モズの「はやにえ」は繁殖期前に栄養を取って求愛行動を活発にすることが目的だった 18
栄養がなければ求愛も出来ぬ 部門より
モズ類は捕らえた獲物を鋭利なものに突き刺しておく、「はやにえ」という習性を持つ。なぜこういった行動を行うかは長い間不明だったが、大阪市立大学や北海道大学の研究者らによる研究の結果、はやにえは餌を蓄えておく役割があり、これによって「オスの歌の質が向上」することが分かったそうだ。
研究者らの調査によると、はやにえは非繁殖期に作られ、繁殖期が始まる前、11月から1月の寒い時期に消費されることが分かったという。このことから、はやにえは冬の保存食であることが示唆されるとのこと。また、繁殖期に入る2月にははやにえの消費が大きく減り、栄養状態の良いオスほど求愛のための歌が活発になることから、繁殖期前にはやにえを消費して栄養状態を高め、歌の質を向上させて求愛行動に役立てていると考えられるという。