って言い張っても文句を言わないっていう話になるので、現実社会への影響が多くなりそうな気はしますけどね。

      • by Anonymous Coward

        著作者人格権を破棄できるとしても、
        「私が演奏しました」と嘘をついてCDを販売したりすれば、その行為を演奏者が著作者人格権を根拠にやめさせることは出来なくなるけど、
        嘘をついて相手に買わせたら単なる詐欺として取り締まるだけの話だ。
        著作者人格権が破棄されていても、嘘をついていいということにはならない。

        だから、『「この曲はm_nukazawaが演奏しました」って言い張っても文句を言わないっていう話になる』という心配をするには及ばない。

        • by Anonymous Coward
          嘘か真実かはどのように検証するのでしょう?
          • by Anonymous Coward

            公表されているものに限れば、文献の日付やInternetArchive [archive.org]などで検証できることもあります。

            • by Anonymous Coward

              それで確認できるのは公表された日付だけだから、実は先に公表されてたけどネットにはなかった、ってなったら話がややこしいよ。特に、石坂さんとコンタクトできない状況になったら。

  • by Anonymous Coward on 2015年03月23日 1時16分 (#2782761)

    zipのままwinampに突っ込んだらそのまま再生できました。
    拡張子をmp3に変更したら、Windows Media Playerでもできた。
    48トラックもあるので、無圧縮zipで固めてあると、再生と管理が楽でいいですね。特にスマホに突っ込んでシャッフルとかしてると、変奏曲の類は極めて残念になるので(笑

    デフォルトのダウンロード形式がV0のmp3というやつで、VBR形式の最高品質ってことなんでしょうけど、この場合はzipのまま再生できますけど、残り時間が不正になります。シークもおかしくなる。VBRのヘッダが1曲目を見てしまうためです。
    別途VBRヘッダだけ作り直してzipの頭にくっつけてやれば、問題なくなります。私はそういうツール作ってクラシックを曲ごとにまとめてます。

    そういうツール作るのが面倒なら320kbpsの固定ビットレートmp3をダウンロードすればok。

  • by Anonymous Coward on 2015年03月23日 2時50分 (#2782771)

    という一見不可能な所業を、イカれた楽器により実現してしまった例を御覧ください。
    https://www.youtube.com/watch?v=72ukYpfpgDI [youtube.com]
    微分音を自在に演奏できるTonal Plexusならでは。
    1小節ごとに音律を変えることが出来るのだ。

    ただしこの楽器、指の形がすごいことになるのでベロシティやアフタータッチが難しすぎる。
    ピアノという楽器が何故あのような形に進化したのか、ある意味よく分かる教材。
    音律よりも指の力で音の強弱を表現しやすい楽器のほうが使いやすかったのだ。小指は力入りにくいし。
    力が入りにくい小指でも力がはいるようにするには、適切な指の曲げ方が必要で、Tonal Plexusのように細かく小指の位置まで決められるととても力を入れにくい指の形を求められてしまう。

    • by Anonymous Coward on 2015年03月23日 2時53分 (#2782772)

      終始純正律が続くと、倍音が重なりまくって一つの固体から発音してるかのように感じられる。
      まるでチューブラーベル(のど自慢の鐘といえばわかるか)を叩いて互いに共鳴しているかのような。
      現代に知られている「和音」と何か感覚が違う。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      音律を自由に操れる、微分音が得意で、かつ、強弱をつけやすい楽器は撥弦楽器。
      フレットレスギターやそれに類する楽器はあらゆる音律を強弱付きで演奏できる。
      中東の音楽ではフレットレス撥弦楽器が必須だよね。

    • by Anonymous Coward

      興味深い‥
      耳が平均律に毒されてしまっているのかな‥音程、特に6度が狭く感じる
      このフーガは苦しいね

  • by Anonymous Coward on 2015年03月22日 18時55分 (#2782617)

    Her playing recalls the style of Rosalyn Tureck. Very good work. Thanks.

