2020年ノーベル経済学賞はオークション理論を発展させた米国の2氏が受賞 33
高く入札しすぎた反省を定式化した人らしいです 部門より
2020年のノーベル経済学賞は米国のポール・R・ミルグロム氏とロバート・B・ウィルソン氏が共同受賞した。授賞理由はオークション理論の改良と新しいオークション形式の発明(プレスリリース、 一般向け情報、 詳細情報)。
オークション対象財の価値には共通価値と私的価値がある。共通価値は事前に知ることはできないが、最終的には誰にでも同じ価値を示すもので、入札者はそれぞれの情報を元に共通価値を予測して入札する。しかし、落札額が実際の共通価値を上回る場合、落札者が損をする「勝者の呪い」が待っている。ウィルソン氏は共通価値を持つ財を対象にしたオークション理論を開発し、合理的な入札者が予想している共通価値よりも低い額で入札するのは勝者の呪いを恐れるためであることを示した。
入札者ごとに異なる私的価値は、落札した原材料をどのように加工するか、落札した商品をどのように販売するか、といった手段を入札者が持っているかどうかにも左右される。そのため、多くのオークション対象財は共通価値と私的価値の両方を持つことになる。ミルグロム氏はオークション理論を共通価値だけでなく私的価値を含めることができるよう一般化。他の入札者が予想する共通価値を知ることができるイングリッシュオークション形式では勝者の呪いの影響が小さくなり、出品者がより多くの収益を得られることを示した。
2氏はオークション理論を発展させただけでなく、周波数オークションで用いられる「同時複数ラウンドオークション(SMRA)」を開発。SMRAは不確定性と勝者の呪いの問題を低減することが可能であり、米連邦通信委員会(FCC)が1994年に初めて使用して以降、多くの国で使われるようになっている。これにより、2氏は理論と実践の両面で社会に大きな利益をもたらした。
なお、今年のノーベル賞は受賞者が一堂に会する授賞式を行わず、受賞者がビデオリンクで参加するデジタル形式の授賞式が行われる。詳細については後日発表するとのことだ。
ノーベル賞ではない (スコア:1)
ただし財団が「認めてない」以外どう違うかは微妙なところ。世界的にノーベル賞級の権威ある賞であることも間違いなし。
情報元:wikipedia [wikipedia.org]
Re: (スコア:0)
> ただし財団が「認めてない」以外どう違うかは微妙なところ。
授与者も賞金の出どころも何もかも違うのに微妙も何もないだろ。
Re: (スコア:0)
権威を保障するのがノーベル財団なら誰の財布から誰が手渡しするかなんて大した差ではないように思うけど。
日本のTV放送局 (スコア:0)
反電波オークション主義だから、何か訳の分からん報道になっているらしい。
http://agora-web.jp/archives/2048500.html [agora-web.jp]
Re: (スコア:0)
菅さんの電波オークション導入へでっかい追い風来たな。
Re: (スコア:0)
最近のマスコミの菅批判はこれのせいだったか
Re: (スコア:0)
携帯会社がすんなり値下げを受け入れた理由でもあります
日本の新聞社もひどいよ (スコア:0)
TV放送局に出資しているからだろうか、記事内に「電波」「テレビ」が入ってなかったりする。
マクミラン (スコア:0)
ホーキングが生きていたら今年の物理学賞を受賞した可能性が高そうですが、
周波数オークションで名を馳せて日本でも「市場を創る」で有名なマクミランも、生きていたら受賞していたんでしょうかね
社会利益最大化? (スコア:0)
>社会に大きな利益をもたらした
何をもって社会に対する利益なんだろうか
難しいね。影響するノードはどのレベルまで考慮して追いかけるのかな
Re: (スコア:0)
動く金を最大化したことでしょう
> 他の入札者が予想する共通価値を知ることができるイングリッシュオークション形式では勝者の呪いの影響が小さくなり、出品者がより多くの収益を得られることを示した。
勝者の呪いの影響が小さくなることを理論的に示し、それを発展させて
> 周波数オークションで用いられる「同時複数ラウンドオークション(SMRA)」を開発。
と、より多くの金が動く仕組みを考案
これは実際に(落札した企業が破産するぐらいに)大きな金を動かすことに成功し、ゲーム理論が実世界に大きな影響を及ぼした代表例となっています
それが国家、社会にとって数十年先まで見通したときに良い結果、影響になっているかは判断できかねますが、経済的には大きな利益になっていますね
Re: (スコア:0)
「金持ちそそのかして莫大な借金を負わせ、家屋敷もすべて手放させることに成功」を称賛してるみたいだな
Re: (スコア:0)
株主の仕事とは、リスクを引き受けることですから。
かつて昔は「株をやっている」などと会社に知られると、ギャンブル狂いだと思われて、出世に響いたものだっけ。
Re: (スコア:0)
電波オークションと株主の出資を同列に扱うのは理解しかねる
そのものの価値 (スコア:0)
勝者の呪いの最も多いケースは
そのもの価値や付帯価値よりも
勝負に負けるのが
我慢ならん
もしくは
立場上許されない
というケースではないかと
故に如何に煽るかが
オークショニアの腕の見せ所となります
つまり
どんな気持ちAA
の世界共通化が期待されるということなのです
# そんなオークションは嫌だ
Re: (スコア:0)
勝者の呪いが困るのは経済合理性に反する結果になるからですね
電波オークションをやれば価値に見合った値段をつけた勝者が継続的に事業を進めて公共の利益に繋がる
勝者の呪いでオークション費用の負担に耐えかねて勝者が早々に事業撤退してしまったのでは電波を売ったほうも困る
なぜそんな結果になるかというと、そもそもオークションに勝たないと事業を始めることが出来ないので、ライバルに勝つには何が何でも落札しようという経済合理性を追求した末に合理性を無視した心理になるから
「同時複数ラウンドオークション(SMRA)」 (スコア:0)
いったいどういう方法なのか興味深いのだけれど
どなたか「同時複数ラウンドオークション(SMRA)」について説明されているサイトを御存知?
