パスワードを忘れた? アカウント作成
15317099 story
日記

民放AMラジオ44局がFM局に転換へ。2028年秋までに 135

ストーリー by nagazou
転換 部門より
「ワイドFM(FM補完放送)対応端末普及を目指す連絡会」は15日、オンラインでの記者会見を行い、現在47局ある民放AMラジオ局のうち、44局がFM局に転換するとするロードマップを発表した。この44局のFM局への転換は2028年秋までに行われるという。過去記事にもあるように、老朽化に伴い送信所の更新が困難になっていることなどがFM局への転換の主な理由となっている(産経新聞日経新聞ORICON NEWS)。

maia 曰く、

2014年にFM補完中継局制度が創設され(NHK)、AMと同時放送のFM補完放送(ワイドFM:90.0~94.9MHz)が行われてきた。2019年3月27日に日本民間放送連盟はAM放送のFM転換もしくはAMとFMの併用が可能になるような制度改正を要請した。ここで既に規定路線が出来ていたが、2021年6月15日、民放AMラジオ局の代表がオンラインで会見を開き、殆どの局(全国47局中の44局)が2028年にFM転換を目指すことを発表した(スポーツ報知)。2023年には28社がAM停波の実証実験を行う。AMとFMの同時放送を続けるのか若干微妙なニュアンスがあり、現時点ではFMを放送の中心に置いたFM局となるというスタンスで、AM停波の経営判断は2025年頃になるようだ。FM転換、AM停波は国策ではなく、各社の経営判断ということである。背景には、やや音質に難のあるAM放送、老朽化が進んでいるAM送信所の更新がコスト的に困難、AMとFMの二重設備維持の負担、radikoの普及などがある。radikoのリスナーは既に放送波を上回っているという。

後、ないものねだりかもしれないが、山の中では高い周波数利用はいずれにせよ難があるな。実はNHKラジオについては2025年にAMを1波削減となるが、それ以上の動向は不明というか、サービスは落とさない方向らしい(AV Watch)。「災害時の生命線として機能する公共的役割」という意見もある。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 映像情報メディア学会誌69巻(2015)3号の特集「最近のラジオ技術」の「2.NHKの中波ラジオ送信機 [jst.go.jp]」(登録しななくとも読めます)に2015年頃のNHK中波送信設備の更新動向について述べられています。

    NHKの場合は2011年から更新を行い、札幌/秋田/東京/名古屋/大阪/福岡/熊本の7箇所ある大電力送信所については2015年に新しくなっている模様。
    中電力は75箇所、小電力は144箇所あり、同じく2011年から更新が行われているらしい(終わったかどうかは不明)

    NHKについては、まだしばらくは稼働し続けるのではないかという感じがしますね

    それにしても「2015年の大阪R2用送信機更新をもって全ラジオ送信所の真空管式送信機の更新を完了する予定である」って、結構最近まで真空管が使われていたとは驚きです。

    150kW送信機の場合、真空管6本でまかなっていたものが、半導体だと300台で構成するらしく、それはそれで大変そうです。

    • by Anonymous Coward on 2021年06月16日 23時37分 (#4052494)

      真空管といっても、ガラス管の中にほんのりヒーターの灯が...なんてもんじゃないですから。
      オーバー100kWクラスだと9F45 [uec.ac.jp]とかアイマック4CV250000 [tubedata.jp]といった蒸発冷却管が用いられていました(注1)。
      PC用のCPUクーラーでおなじみの水冷ではないです(注2)。真空管の放熱フィン部を蒸留水を満たした「ボイラー」に突っ込んで動作時の発熱で沸騰させて熱を移動します。蒸気は外部(屋外)に設置した復水器で液化して(熱は大気に放出)再びボイラーに戻して循環させています。同じ増幅器がRF終段と、変調器(実際にはオーディオアンプ)に使われてプレート変調(小規模な回路はこちら [i-media.jp]。RFアンプと変調アンプは別ですが)を行います。当時の500kWクラスの中波送信機の概要がこちら [jst.go.jp]にあります。
      (注1)型名の「4C」はセラミック封止の4極管、「V」は蒸発冷却、「W」は水冷、「X」は強制空冷、数字は許容プレート損失(W)です。意味合いとしてはCPUのTDPみたいな定格指標です(もちろん同じではないですが)。
      (注2)水冷管もありました。例えば4CW50000 [tubedata.jp]など。これらの冷却の原理はCPUの水冷と似たようなものです。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      いまだに電子レンジは真空管が使われてるんだよな
      GaNとかつかったソリッドステート電子レンジとかいいかげん発売すればいいのに

  • 山がちのこちらでは、AMの方が確実に電波が入る。
    残念ではあるが仕方がないか、、。
    FMの方が音は良いが、入らない事には意味が無い。

    といっても、いつまで車でラジオを聞いてるかって問題もある。

    • by Anonymous Coward

      トラックの運ちゃんと田舎の営業車は困るだろうね
      タクシーは街中が主だから影響は少ないかも知れないが
      北海道の山ん中とかだと、AMすら入らないところもあるけどね

    • by Anonymous Coward

      群馬県辺りだとFM補完の方本当入りづらくて困る
      まあAMでも場所の差がでかいんですが、FMはまんべんなく悪い、、
      で結局地方FMを聞くってあれ?

