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交通

テスラ・モーターズの共同創設者が立ち上げた大型車両の電動化を目指すハイブリッドシステム開発企業 13

ストーリー by hylom
トラックやバスはフロンティア? 部門より
maia 曰く、

テスラ・モーターズの共同創設者だったイアン・ライト(Ian Wright)が立ち上げたWrightspeedは、バスやトラックなどの大型車両向けハイブリッドシステムを開発しているという(Forbes)。

このシステムはバッテリーだけで30マイル(約48km)の走行が可能で、さらに航続距離を伸ばすための「レンジエクステンダー」としてガスタービン発電システムも開発。これはタービンを回して発電し、バッテリーに電力を供給する仕組みで、既存のターボチャージャー技術を元に開発されている。これにより、特定用途では燃料消費量を2分の1から3分の2に削減できるという。また純EVよりも温室効果ガス排出量が少ないそうだ。

同社は先日ニュージーランドのバス会社と契約を結び、バス数百台にライトスピードのシステムを導入する計画だという。

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  • 通常型のハイブリッドバスなんぞはいちいち数えたらきりが無いほど当たり前に導入されているので…………メーカの発表だといすゞ、日野共に数年前に累計販売台数1万台突破のリリースを出しているが、その後は当たり前になりすぎてリリースも出さず、自動車工業界も2011年を最後に統計もとってない…………マイクロガスタービンを使ったシリーズハイブリッドに限定すると、

    最も有名なのは、丸の内リムジンだろうか。これもよく見るとニュージーランド製なのね
    http://hinomaru.co.jp/metrolink/bus/index.html [hinomaru.co.jp]

    ところが、そうこうしている間に普通のハイブリッドバスの値段がぐんぐん下がり、今や1リットル辺りの燃費はリッター辺り10km近くになるなど発展めざましく、ほぼメリットがないという話となり、消えてしまった。(同じ話はLPG車にも言える)

    記事中にこんな記述がある。

    これら車両の燃費はわずか3~6mpg

    これをなじみのある数字に直すと、1.28~2.5km/L。この記事ではこれを2倍に改善すると言っているので、2.56~5.0km/Lに改善する見込みがあるのだろう。

    一方で、日本の現行の日本の燃費基準は約7km/Lであり、この値は当然ながらすでに従来型車でも達成してている。さらにハイブリッド車はここから3割程度燃費が良いということが言われている。

    と言う事で、一見すごいように見えるが、元々が悪すぎるので伸び率が高いように見えるだけという話であり、採用された理由も元々シリーズハイブリッドに輸出産業にしようと力を入れているニュージーランドの経済政策に合致したというだけの政治案件であって、経済的にはほとんど見るような話ではなさそうだ。
    技術的にも、日本の歴史的に見れば実験した上であまりメリットがないと捨てた技術なので「お手並み拝見」という所ではないだろうか。上手くいけば、無接点充電式の電気バスに、緊急用発電機として積まれるような形になるかも知れないし。

    • by Anonymous Coward

      うーん、ちょっと分からないです。

      >ところが、そうこうしている間に普通のハイブリッドバスの値段がぐんぐん下がり、今や1リットル辺りの燃費はリッター辺り10km近くになるなど発展めざましく、ほぼメリットがないという話となり、消えてしまった。

      ここの意味が特に分かりません。
      メリット無いので、ハイブリッドはダメ?ではないですよね。
      普通のハイブリッドと他のハイブリッドがあるのですか?

      • 普通のハイブリッドと他のハイブリッドがあるのですか?

        ある。

        今回話題になっているのはシリーズハイブリッドのシステム。
        ガスタービンエンジンを使って発電しながら、その電気でモータを動かすもの。内燃機関の回転は直接駆動には使われない。
        ガスタービンエンジンはシンプルな分、小型軽量で高熱効率という特性がある。ただ、一定速度で拘束回転すると燃費がよいが、速度の増減が苦手でトルクが低いと言う特性がある。故に、そのまんまでは駆動用にはなかなか向かないのだが、メリットを生かしつつ、デメリットをモータ駆動にすることで補おうというのがガスタービンを使うシリーズハイブリッドのコンセプト。

        一方で、単に「ハイブリッド」って言って売ってる奴は、通常型のエンジンに、アシスト用のモータがついている。普通はエンジンを動かしながらモータも回し、そのトルクを特殊な機構でミックスして車を走らせる。状況に応じてモータをすべて切ってしまい、エンジンが発生させる回転だけで走ることも出来る。
        通常のエンジンに加えてハイブリッド機構も積むので車体は重くなるが、回生ブレーキなどで従来は捨ててしまっていたエネルギーを上手く回収できるようになるし、高度な制御でエンジンが一番効率よく回る部分を多く使えるように電気モータでサポートするのでエンジンの効率もあがる、と言うのがざっくり言った燃費向上のコンセプト。

        メリットデメリットという話だと…

        ガスタービンエンジン式のシリーズハイブリッドは、ガスタービンエンジンの性能向上で注目を集めた。テクノロジが進んで熱効率が非常に良くなり、ものによっては熱効率50%を超えることある。一方でガソリンエンジンは30%ぐらいなので、ガスタービンエンジンは、ピストンを使う内燃機関に対して、原理的に1割ぐらい熱効率が良いと言われる。
        また、ガスタービンエンジンは構造がシンプルなので小型化しやすく軽くなるとか、高温で燃焼させるため排ガスがきれいだとか、幅広い燃料に対応出来るとか、発生する騒音が高い音なので音対策がしやすく、静音化しやすいとか言われて注目された。