Re:「同時複数ラウンドオークション(SMRA)」 (スコア:1)
そのものズバリなサイトがないので、ざっとした説明
・「同時」と「複数ラウンド」の組み合わせ
・「同時」とは、複数の品(電波オークションなら周波数帯/免許)を同時に競り合うこと
メリットは買い手のリスクを減らしたり(詳細 [slideshare.net])
・「複数ラウンド」とは、ラウンド毎に暫定勝者を決めて、次のラウンドで更に高値をつけたらラウンド続行、つかない場合は勝者確定する方式
高値になるけど、買い手側もちゃんと考える時間ができていくらか安心
これによって、
・買い手側はどの品を落とすかなど情報(それぞれのメリット・デメリットなど)を元に決定でき、リスクを減らせる
・情報が公開され透明性が高い
・買い手側同士の競争ももちろんあるため、高値が期待できる
と、ある程度冷静な結果に落ち着く方式に思えます
# が、まぁ高騰したり破産したり色々問題もあったみたいですね
# 日本における周波数オークションの導入可能性 [u-tokyo.ac.jp](海外の事例の説明があって面白いです)
Re:「同時複数ラウンドオークション(SMRA)」 (スコア:1)
https://www.cambridge.org/core/books/market-design/simultaneous-multir... [cambridge.org]
値段の公表はイングリッシュオークションと同じだけど、ポイントは複数の品を同時に競りにかけること。
電波の例で考えると分かりやすいけど、参加者は一番安いやつに値段をかぶせようとする。そして、すべて売れるまで競りが終わらないから、暫定で確保していてもあまり意味がない。結果として限界まで金を吐き出す。
Re: (スコア:0)
・同時:電波の免許は地域や周波数ごとに別々だけど、普通のオークションみたいに1つずつ出てくるんじゃなくて同時に全部組み合わせでやるよ(間違えてド田舎の電波を1つだけ落札してしまって途方にくれることはないよ)
・複数ラウンド:公共工事の入札みたい封印一発勝負方式じゃなくって、他の参加者の出方を見ながら競り上げられるよ
Re: (スコア:0)
その説明は間違ってるよ。セット販売では意味がない。むしろ割引になってしまう。
Re: (スコア:0)
サービス予定外の地域や周波数の免許なんて要らないんだから。
Re: (スコア:0)
じゃあ、もう一回「同時」の説明をしてごらん。ゲーム理論的に破綻しないようにね。
Re: (スコア:0)
・同時:電波の免許は地域や周波数ごとに別々だけど、普通のオークションみたいに1つずつ出てくるんじゃなくて同時に全部組み合わせでやるよ(間違えてド田舎の電波を1つだけ落札してしまって途方にくれることはないよ)
Re: (スコア:0)
あなたの「組み合わせ」の解釈が間違ってるだけだよ。
組み合わせるのは同時に出品される複数の商品ではなく、同時に並列で行われる複数の競り。
Re: (スコア:0)
(間違えてド田舎の電波を1つだけ落札してしまって途方にくれることはないよ)
これでどう間違うんだよ。
さっぱりわからん (スコア:0)
文系様の考えてる事なんも分からん
まだ経済についてゴチャゴチャ考える事あるの?
「価格は需要と供給で決まる」こんなシンプルなアイデアじゃまだ不満なの?
Re: (スコア:0)
教科書を読めばわかりますが、オークション理論はバリバリの応用数学ですよ
「価格は需要と供給で決まる」は物理で言うと「物は上から下に落ちる」レベルの話です
Re: (スコア:0)
オークション理論に限らず経済学には数学の知識が必要なんですが、
日本の大学では経済学部が文系に分類されているせいで
数学な得意な学生はみんな理系学部にとられていると
経済学部の先生が嘆いていたそうな。
今も状況は同じなのかな。
Re:さっぱりわからん (スコア:1)
故に数学のほぼ不要なマルクス経済学が、日本の経済学界では自由主義圏で例外的に大きなシェアを維持した、と私は思っている。
挙句に一応数学の皮を被った、数理マルクス経済学とか云うのが日本で勃興したそうな。
Re: (スコア:0)
価格を上げるには(=需要を上げるには)どうしたらいいかという観点が抜けてる。
単純に供給を絞るだけだと全体利益が減ったりするんだよ。
Re: (スコア:0)
「価格は需要と供給で決まる」
でもお前雨の日に傘の価格上げたら怒るじゃん