
コミュニティFM、インターネットサイマル放送での楽曲利用許可を求めて日本レコード協会を提訴 22
ストーリー by hylom
権利と独占 部門より
権利と独占 部門より
コミュニティFM放送局37社による「サイマル放送を推進する会」が、番組をFM放送と同時にインターネットで配信するサイマル放送での楽曲利用を求めて日本レコード協会を提訴した(ITmedia)。
サイマル放送を推進する会では、サイマル放送を行うに当たって2008年にJASRACや日本レコード協会、実演家著作隣接権センター(CPRA)と交渉して使用料を支払うことで合意。2010年にはiPhoneアプリも提供していた。
今回の事件の発端は、コミュニティFMの運営する「Find your music」というサービス。このサービスは、各音楽ジャンル毎の「おすすめ番組」をまとめたもので、洋楽やアニメ、J-POP、K-POPといったジャンル毎に番組を探すことができるようになっている。ここでは放送中の楽曲と、その後に放送する楽曲を表示する機能もあるが、これについて日本レコード協会が中止を求めたという(ITmediaの別記事)。
レコード協会の主要会員であるソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)が音楽配信サービスを行っていることから、コミュニティFM側は「実質的に無料で最新の音楽番組を常時提供する同サービスがSMEの障害になっている」と見ているようだ。
普通に駄目では。放送という事で優遇された許諾の濫用 (スコア:4, 参考になる)
これあまりにも胡散臭いよ。
FM放送局がMusic.jpの運営会社に担がれて妙な裁判やるって事じゃないのか。
早く冷静になってコミュニティ放送局側は離脱してくれ。
放送に対する著作権使用料、原盤権は包括契約が可能で、ものすごく低く設定されている。全て個別に報告させ、個別に支払いを求められる。ラオケやネット配信などと比べると圧倒的に安い。ここまで優遇されているのはライブハウスなどの包括契約ぐらい。(それ故に不公平だという声もあるぐらい)
これは文化の保護の面とか公共性とかいろいろな理由があるらしい。
さて、ここで最近出てきたのがネットサイマル放送。ここで原告側のプレスリリースにもある
情報料または広告料等収入がなく、 放送区域内における電波不到達地域の解消を目的とした通信に係る使用料規程細則の適用基準
という基準の中においては、放送と同じような優遇されている契約をそのまま適用したのでは。妥当だと思う。
しかし、コミュニティ放送局側は、この優遇された権利を利用して、実質的には通常と同じネット音楽ストリーミングサービスのような事をやりはじめた。これ普通に駄目でしょう。放送だからという事で優遇されていた権利を利用し、それを自分だけの解釈で勝手に広げるなんてこと、権利者側としてはそりゃ容認できるわけが無い。
ソニーミュージックが槍玉に挙がっているが、ソニーミュージックはコミュニティ放送局側が放送の枠組みでしか利用料を支払っていないのに対して、真っ当に金を払ってサービスをやっているのだから、文句を言う権利はあるだろう。
サイマルラジオ許諾契約が解除された場合、音楽を伴う番組配信を行うための権利をRIAJ以外から得ることは困難であり、電波不到達地域の解消等 各FM放送局が担ってきた公共性、サイマル放送継続に対するリスナーの期待等を熟慮の結果、申立39局は、音楽を含めたサイマル放送の継続性を確保するため、一丸となって前記の法的手続きをとることといたしました。
とか言ってる [prtimes.jp]けど、既存サービスの公共性と、新サービスを意図的に混同させている。既存サービス公共性を考慮して優遇された許諾を濫用して、それとは別に新しいサービスに対する許諾を得ずにサービスやってるのはこいつらでしょ。
このままだと既存の公共性の高い放送分野において、信頼関係の上に優遇されてきた部分まで駄目になりかねない。
どうしてこんな馬鹿げた事になったのかと追っていくと、この「サイマル放送を推進する会 」は今回のために作られたもののようだ。そして、問題になっているサイトを見てくと、ここは最終的に
http://www.mti.co.jp/ [mti.co.jp]
エムティーアイという会社が後にいることが分かる。ここ、SMEのサービスと競合している
