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お金

バンクシーによる絵画シュレッダー事件に影響され、値段を上げようと所有する絵画を切り刻む人が出現⁈ 48

ストーリー by hylom
アホか 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

先日話題となったバンクシーによる絵画シュレッダー事件だが、この騒動によって作品の価値がさらに上昇するだろうという報道を見て、自分が所持する絵画を切り刻む人が現れたのだという(ロケットニュース24ITmediaMail Online)。

報道によると事件以降、美術品販売サイト「MyArtBroker」には多くの人から「手元のバンクシー作品を裁断すれば、価値がより高まるのか?」というバカげた質問が寄せられたということで、これに対して同サイトは「絶対に止めてください、これは美術史に残るほど異様な出来事なんです」として前代未聞の事件であり切断すればよいと言う話ではないと訴えたとのこと。

しかし、中には実行に移してしまった人も居たようで、同サイトに4万ポンドの「風船と少女」の別作をカッターで切り刻んだので8万ポンドで売りたいという連絡が来たのだという。しかし同サイトは「ボロボロになった作品には1ポンドの価値もない」としてこれを一蹴、「限られた数しか存在しない作品が一つ失われた。非常に残念だ」と述べたとのこと。俄かには信じられない話だが、事実なら恐ろしい話である。

なお、シュレッダーにかけられた作品はオークション落札者によって購入されることになり、新たに「愛はごみ箱の中に」と名付けられたという(CNN)。オークションを主催したサザビーズは「予想外の形で生まれたこのパフォーマンスアートは、一瞬にして芸術史に残る作品となり、史上初めて競売中に新たな作品が生まれる結果になった」としており、この作品は13〜14日にロンドンにあるサザビーズのギャラリーで一般公開されるという。

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  • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 15時15分 (#3496620)

    > 同サイトに4万ポンドの「風船と少女」の別作をカッターで切り刻んだので8万ポンドで売りたいという連絡が来た
    もしやこの連絡をしたのもバンクシー本人なのでは……と思った。

    • これホントなんかいな
      ネタに4万ポンドをふれるぐらい金持った人なのか
      本気でやっちゃうほど残念な人なのにお金は持ってる人なのか

      前者の方がありそうなんかなぁ…ブリティッシュジョーク気分で

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      そして次々に切り刻まれていく「風船と少女」
      何年後かには[希少]「風船と少女」(完品)が高額取引されるんですね!

      # どっかで聞いた話のような

      • by Anonymous Coward

        「六つのナポレオン」を思い浮かべた。

    • by Anonymous Coward

      一連の騒動を全てひっくるめての作品なんだろうね。
      現代芸術は深いというか業が深いというか…。

      そういや、壊れやすいガラスのオブジェを沢山林立させ、その間を通れるようにした展示で、案の定、自撮りかなにかしようとした客がドミノ倒しやらかしてぶっ壊れまくったのがあったと思うけど、アレもおそらく壊れること含めて計算された芸術なんだろうな。

      先日話題になった真っ黒の穴を展示してたのも、誰かが事故って落ちるまでが芸術なんだろう。(意図した・してないに関わらず。)

      うんむ。業が深い。

  • バンクシーによってシュレッダーにかけられたボロボロの作品にも1ポンドの価値もないし、
    それを金を払って欲しがる人もいるはずもないってことかな?
    まあ、アートってのは見る目が云々言う人がいるけど、「何を作ったのか」より「誰が作ったのか」に価値がつく世界だよね。

    • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 15時55分 (#3496651)

      「誰が」で値が上がることがあったとして、「『誰が』に価値がつく世界だよね」とか言われても、そういうこともあるよね、としか。
      何が、誰が、だけじゃなく、いつ、どこで、どんな時代背景で、など何でもあるんですよ。
      もちろん、一見特別っぽいスペックがあっても無視されることもある(壊して値が下がった例なんかまさにソレ)。

      世界大戦の時代にキャンバスを真っ黒に塗りつぶした絵に価値がついたとして、
      平和な時代にキャンバスを真っ黒に塗りつぶして、価値がつかなくてもフシギではない。
      あるいは既に有名な画家が精緻な絵から突如子供のような絵を描いた時、それはその人・時代・その人の変化に意味があるのであって、子供の描いた絵に価値がついたわけではない。

