独立行政法人や国立大学法人の特許事業は赤字 59
ストーリー by hylom
誰も維持費用には気付かなかったのか 部門より
誰も維持費用には気付かなかったのか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
近年では独立行政法人や国立大学法人において研究開発の成果を特許化することが推進されているが、会計検査院がこれらの2009年から2013年度の財務状況を調べたところ、特許権による収入よりも出願料や維持費用のほうが多く、全体としては計22億円の赤字になっていたことが明らかになった(共同通信)。
22法人では特許収入が黒字で、116法人では赤字だったという。検査員は一部の特許を放棄するといった管理の見直しを求めているとのこと。
こうなることは分かっていたはず (スコア:3, 興味深い)
うーん、特許を報告書や業績欄に記入するようになってから
そりゃゴミ特許が山のように増えることは分かっていたわけで。
大学で生まれた最先端の技術に対して将来を見据えて特許のクレームを
書ける高スペック弁理士呼んで教授と数回面談して特許申請、
なんてしたら普通は100万円コースだし当然回収率は低い。
大口割引とか質を妥協していろいろ頑張っても
この1/3ぐらいまでがコストカットの限度だろう。
アメリカは仮出願制度があるから、論文を張り付けてとりあえず出願して
日付を抑えることができ、ある程度競合より優れていて売れるめぼしが
付いてから弁理士呼んでクレーム書いて1年以内に仮出願を基に
特許申請すればいいので、日本の大学より1年遅く決断できる。
正直言ってこの差は大きいと思うね。
特許料収入だけが利益ではないと思うが (スコア:1)
Re: (スコア:0)
赤字になるような(誰も実施したがらない技術の)特許を他社(他国)に取られても、自社(自国)がお金出してまで実施することはないのだから、払わなくて済んだ特許料という考えは成り立たないと思う。
そもそも他社(他国)に特許を取られないようにするには論文などで公知にするだけでよいのだし。
Re: (スコア:0)
特許出願されてるから実施したくなくなるとうのはごく一般的なので順序が逆じゃないか。
公知にするだけでよいってのはその通りだけど。
知識を深め広めて行くはずの大学が技術以外の方法で競合を潰すようなことはして欲しくはないけど
企業との差は小さくなっていくんだろうね。
Re: (スコア:0)
その場合は特許を取らなくても,発明の内容と日付を公正証書として残しておけば,先使用権が認められるから安く済むのでは
赤字でなにか問題? (スコア:0)
特許を取っておくと日本企業に使ってもらえるかもしれない技術を押さえておくのだから、赤字でも仕方ないと思うけどね。
黒字になると見込まれる技術は企業がやるので、大学の役割とは違う。
黒字にならないリスクがそれなりにあるけど、もしかしたら黒字になるかもしれない技術をやるのは、企業ではできないので、そういうところに大学の役割があるのでは。
そして、実際に使えそうな技術があれば企業がお金を出して使わせてもらえばいいわけで。
それを、大学は自分で金を集めなさい、特許を使えば金儲けできるでしょ、ということにすると、
大学は企業になりなさいと言ってるのと同じ事になっちゃって、大学の意味がなくなる。
Re:赤字でなにか問題? (スコア:1)
大学は企業になりなさいと言われてるのでは無くて、税金の無駄遣いをヤメロ
と言われてるに過ぎない。
今まで聖域だったんだろうが大学運営も国立の旗降ろさせてお前ら勝手にやれよもう面倒みる金なんて無いんだから…だってこれが
民意
だからな! ということなので涙をのんで頑張ってきたのでしょうが…やっぱ大学多すぎるよね。国公立の大学って県に1つはいらねーよ。どんどん人口減ってるのに。
Re: (スコア:0)
まず要らないのは私立への助成金でしょ
国公立の数を検討するのはそれからでもちっとも遅くない
Re: (スコア:0)
激しく同意。私立なんてお金持ちの子息が行けばいいんだから助成金なんて不要。