http://music-book.jp/ [music-book.jp]
music.jpの運営会社だ。
音楽配信は買い切りから、定額支払ったオンデマンド配信に急速に舵が切られようとしている。
そんな中で、music.jpは完全に出遅れている。最近電子書籍にも進出したがはっきり言って使う意味が無いレベルの出来のサイトだ。じり貧なんでしょう。だからコミュニティFMが持っている包括契約に目を付けてサービス始めたんだろうが、止められて、逆ギレしたのではないかと考えればつじつまが合う。
胡散臭いなんてもんじゃないよこれ。
きちんと権利処理して真っ当に地道に放送のネット配信を立ち上げているのに、こんな濫用者に潰されてたまるか。勘弁して欲しい。
負けてもろくな事にならないだろう。口車に乗せられて訴訟に参加した各局は早く冷静になって訴訟から離脱するべきだ。
Re: (スコア:0)
どうだろうな。ListenRadioが音楽業界に不幸をもたらす存在なのか、俺には正直わからん。
エムティーアイという会社は音楽で食っていこうという会社なのだろう。音楽で食っていく限り、楽曲の権利者に利益を還元し続ける事になる。
エムティーアイの試みが成功する事は、業界の繁栄に直結する事でもあるのではないか。
SMEの路線なら、今後の音楽業界の発展が確かに見込めると言ってよいのだろうか。
権利の濫用と言われるのは、裏を返せばそれを阻止する明快な根拠に欠けるという事なのだろう。
権利は本来奪い合うものだから、どちらの利益にも関わらない第三者としては司法の判断を大人しく見守ろうとしか思えない。
Re: (スコア:0)
なんか無理矢理相対化しようとしているけど、エムティーアイは放送の許諾を流用して対価を払わず自社サービスのコンテンツを充実させようとしてるだけだから、他に比べて正当な利益の還元はしてないって話なんだよ?
SMEの路線ならというが、この路線は、SMEに限らず、SpotifyやKKBOXなど、全世界的な流れ。実はこの路線も、CDや単体販売などに比べ、音楽業界の市場縮小を招くと言われている。
これに加えてエムティーアイは放送の許諾を流用して規程の対価を払わずに自社コンテンツを増やしてほぼ同じ事をしようとしているわけだから、きちんと対価を支払っているサービス
Re: (スコア:0)
それならばこんな無茶な事をするのではなくて、許諾料を下げることで音楽業界は良くなると言う理屈で説得をするべきだ。
というかむしろそのラインで、有利な条件で和解することを最大の想定シナリオとして考えていると思う。
訴訟を手段とせず交渉する方法もあるだろうが、今回のケースは訴訟の方が有益と判断したのではないか。
ただ現実には逆で、価格が安すぎて音楽市場は縮小している。
これはかなり失言に近いだろう。音楽市場縮小の原因がそんな単純なものでない事は分かっているはず。
何より、権利は本来奪い合うものだったのは、近代以前、16世紀ごろまでさかのぼる必要がある。
未だに日々新しい権利が認識され、各々が互いに正当性を主張し合っているというのに?
Re: (スコア:0)
シナリオとか、失言とか、分かっているはずとか、お前は一体誰で、誰と戦っているんだ臭がすごいコメントだな
相手の言葉尻に対して反論しているだけで、指摘に対しては全部スルー。人身攻撃に終始というか。
中の人乙、とでも言っておけばいいのか?
Re: (スコア:0)
中の人乙というのは元コメにピッタリな表現だな。ACだし。
サイマル放送でしょ? (スコア:1)
サイマル放送 [wikipedia.org]ってのは、FMラジオで放送しているものを同時にインターネットのストリーミング配信するというサービス。
別に過去の番組をタイムシフトで聞けるとかそういうのではない。問題となっているサービスも、その曲がかかっている番組を検索して聞くというもので、サイマル放送で流れている最中の曲しか聞くことができないサービスのはず。
これが、spotifyのような定額制音楽ストリーミング配信サービスと競合する部分があるというのは分からなくもないが、その時間帯に放送していないと聞くことができないようなサービスのいったい何を問題視しているのかさっぱりわからん。
というか、サイマル放送の番組検索サービスなんぞFM放送局とは無関係の事業者が立ち上げる可能性だってあるわけで、まさかそこにもサービス停止を要求するつもりなのか?
