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著作権

政府が小説や音楽の著作権保護期間を作者の死後70年に延長する方針と報じられる 93

ストーリー by headless
死後 部門より
政府が音楽や小説の著作権保護期間を20年延長し、作者の死後70年とする方針を固めたと報じられている(YOMIURI ONLINEの記事日本経済新聞の記事)。

米国を含む12か国による環太平洋経済連携協定(TPP)交渉では、米国の主導により著作権保護期間を死後70年に延長することで大筋合意。日本はTPPが国内で効力を発する日を施行日として著作権保護期間の延長などを含む著作権法改正を行ったが、米国のTPP離脱により施行されていない。

一方、外務省が公開している日本とEUの経済連携協定(日欧EPA)に関するファクトシート(PDF)が昨年11月に更新され、著作権及び関連する権利について規定する内容に「著作物等の保護期間の延長 (著作者の死後70年等)」が盛り込まれている。

米国離脱後の11か国によるTPP11では著作権保護期間延長が凍結されているが、政府はTPP11への署名後に著作権法改正案を国会に提出し、TPP11の発効で施行する方向だという。ただし日欧EPAが先に発効すれば、TPP11の発効を待たずに施行する可能性もあるとのことだ。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 世界の足並みを揃える点についてはゲーム理論的な難しさがあるが、期限そのものの長短については文化発展のベストバランスのみを追求してほしい。
    著作権者が延長を要求するなんてリニア中央の諏訪松本ルート要求並に当たり前の話であって、人類の利益と天秤にかけた上で釣り合わないなら、粛々と切り捨てられるべき。

  • 新村出は1967年に亡くなったので、昨年末で死後50年を満了した。

    「やったー 20年延長される前に2018年を迎えた! これでやっと『大言海』がパブリックドメインになるぞ!!」

    と喜び勇んで年明けに国会図書館に聞きに行ったら、

    「編集に関わった人のうち、没年が不明な著作権者がこれだけいる。この方々の没年がすべて明らかにならない限り館内閲覧しかできない」

    と言われて見せてもらった紙は大言海を執筆した人とそれを校正した人のリストで、没年が明らかな人と不明な人とが色分けされていた。

    20人は下らない没年不明者の数を見せつけられてただただ絶望感にうちひしがれたよ。

    #ちなみに、これよりも後に発行された『大辭典』(平凡社)はPD化済。

  • EUはアメリカと要所要所で対立すると思っていたが、それは気のせいだった。

    EU指令 [wikipedia.org]で、
    EUも70年を推してるんだね。
    Wikipedia孫引きだが、

    この指令は、ベルヌ条約の当初の目標は著作者の没後2世代の間作品を守ることであって、そして50年はもうこの目的に対して十分ではないと指摘

    無方式主義で50年、登録した場合は70年とするのがいいと思っていたが、

    ベルヌ条約で無方式主義50年に対して、アメリカの登録主義70年の対立かと思っていたが、
    ベルヌ条約派も70年だったとは。

  • by Anonymous Coward on 2018年02月13日 11時47分 (#3360507)

    タイトル通りなんですが
    ミッキーマウス等、大物の著作権が切れそうになると延長する議論が巻き起こるのは恒例として
    法的最低保証を著作権者の死後50年ぐらいにして
    更に延長を要求するのであれば保証料を払って
    延長する制度が有っても良い気がする
    延長する程の価値が有るのであれば保証料を払える訳で
    著作権物に対する利益の数%を保証料として払うと言うのは割りと良い気がする
    近年、権利者が不明で著作権物が使えないとかありますし、権利関係者を洗い出す事にもなりますから
    これからもしっかり管理していくという意味では金銭的解決は悪くない筈

  • by Anonymous Coward on 2018年02月12日 20時28分 (#3360311)

    青空文庫の公式では反対声明しか見つからず、「もしなったら」は書かれていなかったので別記事から(古いですが)

    TPPの著作権保護期間20年延長で「青空文庫」はどうなる? [thepage.jp]

    保護期間の20年延長で、青空文庫はどう変わるのか。すでに公開されている作品については、法の不遡及原則から影響を受ける可能性は低いとされる。しかし、青空文庫では条約発効後の20年の間、新たに著作権保護期間の切れるはずだった作家が追加できないことになる。

    今公開できていない作品は、特別な許可がなければ 20 年間は死蔵ですね。
    (すでに書き起こしが終わっていて、公開待ちのもあるはずなので)

    公開しているものも、遺族から「取り下げてくれ」と依頼されたら、下手に争うよりは取り下げる動きになるのではないかと思います。

    # 30 円の憶測レベルですので、
    # 皆様方においては、慌てて Web クローラーで根こそぎ収集など、sraded されませんように

    • by headless (41064) on 2018年02月13日 2時43分 (#3360425)
      公開されているかどうかとは関係なく、保護期間が終了している作品に遡及して保護期間が復活することはないでしょう。そのため、著作権保護期間が作者の死後70年に延長されるにしても、改正法の施行時点でパブリックドメインになっている作品は70年経過していなくても新規公開可能ということになります。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      映画の著作権が伸ばされたのが15年前で、2024年から1954年以後の作品から順次再び切れ始めるけど、20年ってそんなに長くないな

      そういえば映画は1953年問題(施行が2004年1月1日だったので2004年1月1日に著作権切れる1953年の作品は著作権切れになるのかならないか争いになった。裁判の結果は延長されないという判断)があったけど、今回は施行日は1月1日回避するのかな?