  • ピアノでこれを弾くのって、「ニセモノ」って感じがするんだよね。

    • 本来は強弱・抑揚がつけにくい代わりに上品な音が奏でられるクラヴィーアを対象とした曲なのにね。
      タッチで強弱をつけにくいことを見越して、音数やスピードで抑揚を表現していく、そういうやり方でバランスが取れるようにバッハは作曲した。
      ところがハンマークラヴィーアではがなりたてるような大きな音も自由に出せてしまうから、奏者は音数だけで抑揚が付けられていることを理解せずに、さらにがなりたててしまうのよねぇ。
      だから平均律クラヴィーアをハンマークラヴィーアで演奏するとすごく下品でうるさい感じになる。

      親コメント
    • ショパンのピアノ曲をピアノ以外の楽器で弾くのは邪道というのならいざしらず、バッハの曲をピアノで弾くのは邪道というのは浅はか
      譜面を仲立ちとして作曲と演奏が分離してるのだし、演奏楽器の詳細な指定など意味無かった時代だしね

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        ショパンのピアノ曲をピアノ以外の楽器で弾くのは邪道というのならいざしらず、バッハの曲をピアノで弾くのは邪道というのは浅はか
        譜面を仲立ちとして作曲と演奏が分離してるのだし、演奏楽器の詳細な指定など意味無かった時代だしね

        いや~、能楽をギター・ベース・ドラムで再現されたら絶対違うでしょ?
        バッハの曲はやはり、抑揚なしの鍵盤楽器でも表情をつけられる作曲だから。
        そこにピアノの強弱を入れちゃうのは、能を電気楽器でやるようなもんだよ。

    • by Anonymous Coward

      本当はこういう音作りを目指した曲だよね。(ハープシコード)
      https://www.youtube.com/watch?v=4Dv1_zbGS0I [youtube.com]
      ピアノで聞く曲調とは全く違う。

      • by Anonymous Coward

        確かに全然違う‥
        ピアノに比べると、全体的に重たい曲になってしまいますね
        ニ短調のプレリュードはもっと軽やかな曲だとおもっていました‥

    • by Anonymous Coward

      ピアノってなんで流行ったかというと、大音量が出せて大ホールで観客沢山詰め込んで金取れるからなんだよね。
      音楽の、著作物の、悪しき複製ビジネスの嚆矢というか。
      質を問わず沢山の人に届けばいいでしょみたいな。
      エレキギターとPAで、大きなハコでも演れるみたいな。

      • by Anonymous Coward

        いや、ピアノ以前にパイプオルガンがあるから。

        ピアノが流行ったのは音量方向に自由度があるからでしょう。

    • by Anonymous Coward

      他の器楽演奏でもピリオド楽器以外は認めないという立場でしょうか。
      あと、オルフェオを歌うならカストラートで無いと、とかも?

      • by Anonymous Coward

        声楽ならばビブラートをあまりかけない歌い方(バロック以前ならそうしますよね)は好みですね

      • by Anonymous Coward

        他の器楽演奏でもピリオド楽器以外は認めないという立場でしょうか。
        あと、オルフェオを歌うならカストラートで無いと、とかも?

        いや~、能楽をギター・ベース・ドラムで再現されたら絶対違うでしょ?
        バッハの曲はやはり、抑揚なしの鍵盤楽器でも表情をつけられる作曲だから。
        そこにピアノの強弱を入れちゃうのは、能を電気楽器でやるようなもんだよ。
        表現の方向性が違う。

        • by Anonymous Coward

          2度言うほど大事なことなんですね。

          「抑揚なしの鍵盤楽器でも表情をつけられる作曲」であることは直ちに
          「抑揚ありの鍵盤楽器で表情をつけてはいけない作曲」とイコールでは無いと思いますが。

          「能を電気楽器」の件は私には関連性が理解できませんのでノーコメントです。

          • by Anonymous Coward

            イコールですよ。
            作曲者が意図してない冒涜行為。

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