検索サービスを中止しなければサイマル契約を切る、なんて話をちらつかせたのであれば、不当な契約破棄といわれてもしょうがない。
RIAJは日本におけるレコードの原盤権のほぼすべてを押さえている独占組織なので、検索サービスにサービス名を変えろとかの注文を付けた時点で独占禁止法違反となる可能性もあるんじゃないかな。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
「サイマル放送だ」と主張しているのは原告側 (スコア:1)
問題のサイト・サービスをサイマル放送だと主張しているのは原告側だけね。また検索が問題になっていると主張しているのも原告側。
レコード協会側は、サイマル放送サービスは範囲を限定して許諾しているが、このサービスはサイマル放送の範疇を超えていると再三指摘、改善しないので通告した、と言う話だから、Wikipediaにあるサイマル放送の定義と、原告の一方的なリリースを前提に話をしたら駄目だよ。
とりあえず
http://listenradio.jp/ [listenradio.jp]
きちんとサイト見に行ってみたらいいよ。
サイマルラジオで想像するようならじこやらじるらじるのようなサービスとは全然違う。
正直これを、サイマルラジオだから同じ枠組みで許諾せよと言われてもちょっと違うんじゃないかと思うよ。
Re:「サイマル放送だ」と主張しているのは原告側 (スコア:1)
見てみたが、想像してた範疇から一切逸脱することもない常識的なサイマルラジオのレコメンドサービスだったな。
ラジオに番組検索機能とかおすすめ番組の推薦機能がついてるのとなんらかわりがない。
録音機能がついているとかならいざ知らず、radikoやらじる☆らじるでも似たようなことができるアプリなりソフトなりはけっこう種類があるんだけど、これの何が問題なのか?
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re: (スコア:0)
あなたの感想じゃなくて、一般にサイマルラジオと言われているもの
民放のらじこ http://radiko.jp/ [radiko.jp]
らじるらじる http://www3.nhk.or.jp/netradio/ [nhk.or.jp]
それから今回のサービスとは違うCSRA http://csra.fm/ [csra.fm]
これらにくらべてどうなのと聞いてるんだけど。
似たような事ができる非公式・規約に違反しているアプリの存在をもって肯定されても。
それらと同じで駄目でしょ。黙認と公認は違うよ。
Re:「サイマル放送だ」と主張しているのは原告側 (スコア:1)
非公式かどうかというレベルの話ではないんだけどな……。
局が提供しているサイトだけでしか視聴できないとか、レコメンドサービスを提供しちゃいけないなんて定義はサイマル放送にはないんだが、何を言ってるの?
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re: (スコア:0)
あなたのいってるサイマル放送の定義って何ですか?まさかWikipedia?
えっと、まぁ、あなたの中では違う定義がありそうなんで、サイマル放送って用語は使わないようにしますよ。
権利者側は、局が提供しているサイトで、単に放送を流すだけなど、範囲を限って権利を許諾していました。ただ、その契約を超えたから違反なので契約を終了すると通告したわけです。それを差し止めるのが今回の裁判。
なんか著作権だとこういう風にヒヨる人が出てきますが、本質的には同じ知的財産である、特許や商標権で考えてみれば、今回の話がいかに馬鹿げているか分かると思うんですよ。言い換えます。
知的財産の使用範囲を、ある条件に限定して許諾したところ、許諾を受けていた
Re:「サイマル放送だ」と主張しているのは原告側 (スコア:1)
元コメ [srad.jp]に呼んでないということはよくわかったよw
少なくともここで議論する上での定義を明示してるのにそれを無視しておいてその言いぐさは……なんというか神経太くてうらやましいですな
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:「サイマル放送だ」と主張しているのは原告側 (スコア:1)
http://srad.jp/~akiraani/ [srad.jp]
を指し示していますが、あなたの人となりを理解することが、議論する上での定義なんですかね
それとも、その次のコメントで「問題のサイト・サービスをサイマル放送だと主張しているのは原告側だけ」と定義のおかしさを指摘しているこのツリーの根元のコメントのことですか?
