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ビジネス

KADOKAWA、取次を経由せずに迅速に書店へ書籍を配送する動きを進める 74

ストーリー by hylom
そもそも最近書店にほとんど足を踏み入れていない 部門より

KADOKAWAは以前より大手書店などに対し直接書籍を配送する取引を行っているが、この動きをより広げる方針のようだ(日経新聞)。

雑誌や書籍の流通に関しては、出版社は取次と呼ばれる仲介業者を経由して書店に商品を卸すのが一般的だった。しかし、こういった流通形態では書店で注文された商品が書店に届くまで1~2週間かかるケースもあり、より迅速に注文した商品が届くネット書店に顧客を奪われる一因となっていた。

KADOKAWAは所沢に流通拠点を整備しており、これを活用してより迅速に書店に商品を届けるという。KADOKAWAは自社での書籍のオンデマンド印刷についても計画を進めており(今年1月の報道)、需要に応じて柔軟に印刷と配本を行う仕組みも構築していくようだ。なお、取次が完全に排除されるわけではなく、直接商品を書店に卸した場合でも、その支払いなどについては今後も取次経由で行う方針だという。

  • 書籍取次はちょっと特殊な問屋で、一般的な卸売り業者とはだいぶ異なる点がある。

    もっとも大きいのは書店からの返本処理を受け付けているというところ。
    最終的には売れなかった分は出版社に戻っていくわけだけど、ほかのエリアの売れ行きやら、発売後の注文での対応やらで在庫と資金をプールしています。著者印税が売れるかどうかにかかわらず刷った冊数に応じて入るのは、間に取次が入ってまとまった数をまず買ってくれているから。
    つまり、出版社と書店が自転車操業するための銀行の役割も果たしてるわけです。

    当たりはずれの波が大きい出版業界では、取次がいないと零細出版社はしょっちゅう資金ショートを起こすことになるはず。
    取次を中抜きするということは、在庫リスク含めて、そのへんのリスクをすべて出版社がかぶるということでもある。

    角川書店は特定のジャンルでは業界を寡占していて自社売り上げだけで需要やらを正確に把握できるし、昔から「電撃組」と呼ばれる特約店制度で返本率を下げるといった店舗に対しての直接的な営業戦略をとっているので、流通センターを整備することで実現が可能になったと踏んだのでしょうが、よその出版社は大手といえどもそう簡単にはまねできないと思います。

    ここに返信
    • by Anonymous Coward on 2018年07月23日 14時28分 (#3447480)

      > 著者印税が売れるかどうかにかかわらず刷った冊数に応じて入る

      業界では「常識」ですが、某上場企業である出版社では、監査をする会計事務所から「売れてもいない分まで印税を支払うのはオカシイ」と難クセを付けられた。とはいえ、実売印税(アドバンスト=印税前払いなし)じゃ、誰も本を書いてくれなくなるので、仕方なく印税保証は7割ってことで会計事務所とは手を打った。でも、著者にとっては実質印税引き下げになる可能性が大きいわけで(=初版部数の7割を売り切れない本の方が多い。今や平均実売率は5割台の時代だからネ)、これを著者に納得してもらうよう説得した編集者は「余計なコトをしてくれるなよ、会計事務所!!」とグチりましたとさ。

      • by Anonymous Coward on 2018年07月24日 8時42分 (#3447899)

        無体財産権の実施許諾料は実売ベースによる算定が多いようですが、契約上または業界慣行で生産量基準で算定していても合理性がある限り問題ありませんし、単純に、販売リスク(印刷製本したが売れ残るリスク)を誰がどう負担するかという決めの話だけです。
        (御参考:知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針 [jftc.go.jp])
        出版社は販売リスクを負担する代わりに、支払う印税率を低めに設定することができるわけで、特に不当な契約になるわけでもない。
        お恥ずかしい話ですが、会計監査人は実態を無視して屁理屈を振り回すことが往々にして有ります。ろくに法的知識のないIFRSかぶれが自分勝手な解釈で言い張ったのかなあと思います。ごめんなさい。

      • by Anonymous Coward

        そんな内輪の「常識」を振りかざされても実際おかしいし。一社だけじゃなくて全出版社の会計事務所が一斉に指摘してくれればよかったんですかね。実際電子書籍に関してはだいたい横並びで実売だし。

      • by Anonymous Coward

        下請け(作家)と出版社(発注元)と考えたら、ロット発注して売れた分しか支払うなって言うのもおかしな話だと思うが
        ロット発注って条件じゃなきゃ儲からないからって下請けメーカーは受けなかったかもしれないのだから

        10000個発注するからって受けてもらった仕事を、後からやっぱ1個単位で発注しないしお金も払わないからって言うのが
        罷り通る業界ってあるのかな?

