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医療

権利譲渡によって一晩で50倍以上値上がりした薬 90

ストーリー by hylom
金儲け的には間違っていない? 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

マラリア剤などとして処方されるほか、エイズなどで免疫力が低下している患者にも処方される「Daraprim」という薬が、たった一晩で50倍以上値上がりしたという話がNew York Timesにて取り上げられている。

この薬は1953年には開発されており、その特許は切れているのだが、需要が少ないため米国ではいわゆる「ジェネリック医薬品」としては製造されていないという。今年8月、この薬に関する権利をTuring Pharmaceuticalsという、ヘッジファンドマネージャによって設立された企業が購入したのだが、その後同社は1錠あたり13.5ドルだったこの薬の価格を750ドルに値上げしたそうだ。

近年、この薬に限らず、米国では薬価の値上げが問題になっているそうで、新薬だけでなくジェネリック品が利用できるような古い薬にまでも値上げが及んでいるという。

なお、この薬剤は日本では「スルファドキシン」という名称で発売されているようだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • ヒラリー・クリントンさん曰く
    「アメリカが高いならカナダで買えばいいじゃない」
    だそうです。

    https://twitter.com/HillaryClinton/status/647937206028472320 [twitter.com]

    --
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    /* SHADOWFIRE */
  • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 14時38分 (#2888740)

    死ね!

    ってことですね

    • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 15時16分 (#2888759)

      あながち間違ってないのかもしれない

      技術が「ある程度」発展してきたことで延命とかはできるようになったけど、延命にもそれなりにコストはかかるし
      かといって延命が必要な人が社会的に何かを生み出すことは少なく、いわゆる福祉がそれをサポートすれば金がかかる

      人道とか考えたら「貧乏人は死ね、弱者は死ね」って言い辛いのは重々承知だけど、あまりに弱者や貧乏人にコストかけすぎて全体が潰れるのは避ける必要が出てくるんじゃないかなぁ、今後の社会では

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        こういう記事はいつも死ぬ側に有利なようにしか書かれませんけど、殺す側の立場も考えないと社会は成り立たないと。

      • by Anonymous Coward

        技術や商売自体は慈善事業じゃないんだから、そういった判断を下す必要はない。
        人間が人間のために何ができるかという倫理的な問題。
        結局、いろんな分野で再分配が必要なのだろう。

        # もし仮に人類の生産可能な食料の総量が消費される量よりも
        # 常に小さくなるような状況になったらどういう判断をすべきなんだろう。

      • by Anonymous Coward

        中途半端に経済学んだ人がこういうことを言いがちだけど、戦争や社会不安という形で吹き出して問題になり、結局は経済的合理性に欠く、と言うのが、第二次世界大戦を経た後の近代の結論。

        古典的経済理論だけを適用し、尚且つ暴動や社会不安は発生しないという仮定を入れないと成立しないのよそれって。

    • by Anonymous Coward

      資本主義なんでしょうがないでしょ

      • by Anonymous Coward

        嫌なら買わなければいいだけ、必要ならば買えばいいだけ。
        それだけだね。

      • by Anonymous Coward

        資本主義の勝者ばかりが生き残って、長期的に人間自体は滅びるかもしれないけどね。
        資本主義って「ほどほどのところで止める」というのが苦手なシステムのように思えるよ。

        #そもそも多様性が増すような人為的なシステムって過去にあったのかもわからんが。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 14時39分 (#2888741)

    以前の値段が安すぎただけだ。
    もし新しい値段が高すぎるなら、適正な値段でジェネリックを作る会社が現れる。

    • Re:間違ってない (スコア:5, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2015年09月25日 15時28分 (#2888765)

      BBCの記事 [bbc.com]によると、製造原価は$1(約120円)らしいんですよ。
      それを$13.5(約1622円)で売られていたものが、一気に$750(約9万円)ですからねぇ……。

      あと、この値上げについてジャーナリストがTwitterで

      Let's see if we can get a statement from @MartinShkreli. Martin, your co. just hiked the price of an old drug - new to you - by 5000%. Why?
      (ええと、@MartinShkreliから声明をいただけるか試してみましょう。Martin、あなたの会社は古い薬(あなたとっては新しい)の価格を5000%値上げしました。なぜですか?)

      — John Carroll (@JohnCFierce) September 20, 2015

      と尋ねたところ、帰ってきた応えが

      @JohnCFierce You are such a moron.
      (@JohnCFierce、あなたは大変な脳たりんだ)

      — Martin Shkreli (@MartinShkreli) September 20, 2015

      @JohnCFierce just a bad journalist who doesn't check facts or think logically.
      (@JohnCFierceは事実を確認せず論理的に考えることもしない、まさに悪いジャーナリストだ)

      — Martin Shkreli (@MartinShkreli) September 20, 2015

      だったようです。(Washington Post記事 [washingtonpost.com])
      そりゃ炎上するというもの。

      親コメント
      • by greentea (17971) on 2015年09月26日 12時50分 (#2889269) 日記

        「事実を確認せず」って、どっか、事実と異なることが含まれてたりしたんですかねぇ。

        --
        1を聞いて0を知れ!
        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 14時46分 (#2888744)