http://srad.jp/comments.pl?sid=655101&cid=2788312 [srad.jp]
反論のしようがなくなったら人格攻撃に端って神経太くてとか言い出すなんて、みっともないことはやめなさい。
Re:「サイマル放送だ」と主張しているのは原告側 (スコア:1)
リンクミスの訂正ありがとうございます。
ところで、レコメンドサービスのことをサイマル放送と理解されているようですが、そのリンク先の下コメントにはそのようなことが書いてありますか?
同じことを二度説明するの野暮なので表のストーリーでは繰り返して説明するのは避けていたんですが、元コメはサイマル放送というのは電波での放送と同時にIPストリーミング配信をするサービスで、タイムシフトはできません。
なので、サイマル放送にレコメンドサービスがついたところで、サービス自体は対して競争力を持つものではないのに、なんでそこまで目くじらを立てているのだろう、というのが趣旨だったわけです。
ここに「サイマル放送と言い張っているのは原告側」という謎のコメントがついていたので、もしかしてタイムシフトやダウンロードサービスでもついているのかと思って確認したんですが、そんなことはなく、いたって普通のレコメンドサービスだったわけですね。
そのうえで、次に帰ってきたレスの一言目が
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
記事前半でリンクされてるCSRAと問題のリスラジ・原告団体は別 (スコア:1)
ストーリーの前半でリンクされているCSRAは
http://csra.fm/ [csra.fm]
というサイト。一方今回問題になっているのは
http://listenradio.jp/ [listenradio.jp]
というサイト。
前者はコミュニティFM局が作ったアライアンスで、
http://www.simulradio.info/ [simulradio.info]
後者はmusic.jpの流れを汲むサイト。
アプリも違う。CSRAの公式アプリはリスラジではなく別に公式アプリ [google.com]を出して居るし、リスラジは記事中のiOSアプリとは違うアプリで提供している。
また、放送局はCSRAには参加しているが、リスラジには参加していない所も結構ある様だ。
CSRAが訴えたようなストーリーになってるけど、混同しない方がいいのでは。
単に、レコード協会側は、CSRAに対して出した許諾は、リスラジには適用されないと言っているだけじゃないのか?
Re: (スコア:0)
>CSRAが訴えたようなストーリーになってるけど、混同しない方がいいのでは。
ITMediaとhylomとtwitter民にそんな知恵を求めてはいけません。
それ以前に (スコア:0)
別サービスで使用するのは別契約が普通なんでないの?
Re: (スコア:0)
そうなんですが、レコード会社は原盤権の許諾を普通に拒否しますので。
この点、JASRACは金さえ払えば契約を拒みません。
Re: (スコア:0)
>放送中の楽曲と、その後に放送する楽曲を表示する機能これについて日本レコード協会が中止を求めたという
一体何の権利が中止を求める理由になるんだろうか。
サイマル放送で流す権利とそのアプリに楽曲名表示する権利は別って事?
2008年にJASRACや日本レコード協会、実演家著作隣接権センター(CPRA)と交渉して使用料を支払うことで合意はしてるらしいけど。
抜け穴的 (スコア:0)
抜け穴的やり方だったんですね。
たくさんあるコミニュティ局。各局に時間をずらして同じジャンルの音楽番組を放送してもらい、これを繋げて配信することで、まるで有線放送のようなチャンネルを作っていた。
それをサイマルと主張。
これはさすがに無理があるんじゃないかと思います。
実際聴いていましたが、楽曲紹介のDJ、ジングル、BGMは同じ。まとめて作ったものを配って放送してもらっていたのでしょう。
楽曲表示問題はスターデジオ事件を思い出します。