    • by Anonymous Coward

      取次が押し付けたのを回収してるだけやったりしてな

      >最終的には売れなかった分(ry

    • by Anonymous Coward

      当たり外れが大きいといえばアニメ業界も零細企業多いけど、なんでそこまでリスク追いたがるのかね?
      大手にいたら自分の作りたいものが作れないってのはわかるけど、会社潰れても作れないんだよ
      仕様を満たせば腕一本で生きて行ける製造業の零細メーカー・工場はまだわかるけど、創作系のお仕事やってる人は訳解らん

      • by Anonymous Coward on 2018年07月23日 20時41分 (#3447747)

        当たり外れが大きいといえばアニメ業界も零細企業多いけど、なんでそこまでリスク追いたがるのかね?

        そのリスクを軽減するのが、いわゆる製作委員会方式、というやつだから。
        加えていうと、ただこれはあくまで出資者側の話で、問題になるアニメ業界は単にその零細企業
        に落ちるお金が少なすぎる、という方。

    • by Anonymous Coward

      ストーリーにもあるオンデマンド印刷に移行すれば、零細出版社側のリスクを少しは下げられるのではないですか。
      会社の社内教育用に、電気関連の書籍を毎年同一タイトル数十冊~単位で買っていますが、中でもCQ出版はオンデマンド印刷を推進してくれて非常に助かってます。

      昔ならまとめて在庫を買っておかないと、数年で在庫切れ>重版未定>絶版となっていました。
      最近は1,2年もすれば在庫切れなのですが、その後オンデマンドに移行するものが多く、ユーザ側も在庫を持たなくて済んでいます。
      通常版より若干印刷の質が劣りますが、洋書のペーパーバックと同程度だしこれで十分。
      最初から全量オンデマンドでもいいぐらい。

    • by Anonymous Coward

      > 出版社と書店が自転車操業するための

      まず自転車操業を当然の前提にしているのが根本的におかしい。マジでヤフオクのチャリンカー真っ青。

    • by Anonymous Coward

      「リスク軽減」と称して流通が仲良くピンハネしましょうってのが日本の古き良き悪しき慣習なんですけどね。(出版業界に限らず)
      その「ヘッジコスト」がリスクに見合わないことなんて、商慣習が通用しない外資は一瞬で見抜くので中抜きされるわけですが。

      ここまでAmazonに堂々と中抜きされたら、自力でヘッジできる出版社は指をくわえて見てるわけにも行かなくなったってところ。

  • by Anonymous Coward on 2018年07月23日 13時56分 (#3447460)

    取次については帳合をそのままで処理すると読めるので、
    むしろインパクトは「印刷や製本を自社で行う」の方に強く感じます。
    小ロットでの重版が(相応のコストで)可能になれば、版元としても書店としても、そして読者にとっても都合は良い(ハズ)。
    ただ、小規模の印刷所や製本所は仕事を奪われるワケで、ここでも零細企業の生き残りが厳しい局面になりそうですね。大手印刷会社は、ハードカバーや独自性の高い特殊な書誌、あるいは書籍以外への印刷技術の拡充と高機能の追求を強いられる、と。
    一方で書店側からすると、正味と配送料がどうなるかがキモですね。大手チェーン以外の中小書店にメリットが出るスキームになるのなら個人的にもより応援しがいはあるのですが、さて。

    ここに返信
    • KADOKAWAが自前で行うのは少部数のオンデマンド印刷。
      雑誌などの短期間に大量に刷るものは大規模な設備が必要だから、大手印刷会社を頼る必要がある。

      --
      うじゃうじゃ
  • KADOKAWAは所沢に流通拠点を整備しており、これを活用してより迅速に書店に商品を届けるという。

    直接商品を書店に卸した場合でも、その支払いなどについては今後も取次経由で行う方針だという。

    これが所沢だけなら結局「Amazonに遠く及ばない」から「Amazonに及ばない」というだけで本質的な問題はあまり変わっていないのでは…?
    #というか発刊元側からも書店を排斥するって宣言だよねコレ、

    ここに返信
  • by Anonymous Coward on 2018年07月23日 13時55分 (#3447459)