      需要が無くて値上げなら、まぁ神の見えざる手なので自然な話ですね。
      ただ、この会社、流通を握って独占しようとしてるっぽいので、本質はかなり邪悪なんじゃないかなと。
      ジェネリックがあったとしてもきっと流通を阻害しますよ。

      ※たしか製薬業界がカナダの安価な薬を合衆国に持ち込めなくする法律作らせてたはず

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        カナダの薬を持ち込めなくても合衆国内で作って
        流通させることは阻害できないんじゃないかな。

        独占しようとするのが邪悪っていうより、
        独占できるならそれは市場が機能してないんじゃないかしら。

      • by Anonymous Coward

        >ジェネリックがあったとしてもきっと流通を阻害しますよ。

        米国内で作ればいいんじゃないの?
        元が安かったからゾロを作らなかっただけで
        15倍にもなるんだったら、製造してペイできるんじゃない?

    • by nemui4 (20313) on 2015年09月25日 15時51分 (#2888788) 日記

      ジェネリックは高いって最近CMでも言ってましたね。

      え?

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2015年09月26日 1時02分 (#2889116)

      以前の値段が安すぎたということはないです。
      このお薬ですが、インドでは1ドル程度(ほぼ原価)です。
      あと公費負担医療があるイギリスだと、0.4ポンド程度です。

      流通の制限やコントロールで不当に価格をつり上げてるだけなので
      薬のお値段がどうこうじゃないんです(後発医薬品も開発できない状況)。

      こういう流通のコントロールはこのCEOの戦略なんですが、
      彼曰く、流通をコントロールすれば他の一般薬はつぶせるとまで言ってます。

      で、この流れはアメリカで広がってきてます。
      いろんな薬が値上げされてます(colchicineなども5000%値上げです)。

      個人的な感想ですが、貧乏人は死ねっていうより
      死にたくなければ文句言わずに払えって感じですね。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      安すぎたといっても、その値段で続けてきたということは、それでもペイできてたということだと思う。
      赤字で続けてきたとは思えないし。経営者の親近者に患者がいて価格を抑えてた、ってのもあるのかもしれないが。亡くなったから権利を売却した、なんてことじゃないといいけど。

      まぁなんにせよ、これでジェネリックが出たら、そもそもこの権利購入した企業が投資した意味がなくなると思うが、何が狙いなんだろう。

      • by Anonymous Coward

        特許が切れるまではジェネリック作れないから、それまでの間に荒稼ぎしようという魂胆では。

        • by rin_penguin (9144) on 2015年09月25日 15時51分 (#2888787)

          切れてないならその線も考えられるけど、本文にある通り

          この薬は1953年には開発されており、その特許は切れている

          そうなので。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            ジェネリックの販売認可を得るための試験に必要な検体か何かの入手が
            大変困難なため競合薬がないんだとか、そんな話をどこかで目にしました。

            事実かどうか、また詳細については不明です。
            誰かエロイ人にお任せします…。

            • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 20時29分 (#2888970)

              門外漢だがエロさには自信があるから調べたぜ。

              まず、ジェネリック医薬品の承認申請には生物学的同等性試験 [wikipedia.org]とやらが必要となる。

              後発医薬品が、先発医薬品と同等の薬効・作用を持つことを証明するために、後発医薬品の承認申請には、生物学的同等性試験のデータが必要とされる。
              生物学的同等性試験では、原則として、ヒト(健常人)に先発品、後発品を投与して両者の血中濃度推移に統計学的な差がないことを確認する。

              つまりジェネリック製薬会社が先発医薬品を用意しなければならないわけだ。

              しかしNew York Timesの記事 [nytimes.com]によると

              With the price now high, other companies could conceivably make generic copies, since patents have long expired. One factor that could discourage that option is that Daraprim’s distribution is now tightly controlled, making it harder for generic companies to get the samples they need for the required testing.

              ということで、とっくにパテントは切れているからジェネリックを作って良いんだけども、流通が厳しくコントロールされているため試験に必要なサンプルの入手が困難な状況である、と。
              ただ引用部分の後を読むと、元々ドラッグストアでも売られていたものが今年の6月に現在のような流通方法に変更されたそうで、これはTuringによる買収前だとのこと。

              アメリカって薬の個人輸入が難しいのかな?あるいは出来ても普通の人には敷居が高いのか。
              他のサイトを見ると「自分の国では同成分のジェネリックが1ドル以下だぜ」的な書き込みが見られる。

              親コメント
        • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 16時18分 (#2888813)

          エイズ治療薬については、特許はすでに切れているのだけれど、流通が非常に厳しく管理されており、ジェネリック薬開発会社がサンプルを入手しようとしても難しいレベルなのだと。
          (元の薬との比較試験を行うのが普通なので、流通を完全管理されるとジェネリック薬開発が非常に難しくなる)