そもそも誰もが大学に行くべきってのも間違い。高卒で働くべき場所はどこも人手不足だし。
Re:赤字でなにか問題? (スコア:2)
私立が少なくなれば国立の競争率はさらにあがり、結局教育に金をかけられる世帯しか進学できなくなる。
頭脳ではなく金で教育、研究に従事する人間が篩に掛けられ、国力低下に拍車ををかけることになる。
単純労働者は外国人労働者と職を争って、ますます雇用条件が劣化し、国民の総収入は下落の一歩をたどり、購買力の低下となって内需が低下していく。
Re:赤字でなにか問題? (スコア:1)
「しか」というのは言い過ぎ。
もちろん、お金かけたほうが合格しやすくなるのは確か。
でも、国立の授業料高くして、お金ないが優秀な人を最初から排除するよりはよっぽど健全。すくなくとも、塾で受験技術を学ぶ以上の能力があれば、合格できるのだから。
私立は私立で、企業や資産家から寄付金を集めるなどして奨学金を充実させて学生の負担を減らすということは自己裁量でできる。
重要なのは、社会のどの階層に対しても、高等教育を受けられるチャンスを与えること。そのチャンスに多少濃淡があることは、完全平等社会を実現できない上では仕方がない。
Re:赤字でなにか問題? (スコア:3)
そう、塾で受験技術、学ばなくても受かる人は受かる。
何人も知っている。
そういう人を学ばせたい。
ただ、毎年の授業料を負担するのは大抵、親。その格差をなんとかしろ、と。
> 私立は私立で、企業や資産家から寄付金を集めるなどして
そのための私立。 公立より、自由があって良いと思う。
企業のひも付きがあってもいいと思う。
Re:赤字でなにか問題? (スコア:1)
文部科学省の産学官連携の実績 [mext.go.jp]で大学の特許の取得や特許権利用の実績がみられるけど、例えば東大は平成21->平成25で特許料収入が7倍くらいになってる。一方で、他の多くの大学は特許を取っているけど全然利用されていないのが分かる。
会計検査院の随時報告書 [jbaudit.go.jp]の該当箇所を読むと、特許関係で1000万以上の黒字を出してる10の法人が挙げてあって、おまえらこいつら見習ってもっとがんばれよ、と読める。大学法人では東大、京大、九州工業大学が該当する。一方で、一度も利用されていない特許がかなりの数(全体の7、8割)あって、こういった特許を保持し続けるのか定期的にチェックする仕組みを持たない所が多く(国立大学の5割)、お前ら舐めすぎだろ、とお怒り。実際、長期間使用されていない特許を清算するだけでも黒字化しそう。特に独立行政法人は10年以上一度も利用されてない特許が3、4割もある。
Re: (スコア:0)
特許権による収入よりも出願料や維持費用のほうが多く、全体としては計22億円の赤字
とあるので、結局のところ社会に還元されない研究ばかりやってるんじゃないの?って指摘なのでは。
個人的には、大学が利益ばかり追求するのは違うとは思うけど、だからといっていつかは役に立つかもしれない特許を税金使っていつまでも維持するのも違うよね、って感じかな。
Re: (スコア:0)
役に立つことが前もって分からない研究をやるのが大学の役割だけれども、
研究を始めて成果が出て特許を申請して成立して数年もすれば、結局どうだったのかは分かるのではないでしょうか。
だとすると、結局どこの企業もほしがらなかった特許は数年間で維持をやめる、というあたりが妥当なところかな。
あるいは、判断をもう少し前倒しにして、研究を始めて成果が出て特許にするかどうかを判断する時点になっても
誰も使いたがらない成果は、そもそも特許にしなくてもいいかもね。
Re:赤字でなにか問題? (スコア:2)
論文書いて発表したら公知になって特許にできなくなるので(一定の期間猶予措置はあるが)
将来性の見通しが立つ前に出願せざるを得ないのよ
研究者の業績評価を考えたら論文を控えろっていうのもあり得ないし
それより、市場に出回っている商品を調査して保有特許を当て込みに行くなどの
戦略部隊を充実させるべきじゃないかな?