      一方で、作家や時代やなんかを無視して「これキレイだな」で絵を買っても悪いことは何もない。
      金額は金額、価値観は価値観。それはそれ、これはこれ。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        バンクシーがやっている行為自体がアートなのであって、作品そのものには価値がないと考えてるんじゃないんですかね?バンクシー本人は。
        だからオークションで高額な値が付いたのでシュレッダーにかけたと。
        で、今回の行為そのものはアートだけど、切り刻まれた作品がさらに価値が上がったことは全くばかげたこと。
        別作をカッターで切り刻んだ人は、それをわかったうえでやっているんだと信じたい。

        • by Anonymous Coward

          作品かどうか(どこまでが作品か)とそのメッセージ性は作者に、
          アート性は見るヒトそれぞれに、
          価値は売買する人に由来や帰属するものですね。

          んでバンクシーはそもそもその機構を組み込んだものを出品させたんで「高額な値が付いたので」というよりは、おっしゃるとおり「シュレッダーにかけるまでが作品」で、「そこまでをアートだと主張」しているのでしょうね。

          で、「値が付くこと」は売買する側の話なんで、シュレッダーにかかった紙くずを「アーティスティックな行動の残滓」として価値を見いだすのは作者がどう言おうと勝手と言うか、バカにされたところで関係ないというか。

          別作を切り刻んだ人、ってのがホントに素でそれをやったんだとしたら、
          「『芸能人が映画の中で着たまさにその服』が高く売れたとして、自分がそれを買って着たら高く売れると勘違いしたバカ」
          と同類でしょうね。

          • by Anonymous Coward

            とはいえ、可能性は0ではないわけで・・・

            バンクシーほどの変わり者が、世間の右往左往する連中をみて

            世間「カッターで自分で切るのには価値がない!」

            バン「それ高額で買うわ。これは俺も認めるアート」

            世間「欲しい(よだれたらー」

            とかなるんだろな。

            実にくだらない世界だ。

            • by Anonymous Coward

              その、実にくだらない世界だ、という感想を持たせるのがバンクシーの目的だからね。

    • by Anonymous Coward

      誰が作ったのか → バカがシュレッダーで作った

      元の紙が紙幣でも、そのままでは価値がつかない
      これを修復すれば価値が生まれるかもしれない
      紙幣なら同額の新品と交換してくれるかもしれないが、新品に交換してもアートと呼べるのだろうか?
      絵画はどうだ?

    • by Anonymous Coward

      村上隆の言うように、美術品の価値=最後に買ったやつが出した金額、なのです
      作品は価値を内在しないのであります

      • by Anonymous Coward

        しかし美術品を売買する人は美術商であれコレクターであれ、転売を念頭に置いています
        4万ポンドの絵を切り刻んで高く売ろうとした人はおそらくそういう美術サークル外にいたのでしょうが、切り刻むことによってサークル員に売れなくなっただけですね
        将来的にはスペインの下手くそなキリスト画の修復のように、一連の騒動の一部としてまったく別の方面から高い価値(=高く売れたり観光客が目白押しになる)を持つようになるかもしれません

          (#3496695)
        > で、「値が付くこと」は売買する側の話なんで、シュレッダーにかかった紙くずを「アーティスティックな行動の残滓」として価値を見いだすのは作者がどう言おうと勝手と言うか、バカにされたところで関係ないというか。

        売買されない美術品が存在しない以上、売買されるところまで含んで芸術です(と村上は言っている)

        • by Anonymous Coward

          (#3496695)ですけど、
          前提にて作品と芸術と価値とを置いてるんで、作者が「作品の」ワクを決めるのは勝手だけど、「芸術と感じるか否か」は見る側の範疇です、と改めて。

          例えば自然にアートを感じることもあるけど、自然それ自体は売買されませんね。
          それを切り取った「作品」は売買されることもあるでしょうけど。
          もちろん、自称アーティストが世に作品を出しても売買されないこともある。
          「売買されない作品(≠美術品)」はあるし、「アートを感じないとされる自称芸術作品」もある。
          どれだけ作者がメッセージを込めたとしても、それと違う部分で評価されることもある。
          「売買されるところまでが芸術」なのはあくまでその人のその作品用の自称定義であって、他者がその定義に従ってアートを感じたり感じなかったりする必要はない(もちろん従ってもいいが)。