          製品Aと競合製品A'があったとき、流通を一手に引き受けてる奴がAもA'も所有すると価格をどんどんつり上げられる、という簡単な図式。
          比較試験が難しいとなるとそれなりの治験が必要になる(大コスト)からジェネリックの参入もハードルが高い。
          「買うのをやめる」選択肢が厳しい製品は、独占禁止法とか薬価管理とかで政府が噛まないとヤバいですな。

          親コメント
          • by Anonymous Coward
            つまり申請者以外が実施できないようなクレームの記述の不完全な特許を通したアメリカ特許許可局(本当の組織名は何だろう)のミスということか。
          • by Anonymous Coward

            1953年にAIDS治療薬が開発されていたのか…

            • by AnamesonCraft (46460) on 2015年09月25日 21時06分 (#2888995) 日記
              この薬って元は抗マラリア薬 [interq.or.jp]なのな。
              後になってからHIVに対する薬効が認められたんだろう。やっぱり50年代に開発されて薬害を出したものの、後年らい病やガンに薬効が認められたサリドマイド [interq.or.jp]みたいな感じで。
              てかこの薬を法外な値段で売るとしてHIVどころかマラリア患者まで巻き添え食らうんだけど訴訟的に大丈夫なのかね。ひょっとするとHIVよりマラリアの方が深刻だと思う。アメリカ南部にはマラリアを媒介する蚊が自生してる訳で。
              親コメント
              • by Anonymous Coward on 2015年09月26日 0時05分 (#2889087)

                >後になってからHIVに対する薬効が認められたんだろう。

                いいえ。

                この薬はHIVそのものの治療薬ではなく、HIVが発症することで起きる(抵抗力の低下に伴う)トキソプラズマ原虫などによる感染症に対する治療薬です。

                親コメント
    • by Anonymous Coward

      出てきた場合は買収してしまうらしい

    • by Anonymous Coward

      あなたがHIVに感染したときに、日本円換算で9万円も治療薬に払えるんですか。

      # あれ、もしかしてCEO本人だったりする?

      • by kohzoh (34869) on 2015年09月25日 18時23分 (#2888901) 日記

         3割自腹で残り「みんな」で割り勘の日本でこれやったら、もっと炎上してるでしょうねぇ。この会社の社員が米国で胸を張って勤め先を言えるようなのかどうか知りたくなります。

        親コメント
      • by Anonymous Coward

        日本で、薬が保険適用なのか知らないけど、適用だとしたら、個人負担以上に国の負担が激増しますな。
        HIV感染者がそこまで大きくないので全体としてみれば変化は小さいだろうけど、エイズ向けの支出は明らかに増える。

        こういう場合って、どうなるんだろう。安い時に保険適用対象にして、その後に値上げするとか。見直しかな?

        • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 17時22分 (#2888866)

          日本では薬価制度によって価格が調整されますので、製薬企業の一存で価格をつり上げたり(下げたりも)はできません。
          制度は国ごとに様々ですが、アメリカはまるっきり自由なのでこういうことも起きうるんですね。
          逆の問題で、バカ安の薬が気軽に買えるせいでのサプリ漬け問題とかも起きたり。
          まあ、自由の国ですから(一握りの金持ちが市場をコントロールするのも自由という意味で)。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

            この制度もあって、日本は医療費が先進国の中で最低ランクなのに平均寿命は最高という、すばらしい環境ですね。

            そうだったのですが、TPPでここにメスが入っているのでは無いかという疑いが。
            TPPは非公開交渉であり、明らかになるのはTPP合意後なので、国民はおびえて待つしかないのですが。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 15時37分 (#2888775)

    原理主義だの極端だのってはろくなのがない。
    イスラム教もそうだし、民族主義もそう。科学万能主義が良いかと言うと、彼らも宗教の人を馬鹿にしたりする。
    中庸が良いよ。中庸で行こう
    中庸以外なのは認めないからな。なんてね。

    • by Anonymous Coward

      >中庸以外なのは認めないからな。なんてね。

      中庸原理主義...

    • by Anonymous Coward

      資本主義の限界ですね
      アメリカなんかでは前兆のような市民の意識の変化があるみたいですが生きている内には拝めそうにないかな
      次はどういう社会になるのだろう

  • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 16時03分 (#2888799)

    そうだ、アマゾンにあるマーケットプレイスだ!
    アマゾンが品切れになると、とんでもないプレミアム価格にかえやがるアレを思い出す

    # CPUもそうでしたが、独占状態にさせるとロクなことはおこりませんな

  • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 17時36分 (#2888877)

    いいえ、こういった方式もまもなく属国上陸ですよ

  • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 18時54分 (#2888920)

    海外で糞安いジェネリックを処方して帰ってくることにすればいい、
    隣国に行って帰ってくるのに750ドルもしないだろ

    でもって、隣国と薬品協定を別途結べば良いだろう。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月25日 20時08分 (#2888958)

    >需要が少ないため米国ではいわゆる「ジェネリック医薬品」としては製造されていないという

    個人輸入したらぼろ儲けですやん…

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Stableって古いって意味だっけ? -- Debian初級

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