        ところが、電気を一度貯めてからモータを駆動するという所でロスが発生。さらに電池が重たかった。それらでガスタービンエンジンが生み出したメリットをつぶしてしまい、思ったほど燃費が上がらなかった。
        また、従来の自動車とは全く異なるシステムであるため、量産で価格が下がらず、本体価格も高い。燃料の供給や整備、メンテナンスなどは従来のインフラを使い回せない部分も多く設備投資が必要となり、徐々に切り替えるのはつらかった。

        一方で通常のハイブリッドシステムは普通の駆動システムに電気系を追加する形で、基本的な所は変わらないため、量産効果はあり、比較的安く作ることができた。また、燃料の供給はそのまんまだし、メンテナンスは従来の延長線上でいけた。

        ただ、それだけだとただエンジンに余分なものがくっつくので車体が重たくなってしまう。モータだけならともかく、エンジンも組み合わせた複雑な制御が可能なのか?

        と言うところで、シリーズハイブリッドの方が良いのではないかと一時話題になったのだが、通常型のエンジンも技術が向上して燃費が良くなり、ハイブリッドシステムも発達して、さらにディーゼルエンジンから出る排気ガスをきれいにする仕組みなども整ってきて、総合的にメリットがないと判断されたわけだ。
        そうして、日本では実用化に至らなかった

        元ACは、そうして、計算によると日本のハイブリッドバスは、ストーリーにあるハイブリッドバスのカタログスペックよりもすでに2倍程度燃費が良い。なので、少なくとも経済的にはメリットがないし、技術的にも見るところがない、と言っているわけだ。

        プラズマテレビみたいなもんだ。
        発色もきれいで黒もきれいで動画もきれいでもてはやされたプラズマテレビみたいなもの。マニアには好評だったけどどうにも値段が高く、供給メーカも限られたため市場が出来ずになかなか普及が進まない。
        そうこうしている間に液晶が技術革新で弱点を克服してきて、結局メリットが薄まって消えてしまった。まさにそんな感じだ。原理的にベスト出ない事は分かっているけど、レガシーには勝てなかった。

        HD DVDとBlu-rayのように、性能は劣るが安いと言うコンセプトが常に勝つとも限らないんで、ワンチャンはあるのかも知れない。
        普通のハイブリッドシステムは後から改造するのは普通は無理なんだけど、このシステムは普通のバスを後から改造できると言っているみたいだし。だけどそれは一般に来るような話じゃないよねって事で。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          経緯も書いてあり、この分野を良く知らない私もすごくよく分かりました。

          蟻が10匹です。

      • by Anonymous Coward

        マイクロガスタービンによる発電を利用したシリーズハイブリッドと、ディーゼルエンジンハイブリッドの比較じゃない?
        私はそう読み取ったけどな。

        ディーゼルハイブリッドがシリーズなのかパラレルなのか分からないけど、多分パラレルなのかな?

        マイクロガスタービンシリーズハイブリッドは一見効率よさそうだったけど、実走行したらそうでもなかった、って話かと。

        ただし今回のテスラのは、プラグインハイブリッドあるいはレンジエクステンダー付きEVなので、充電というファクターが追加される。
        それがどう絡んでくるかで実燃費(及び実コスト)は変わるね。
        レンジエクステンダーと考えた時には、マイクロガスタービンは軽量なのでメリットがあるのかもしれない。搭載電池量次第かな。

      • by Anonymous Coward

        #3010691 が解説してくれるかもしれないけどちょっと調べた

        ここでいう普通のハイブリッドバスは、エンジンとモーターの動力ハイブリッド
        今回の件や上記丸の内リムジンは、動力はモーターで発電機と蓄電池の電力ハイブリッド

  • by Anonymous Coward on 2016年05月11日 18時22分 (#3010701)

    路線バスなら中国でスーパーキャパシタ搭載車が実証段階まで来てたんじゃなかったか?
    バス停で瞬間的にフル充電できるので遠距離走行可能
    バス停間があまり遠いと不味いだろうけど
    都市部ならむしろこっちのほうが有利じゃないか?
    都市間バスならいいのかもしれないけど
    住宅地でガスタービンは無いわ

    • by Anonymous Coward on 2016年05月12日 1時34分 (#3010896)

      EVバスなら日本でも実証実験が始まりました。
      http://japanese.engadget.com/2016/02/05/ev-web-3-advanced/ [engadget.com]
      非接触給電式
      バス停毎に充電器埋めておけばいいんじゃね?という考えのようです。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        始まりました、と言うか、2011年に都営バスで行われています。これは完全EVではなくてハイブリッドバスに電力を供給するタイプですが
        http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/newsevent/news/bus/2011/bus_i_20110124... [tokyo.jp]

        完全な電気バスの給電だと、長野市で行われた実験があります。2013年。
        http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK06013_W3A300C1000000/ [nikkei.com]
        ただしこちらはすべてのバス停に充電設備があるわけじゃないみたい。
        これ、2014年に実証実験は終了したのですが、その後バスは改造され、現在でも長野市内の循環バスとして走っています。

        実験結果としては、どちらも
        ・きち

      • by Anonymous Coward

        バス停にテスラコイル付けておけば良いんじゃないですかね。
        社名的に。

    • by Anonymous Coward

      渋滞はまったら空調の電力でドン亀になる予感。

    • by Anonymous Coward

      路面電車ではもうやってるね

    • by Anonymous Coward

      >路線バスなら中国でスーパーキャパシタ搭載車が実証段階まで来てたんじゃなかったか?
      >バス停で瞬間的にフル充電できるので遠距離走行可能

      爆発しそう

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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

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