カリフォルニア州最大の電力会社が破産、「気候変動による最初の犠牲者」か 20
色々なリスクが現実のものに 部門より
2017年、米カリフォルニア州で大規模な山火事が相次いで発生したが(過去記事)、山火事の原因の1つとされている同州最大の電力会社PG&Eには高額な賠償金が請求されているという。そのため同社は米連邦破産法11条を申請し民事再生手続きを行う方針だそうだ(MarketScreener、CNN、Slashdot)。
この山火事は同州パラダイス近郊で発生したもので、PG&Eの送電設備の不具合が出火原因とされている。この火事で86人が死亡、建物1万8800棟が消失したという。カリフォルニア州の法律では、こういった機器が原因で火災が起きた場合、過失の有無にかかわらずPG&Eが責任を負う必要があるという。
ただ、温暖化によって山火事が悪化するという説もあり(WIRED)、PG&Eの破産は「気候変動による最初の犠牲者」だという指摘も出ている。
コロンビア大学ビジネススクールで、気候と資金に関する授業を行っているBruce Usher教授は、「これは新しい展開だとし、今後は極端な天候やその他の気候現象は、ビジネスに影響を与えるリスク要因の一つとして考慮する必要があるだろう」と指摘している。