パテントトロールほどえげつないことをしろとは言わないけどさ
Re: (スコア:0)
研究者にとって、特許出願するのはどういう位置づけでしょうか。
Re:赤字でなにか問題? (スコア:2, 参考になる)
教員公募や競争的資金などに論文数と並んで特許取得数も書くことが求められるので、
成果のひとつという位置づけです。
それがどんなクソ特許だとしても成果は成果。
Re: (スコア:0)
利益が出ないいのは理由があるんでしょう(イメージ)
・基礎研究が多いため金になるのに時間がかかる
・防衛特許でもないので回避されやすい
・#2933339さんの言うとおり使用状況を調査・請求する部隊が居ない
著作権もそうすべきだ (スコア:0)
著作権も自動的に発生するものではなくコストをかけて維持管理すべきもの、ってなってくれれば、
・儲かるものはそのまま
・儲からないものは利用自由になる
・儲かるものを書こうという創作意欲がわく
っていいことずくめ。
って、よく見る意見だけどね。
Re: (スコア:0)
そういう意見があってもいいんだけど、
著作権って儲けるために存在するものなのかな?
創作意欲って儲かるものを書こうとしないとわかないものなのかな?
GPLとかBSDとかのオープンソースとか、CCライセンスとか、全否定だよね。
Re: (スコア:0)
金だけしかモノの基準にできない人にとってはそうなんだろうけど
Re: (スコア:0)
あなたが馬鹿だと思う相手に「馬鹿」と言うだけではコミュニケーションにならないですよ。
コミュニケーションするつもりがあるのなら、なぜ馬鹿だと思ったのか説明しないと。
もちろん、べつに説明する義務なんてないし説明を強要するつもりなんてさらさらありませんが、
コミュニケーションするつもりがないのなら「馬鹿」などと書かずに黙っていればいいのに。
Re: (スコア:0)
「黙ってればいいのに」とか、それこそコミュニケーションにならないような。
で本題に戻ると
元コメントは著作権と特許権の区別がついてない。だからバカにされても仕方ない。
Re: (スコア:0)
元コメントは、特許権と同じように著作権もなればよいのに、というコメントだから、
特許権と著作権の区別はついているはず。
Re: (スコア:0)
ググって調べたら自分の考えと同じ考えに行き着く、って考えてる人ってたまにいるけど、思考力や想像力が乏しい人なんだよね。
調べて得られた知識をもとに考えたら、ひとつの考えにしかたどりつかないと思ってるわけだから。
実際には、同じ知識を元にしても、人によって実に多種多様な考えに行き着くんだけど、
だからこそ、自分はどんな風に考えてその考えに行き着いたのか、という道筋について議論することが面白いし意味もあるんだけど、
そういったことに思いをはせることができないんだよね。
だから、ググって事実を調べさえすれば自分と同じ考えに行き着くと信じて疑わない。
Re: (スコア:0)
著作権と特許権は人工的に作られた権利。
考えることじゃなくて調べることだろ。
気になります! (スコア:0)
STAP細胞の特許にいくらかかったのか気になります!
特許で一番儲かってるのは (スコア:0)
発明者じゃなくて特許事務所の弁理士。
なんで特許通らなくても金もらえるんだろう?
プログラムは動かなかったら金くれないのに。
人生とは不公平だ。
Re:特許で一番儲かってるのは (スコア:2, おもしろおかしい)
あんたバグだらけのコードで金もらってるじゃねーか。
Re: (スコア:0)
つまり特許とれるまで弁理士をタダ働きさせればいいんですね?
Re:特許で一番儲かってるのは (スコア:1)
バグが完全になくなるまでプログラマはタダ働き、の論法になってしまうのでそのへんで矛を収めてくださいお願いします。
Re: (スコア:0)
でも実際、#2933255によると、プログラムは動かなかったら金をもらえないんでしょ?
サラリーマンとしてのプログラマは、自分の仕事をしてれば給料をもらえるべきだと思うけど、
一方で、動かないプログラムで客から金を取れるとは思えない。
Re: (スコア:0)
特許が取れるかどうかは一義的には中身にある。
つまりプログラム的に言えば、要件定義通りに作ったものが使えねーシステムだとしても、そんなの知ったこっちゃないんだから金払えよ、という感じ。
中身が特許として十分な内容であるにもかかわらず申請書不備で取れませんでした、であれば、弁理士は金もらっちゃいかんでしょ。
弁理士が発明するんじゃないんだよ (スコア:0)
じゃぁ、まともな発明を考えてきちんと弁理士に説明してください。
Re: (スコア:0)
じゃぁ、研究者諸君、まともな発明を考えてきちんと弁理士に説明してくれ給え。
と書くつもりでした
Re:特許で一番儲かってるのは (スコア:1)
通らないと金が貰えなかったら、弁理士は請求の範囲(≒特許の利用価値)を極限まで削って、
通す事だけを目的にするでしょう
そしたらますます使いようのないゴミ特許の山に
まぁ現状でもそういう輩はいるので、きちんと仕事を見極めて使いこなさないといけないけど
Re: (スコア:0)
じゃあプログラマも、機能を極限までけずって動かせばいいよね。
え、だめ? なんでよ?