    • by Anonymous Coward

      茶器のように、価値は来歴にこそ付くのだということでしょう。

      優れた人が目立っているさまを見て「よし、目立とう!」と思っても仕方ないという感じで。

      # ユーチューバー批判じゃないよぉ~

  • by momo_4th (39293) on 2018年10月12日 14時13分 (#3496581) 日記
    半分だけシュレッダーにかけられてるんですよね。 ちょっと意図的に感じますよね。 登場人物全員同意の上でアートとして完成したのですかね。
    • by uippi (9904) on 2018年10月12日 14時28分 (#3496593) 日記
      ハート型の風船が残り、少女が退場したような構図ですよね。
      心/意志/愛みたいな物は残る的なメッセージでも込めたのかなぁとか、芸術センス0の自分は考えました(小並感)。
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        でも半分シュレッダーにかかることで「完成」した後
        新たに名づけられた題名は「愛はごみ箱の中に」なんだよなぁ

    • by Anonymous Coward

      芸術に市場原理で価値づけしようとする世間への風刺でしょう。
      ボロボロにしたことも俺に芸術活動の一端だが、お前たちはそうなっても金を払えるのかと。

      結果として制作者(バンクシー)の個性的な芸術性と認められて価値は上がったけど、
      あくまでバンクシーによる斬新性と普段の芸術性が理解されたゆえの話であって、
      そもそも価値が認められない行為による付加は価値を下げる雑音でしかないよね。

      • by Anonymous Coward

        「陳腐な一発芸に大騒ぎするバカ成金の集まりが現代アート界隈です(でもそれでメシくってます)」
        っていう自虐ネタだろ。

      • by Anonymous Coward

        > 芸術に市場原理で価値づけしようとする世間への風刺でしょう。

        ぜんぜん違うな
        そういう陳腐な発想では現代美術はできないよ

        これは「オークションの落札の瞬間を台無しにする」芸なんだ
        みんなの緊張が最大になった時に一発かますところに意味があるんだよ
        ドリフだったら屁をこくところといえばわかるかな

  • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 14時52分 (#3496603)

    古田織部「わかる」

    • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 19時30分 (#3496794)

      このエピソードくっつけないとわからないですよ。

      伊達政宗の無心と古田織部と・悪い話
      http://iiwarui.blog90.fc2.com/blog-entry-760.html [fc2.com]

      天下一の墨蹟『流れ園悟』(現在国宝指定 [emuseum.jp])をぶった切ったお話

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        成る程、アルベルト・アインシュタインの死後、取り出された脳が分割されて世界各所に散った様な話か。

    • by Anonymous Coward

      故 齊藤了英 大昭和製紙(現・日本製紙)名誉会長「わかる。日本間で見るルノワール、ゴッホはいいよ。死んだら棺桶に入れてもらうつもりだ」←英仏の美術界から猛烈な非難を浴びた。

      • by Anonymous Coward

        一方、金持ちの家の壁で起きる破損事故についてはダンマリな模様

      • by Anonymous Coward

        今考えると本物が飾ってある部屋でタバコ吸いまくって客に自慢して絵を壊してきた白人どもが言うことじゃないよね

  • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 15時15分 (#3496619)

    MyArtBrokerってそりゃ壊したくもなるよ

    • by Anonymous Coward

      Broker って言葉的には仲買人の意味だけど、
      語源的には製品の封を開ける人だそうで。

      Break とは異なるような。

  • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 14時26分 (#3496589)

    こぶとりじいさんみたいなお話

  • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 14時47分 (#3496600)