  • by Anonymous Coward on 2018年02月12日 19時34分 (#3360281)

    旧連合国は著作権有効期間延長しない方が良いと思う。

    そうでなくても著作権永杉。

  • by Anonymous Coward on 2018年02月12日 19時55分 (#3360288)

    んでシリーズものなら最終作品から計算とかだめなんかね
    制作側が必要とするものは長く続けられてそれ以外の物はパブリックになってwin-winみたいな

  • by Anonymous Coward on 2018年02月12日 20時23分 (#3360305)

    少なくとも有効利用するためにも倒産や若い頃活躍して引退したから消息不明で権利がいつ切れるのか不明な作品はなくして欲しい

    あと面倒だから映画の著作権は公開から70年だけで旧著作権法の適用(著作権持ってる人の死後38年のいずれか長い方)を廃止して欲しい
    あと戦時加算も計算が面倒だからこれ期に廃止して欲しい

    • by Anonymous Coward

      残念ながら条約や貿易協定により無方式主義を採用しなければならないのでね。厳密に言うと国内の著作物にだけ方式を課すことはできるらしいが、そんな自国だけ一方的に不利になるようなことをする国があるはずもないわけで

      • by Anonymous Coward

        著作権としては死後何年かで終了、その後は類似の新しい権利で保護、っていう方式はとれないもんかなー。

    • by Anonymous Coward

      まず最初の50年は必ず保証して、それが過ぎたら5年ごとに延長申請させる
      申請があったら延長した回数に応じて高額になっていく手続き料を払えば延長、申請が無いか手続き料を払えないならおしまい
      って奴が良いと思う。(期間は適当)

  • by Anonymous Coward on 2018年02月12日 20時27分 (#3360310)

    これは以前のTPPの議論の際にも出た話だが、改めてここに書いておく。

    著作権は文化発展のため、より平たく言えば著作者たちにもっと作品を発表させる為にあるのだから、今後の作品により長い著作権を付与するべきという論調は一応成り立つ。実際に調査してみたら効果はほとんどないというが、理屈としてはまあアリだ。存命の作者の既存作品に遡及して適用、というのも、彼らにさらなるインセンティブを与えるという意味で許されてもいいかもしれない。

    しかし、すでに死去した著作者にも適用されるというのはまったくもって意味不明。創造者にインセンティブを与えるという目的とは完全に別方向に行ってしまっている。
    この部分だけでも日本政府は断固反対して欲しい。

    ・・・と言いたいのだが、もう手遅れなんだよな。

    • 私も以前は保護期間延長は弊害が多すぎて反対の立場だったのだけど
      最近では少し思い直して、70年とか100年ぐらいなら、むしろどんどん伸ばしたらいいと
      思うようになってきました。

      というのも名作を何でもかんでもパブリックドメインにしちゃうと
      今から新作を引っさげて業界へ殴り込む新人作家にとって
      活躍の場が減ることになるのでは、と思い至ったからです。

      名作の二次利用が解禁され自由になる開けた世界は
      一消費者の立場からは凄く楽しそうなのだけれど
      世の新作が「リメイクもの」で溢れて、
      無名の新人のオリジナル作品は本屋の片隅に追いやられるような
      停滞感も大きい世界になる気がします。

      だからむしろ名作は保護という名の鎖でガチガチに縛って
      もっともっと利用しづらくなってくれたほうが
      ミライの文化にとって良い面があったりするのかな、と。

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    • by Anonymous Coward on 2018年02月12日 21時42分 (#3360340)

      子孫のために広い家土地を残すのと、子孫のために有価証券や金という形で資産を残すのと、子孫のために頑張って書いた版権を残すの、3つめだけが否定されるべきっていう根拠もあるのかどうか。

      相続というシステムそのものを根っから否定するなら兎も角、著作権や、それに付随する知財権だけ、権利でありながら相続できてはいけない、というのは、ちょっと無理があるんじゃないかな。

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  • by Anonymous Coward on 2018年02月12日 21時26分 (#3360337)

    今ごろ*ッキーマウスの著作権が切れていれば、某クソアニメでも堂々とパロディができたでしょうに・・

  • by Anonymous Coward on 2018年02月12日 22時43分 (#3360369)

    著作権に対する相続税ってどうなってるんですかね。
    相続税が払えないから放棄という話を聞いたことがないので、かかっても少ないのかな。

    • by Anonymous Coward on 2018年02月13日 0時09分 (#3360403)

      年平均印税収入の額×0.5×評価倍率

      https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/sisan/hy... [nta.go.jp]

      年平均印税収入の額が「課税時期の属する年の前年以前3年間の印税収入の額の年平均額」なので、
      過去3年以内に大ヒットしてバカ売れした作者が急死して、なおかつ何らかの原因で現在の売上が急激に売上が落ち込んたのなら、
      著作権が高く評価されすぎて相続税ばかりかかる事態になるかと。

      親コメント
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