Re: (スコア:0)
特許が通らないのは、弁理士が仕事をしなかったからではなく、申請内容に新奇性がないから。
プログラムが動かないのは、ちゃんとした仕事をしないプログラマが悪い。
Re: (スコア:0)
> プログラムが動かないのは、ちゃんとした仕事をしないプログラマが悪い。
これだよ。最初の要求仕様がだめなんだよ!
Re: (スコア:0)
プログラムが動かないのは、客の要件定義に矛盾があるから、という可能性。
Re: (スコア:0)
「利益」という「結果」に特許事務所のような「事務方」を引きこんだら、彼らは利益の最大化のために、その立場(=顧客の知らない知財価値と第三者の知らない知的所有物の両方を、独占的に知りうる立場)を悪用して顧客を騙す誘惑に晒されることになる。
Re: (スコア:0)
独立行政法人でなければ、株式会社半導体エネルギー研究所 www.sel.co.jp じゃないかな?
あほくさい (スコア:0)
宝くじみたいに、××年××月になったら価値が確定すると思ってんのか?
「年金運用7~9月期、7兆8899億円の赤字」とかといっしょで、ある時点で見れば赤字になってることもあれば黒字になってることもある、当たり前の話。
じゃあ、お前はいつか黒字になると思ってんのかって?
無粋な話すんなよ。
さすがに担当官の個人賠償は無理でしょうけれども。 (スコア:0)
そもそも会計検査院の指摘に従った結果、不利益を負った場合に賠償とかしてもらえる手段ってあるんですかね?
たとえば東日本大震災ではメーカーでエンジンを取り外しての整備中の自衛隊機が津波で流されてしまいましたが、
その際、かつて会計検査院がモスボールでエンジンが抜かれたF-4に適用した「エンジンのない航空機は航空機に非ず」が
適用されて保険が支払われないことになりそうなのでどうしよう、と担当者が嘆いていた話を新聞か何かの紙面で読みましたが、
その後、どうなったのかを聞き及びません。
22の法人で特許収入が出てるって話だけでも凄い (スコア:0)
巨大企業が膨大な書類仕事でもって取得する「特許」のほとんどは「儲けるため」のものというより、横合いから足を掬われて「儲けを失う」危険性に備える、いわば必要経費のようなものと聞いていたので。
元記事には22法人の特許収入がどのくらいの黒字なのか書いてないが。
Re: (スコア:0)
私大ですが、大村さんの特許が莫大な利益を生み出したというのは散々話題になりましたね
ノーベル賞以前の話ですが、ロイヤリティが250億円とのことです
http://www.hatsumei.co.jp/column/detail/2/22.html [hatsumei.co.jp]
国立大でも本気で取り組めば黒字を出すのは難しくないはずですが
Re:22の法人で特許収入が出てるって話だけでも凄い (スコア:2)
> ノルマでひーこら言いながら特許を考えるケースがほとんどだろう。
中小だと、これだけ、特許があるんだ、と威張る価値もあるが。
# 昔、出した特許はどうなってるだろう。
# ノルマで困ってた人を助けた事もあったな、、。
と、大学もそんな無駄な方向に走るの?
企業なら、防衛/バーター用もあるけど、大学はどうなのだろうか。
株主の顔色ばかり気にする経営者じゃあるまいし (スコア:0)
今は誰も利用価値を認めない特許でも3年後は違うかもしれない
そもそも利益を求めるなら民間企業支援でいいじゃないか
今のご時世仕方ないのかもしれないが、目先の金ばかりが絶対的な評価基準になっていやしないか
Re: (スコア:0)
まあ、どこも財務省(自分の金だと勘違いしている)の顔色を気にしなけりゃならないわけで