東芝の議決権行使書問題、集計委託企業が20年前から不適切処理。三井住友信託・みずほ信託合わせて1346社に影響 61
ストーリー by nagazou
デジタル化遅れはハンコのせい? 部門より
デジタル化遅れはハンコのせい? 部門より
東芝の株主総会で議決権行使書約1300通が期限までに届かなかったとされ無効になった問題で、実際には期限内に議決権行使書が届いていたことが分かった(日経新聞、NHK)。
三井住友信託銀行のグループ会社で委託先の日本株主データサービスは、総会が集中する時期に関しては、郵便局から本来の締め切りとなる到着日よりも、1日早く行使書を届けてもらって事務処理を行ってきたようだ。この結果、期限を1日過ぎたとして処理されてしまった行使書のうち、実際には期限内に受け取っていた物が存在する。しかし、それらの行使書は無効扱いにされ集計から除外してしまっていたという。こうした処理は20年間にわたって続いてきた模様。
民法は郵送などでの意思表示について、相手への到着時点で効力が発生すると定めている。三井住友信託は実際に期限内に着いた行使書を無効とするのは不適切だと認める。日本株主データサービスは、みずほ信託銀行からも同様の業務を受託しており、東芝と同様に不適切な集計作業をされていた上場企業は、計1346社に上ると発表された。
三井住友信託銀行とみずほ信託銀行は24日、記者会見を開き謝罪を行った。両行は再集計の結果、「議案の成否に影響はない」としたものの、株主総会で株主の意見が反映されないという株主制度を揺るがす結果となった。
Bloombergは、UBPインベストメンツのファンドマネジャー、ズヘール・カーン氏のコメントとして、デジタル化などで負担が軽減できていれば誤集計は防げたはずと話している。同記事によれば、17年時点で米国が98%、英国も9割以上は投資家は電子的な議決権を行使しているのにも関わらず、日本に関しては14.3%ほどしかなかったとしている(Bloomberg、読売新聞)。
三井住友信託銀行のグループ会社で委託先の日本株主データサービスは、総会が集中する時期に関しては、郵便局から本来の締め切りとなる到着日よりも、1日早く行使書を届けてもらって事務処理を行ってきたようだ。この結果、期限を1日過ぎたとして処理されてしまった行使書のうち、実際には期限内に受け取っていた物が存在する。しかし、それらの行使書は無効扱いにされ集計から除外してしまっていたという。こうした処理は20年間にわたって続いてきた模様。
民法は郵送などでの意思表示について、相手への到着時点で効力が発生すると定めている。三井住友信託は実際に期限内に着いた行使書を無効とするのは不適切だと認める。日本株主データサービスは、みずほ信託銀行からも同様の業務を受託しており、東芝と同様に不適切な集計作業をされていた上場企業は、計1346社に上ると発表された。
三井住友信託銀行とみずほ信託銀行は24日、記者会見を開き謝罪を行った。両行は再集計の結果、「議案の成否に影響はない」としたものの、株主総会で株主の意見が反映されないという株主制度を揺るがす結果となった。
Bloombergは、UBPインベストメンツのファンドマネジャー、ズヘール・カーン氏のコメントとして、デジタル化などで負担が軽減できていれば誤集計は防げたはずと話している。同記事によれば、17年時点で米国が98%、英国も9割以上は投資家は電子的な議決権を行使しているのにも関わらず、日本に関しては14.3%ほどしかなかったとしている(Bloomberg、読売新聞)。