    芸術を価格という評価軸でしか量れない者がそれらを所有すると、
    こういう喜劇が起こるのだろうか。

    あるいは、それも氏の意図するところだったのだろうか。

    なんてモノローグ(声:屋良 有作)が浮かんでしまった。

    氏の作品に込められた意味や思想は理解できないが、
    手段だけを模倣した者がそれを理解していないことは分かる。

    • by Anonymous Coward

      >手段だけを模倣した者がそれを理解していないことは分かる。

      こんなバカでも4万ポンド(約600万円)の絵画を所有できる不条理さよ、、、、

      • by Anonymous Coward

        この模倣した人もシコミで、シュレッダーされた絵とこのバラバラにされた絵を並べて「二人の愚者」とかいってまたアートにしようという腹なんて。

      • by Anonymous Coward

        一連の報道で見かけたバンクシーの逸話に、
        (作者によって価値が変わる風潮を風刺して)
        「自分の作品を別人に街の露店で50ポンドとかで売らせる」
        とかもあったので、運よくそういうところで入手した一般人なのかもしれません。

        しかし、このニュースが実話なら、なんと勿体ないことを…。
        今は注目されてるから、欲を出さずに売れば600万円以上間違いなしだったのに。

    • by Anonymous Coward

      作者がシュレッダーにかけるよりも、所持者がカッターで切り刻む方に好感が持てるけどな。50年くらいしたら価値が逆転してても驚かない。

      • by Anonymous Coward

        しょうもない一発芸で大金が動くことに対する、元ネタに比べたら数段マシなパフォーマンスアートだよな。
        本物のもつ価値とは何か、その価値は何によって担保されるのか、
        本物と精巧なコピーとの違いは何なのかってのは、ある意味で芸術に於ける永遠のテーマだろ。
        アート業界の連中は芸術が理解できないから困る。

        まあ、どっちにしろ、つまんねえ一発芸なんだけど。

  • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 22時02分 (#3496860)

    皮肉を込めて連絡しただけなんじゃないかね
    「パフォーマンス」としては面白いけど美術としてはどうなんだと思ってる人はいるだろうし
    自分も「おもしろいな」とは思っていたけど「美術史に残る」とか聞いて「アホくさ」と思うようになったし

  • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 22時15分 (#3496864)

    芸術家も転売屋も落札者も全員グルなんだろ?
    そこまで含めて現代芸術とかそんなの

  • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 22時40分 (#3496877)

    陳腐でない表現がすなわち芸術みたいなものだからね

    • by Anonymous Coward on 2018年10月12日 23時52分 (#3496903)

      スラド民がいかに芸術から遠い存在であるか、バンクシーの表現を気にかけているスラド民が一人しかいないことからよくわかる
      その一人はもちろん俺なのだが

      絵が落札された瞬間にズタズタになる、この「落札された瞬間」というのが最も大事なところだ
      絵がズタズタになったことは二次的な事柄にすぎない

      バンクシーがなぜこんなことをやったのか
      これは実に簡単で「落札の瞬間にその場にいたみんなを驚かせたかった」からだ
      これももちろん「その場にいた」というのが最も大事なことだ

      芸術は場所と瞬間を大事にするということを知識ででも知っていればわかることだが、スラド民は俺以外の誰一人として知識ででも芸術を知らない

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2018年10月13日 3時36分 (#3496933)

        昨今のスラド民をこれほど克明に書き顕した自己紹介があったであろうか

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          > 昨今のスラド民をこれほど克明に書き顕した自己紹介があったであろうか

          俺が表現の話をしているのに、「自己紹介」なんて面白いと思っているのだろうか

          • by Anonymous Coward

            表現の話をして酔っている俺を見せつけられるのは、自己紹介以外になにがあるんしょか?

      • 「バンクシー」とかけて、「矢立肇」と解く。
        その心は、「Anonymous Coward」が如し。

      • by Anonymous Coward

        花火の燃えカスに値段付けてるんだから、そんな理屈は通用せん。

        • by Anonymous Coward

          成る程、スラド民の陳腐さでは、重要文化財 本阿弥光悦作 赤楽茶碗 銘 雪峯(金継ぎされた茶碗)を語れないのか。

        • by Anonymous Coward

          これはコンサートの半券みたいなもので、
          コンサートに感動すれば半券も大事にとっておくだろうし、コンサートに行かなかった人にとってはただの紙切れだけど
          美術界の人はバンクシーのパフォーマンスにびっくりして感動したので裁断された絵にメモリアルとしての値打ちを見いだしている
          仮にバンクシーがもう一度同じことをしても誰も見向きもしないでしょう

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