    作る人と買う人の間はどんどん要らなくなってくる。最後は自動で運ぶ運送会社だけ。

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      いや、運送業者すら要らんでしょ。電子書籍になるだろうし。

      • by Anonymous Coward

        電子書籍だと広告業者が不可欠になるから、間が何もいらないとはならんよね。

        • コンテンツ作者と消費者が直接対価をやりとりできるようになれば広告いらなくなるんかな。

          と思ったけど。
          よほど有名じゃないと、どこかに広告を出して宣伝する必要があるからそうはならないか。

          • by Anonymous Coward

            今でもツイッターやピクシブに自作漫画やイラスト投稿してる人いますしツイッターで人気が出たら長編の有料書籍販売開始という形でしょうかねぇ。

        • by Anonymous Coward

          取次はアクセス権管理代行サービス業者になって電子書店とユーザー双方のリスクを吸収する立場になってくれれば良いのになあ

          • by Anonymous Coward

            電子書籍の取り扱い業者ストア間なんぞは何時まで経っても権利管理の共通化はする気が無い様だからね。
            取次で管理してそこからストアに管理情報提供ってしてくれれば、その辺りの改善もあり得るのだろうけど。
            流石に零細だらけの出版社が主体となって権利の管理って有り得なさそうだしなあ。

    • by Anonymous Coward

      作る人も要らなくなるかもね。
      あなたが読みたい買いたいテキストをAIが自動生成!

    • by Anonymous Coward

      それだとアマゾンもいずれ要らなくなることになるが、
      実際のところ10種類の商品を10社に注文して10回荷物を受け取って10回支払うなんてことは
      よっぽど安くないとイヤだよね。

    • by Anonymous Coward

      レーベル/出版社は早々無価値になるだろうね
      もう何の影響力も無く上下流両側からどんどん権利剥がされてる音楽レーベルみたいにさ

  • 図書館って便利!( ・`ω・´)
    ここに返信
    • by Anonymous Coward
      AmazonからCCCに変わるだけでは?
  • by Anonymous Coward on 2018年07月23日 16時08分 (#3447559)

    一体何割の中間マージン取られてるんだろうか?
    こいつらが居なくなれば商品はもっと安くなるんだがなぁ
    なんでこういう寄生虫じみたシステムになったんだろうか?

    ここに返信
    • by Anonymous Coward on 2018年07月23日 17時12分 (#3447617)
      いなくなったら流通コストと売れ残りリスクが跳ね上がるので、今みたいな定価で売れない本がいっぱいでてくるよ。
      • by Anonymous Coward

        だからといって、教育や本が安いままで、著者や出版社に金がないって状況もおかしいわけで。
        大昔みたいに本は最低価格1万円ぐらいにするべきだよ。100円とかで売ってるのはおかしい。

        • by Anonymous Coward

          100円で売ってる新刊本ってなに?

        • by Anonymous Coward

          その分が流通コストと売れ残りリスクを引き受けるために使われちゃ、結局著者や出版社に残らないでしょ。

    • by Anonymous Coward on 2018年07月23日 17時53分 (#3447651)

      なぜか「中間マージンがなくなれば商品が安くなる」って勘違いしてる人多いよね。
      「供給側の利益が増える」という発想にならないのは何故だろう。

      • by Anonymous Coward

        自分でなにもしない社会の寄生虫だからじゃない?

      • by Anonymous Coward

        折半すると考えれば利益も増え、安くもなるというのは自然かと

    • by Anonymous Coward

      実際はインフレもあるから、値段が上がって作者と出版社の取り分率が増えたみたいな感じ。そっちの方がいいけどね。

    • by Anonymous Coward

      http://www.1book.co.jp/000906.html [1book.co.jp]
      > 2、取次のマージン 8%~10%
      > 3、書店のマージン 20%~22%

      取次のマージンは1割くらいみたいよ。
      これじゃ大して安くならなそうね。

    • by Anonymous Coward

      それは簡単な話で、銀行は己が理解できない不確実な商材にはカネを貸してくれないから。
      本や映画の当たりはずれなんて、ふつうの銀行員が与信できるはずがない。

      コンテンツ系やハイテク系など、専門的なビジネスについては商社やVCがリスクマネーを供給するのは他でも一般的。

    • by Anonymous Coward

      寄生虫って、P2Pとかで違法にコンテンツを共有している奴らのことじゃないの?
      バルサンでも焚いて皆殺しにしてやりたいね。

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人生unstable -- あるハッカー

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