  • by Anonymous Coward on 2021年06月16日 16時50分 (#4052204)

    バケツラジオ

  • NHKは中波放送すぐに止めないと思うけれど、近海の漁船なんかは中波放送で気象通報聞けなくなったら代替手段あるんだろうか。
    FMラジオ波とかパケットが届くとも思えないけれども漁業無線局とか衛星インターネットでなんとかなるもんなのか?

  • by Anonymous Coward on 2021年06月15日 19時30分 (#4051456)

    これでじゅうぶん。
    放送聴きたいだけだから。
    別にAMとかFMとかもどうでもいい。

    • by maia (16220) on 2021年06月15日 19時39分 (#4051461) 日記

      まあ当然そういう話になりますね。もはや放送ではないが。

      当然、テレビもその例外ではない。

      親コメント
    • by saratoga (23467) on 2021年06月16日 16時51分 (#4052206) 日記

      ちなみに radikoって、選局ダイアルと電源SW付ボリュームだけのインターフェイス(中身は例えば ESP32とか使って)って実装できたのかな?
      「昔のインターネットラジオならできたけど radikoは無理」って教えてもらったような記憶が。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      100均で買えるラジオでタダで聴けるものを、数万円のスマホで通信費使って聴くというのは、じゅうぶんどころか逆に贅沢なんだよなぁ
      私に言わせれば、そこまでして聴きたいか!?って感じ

      • by Anonymous Coward

        そこまでして聴きたい番組もそうないけどねw 意味は違うけど、言葉としては同じ。

        でも、いまどきスマホじゃないの?数万円用立てて聞くってのはちょっと違うかな。ほぼデフォだよね。通信費は、まぁ、場合によってそうかもね。
        そのシチュエーション、あなたの場合だよね。一般的ではないと思うんで、贅沢って言われてもね。

        そういう自分も何気にスマホ持ってないんだけどね。でもiOSデバイスとモバイルルータあったんで。もちろん、radikoのために用意したんじゃないよ。たまたま聴ける環境があっただけ。

      • by Anonymous Coward

        タイムフリーは100均のラジオじゃ無理じゃね?

      • by Anonymous Coward

        スマホはすでに持ってるから0円の出費。
        100均のラジオは100円の出費。
        後者が贅沢ですよ。

    • by Anonymous Coward

      AMラジオはFAXのようなもの、これを気に一気に整理すべき
      マルチメディア放送の失敗で無駄になっているVHF帯とあわせて、将来を見据えて周波数割当を再編した方がいい

    • by Anonymous Coward

      災害時想定するとradikoはラジオを完全置換しきれないんだよなあ。

      • by Anonymous Coward

        AMの維持コストを他のインフラの災害対策に使った方がいいのでは
        災害時の保険にしては維持コストが高すぎる

  • by Anonymous Coward on 2021年06月15日 20時14分 (#4051489)

    AMはFMに比べて送信時に電力を食う割によく故障するのでAM各局は大変だと思う
    (FMに比べてAMが遠くに届くのは、特性よりも送信出力にあるし)

    また送信出力を上げようとすると隣の国が大使館経由で抗議してきたこともあるし
    放送局としての役割も昔ほど重要視されなくなった現在FMに移行するのは一つの
    手だね。

  • by Anonymous Coward on 2021年06月16日 14時13分 (#4052063)

    大災害や戦争になったときにどうするんでしょうね
    NHKさえあればいいという考えなのかな

    #FMと違って設備がバカ高くて維持が無理ってのは理解できますけどね

    • by Anonymous Coward on 2021年06月16日 15時58分 (#4052140)

      災害時はFM放送の方が地域密着で役立った、という3.11の教訓があるとか。

      ちなみにFM放送するだけなら、アマチュア無線程度の機材で可能。
      出力も中継局だと10Wとか50Wとか、アマチュアの移動運用レベルのものが多々ある。1W程度のハンディ機材並な中継局もある。

      つまり、災害時用の緊急放送機材キットを用意しておけば、即座に放送できる。
      災害にも強いのがFM。
      (免許がどうなってるかはシラネ。何かあった気もするんだが。)

      ただし、全日本的な災害や戦争になるとなんともね…。まぁそこは民間がやる範疇じゃないと思うからNHKにお任せかな。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      だから安くて簡便なFMにするのでは
      あの送信塔と言っていいレベルのAMアンテナが災害や戦争で倒れたら立て直すだけでも大仕事だよ?
  • それただのFM局じゃないの?

    • by Anonymous Coward

      FMでも放送してるけどAM/FM局とは言わずにAM局としか言ってないだろ。

  • by Anonymous Coward on 2021年06月16日 14時28分 (#4052071)

    何でAM放送局の方がFM放送局より維持費がかかるの?
    まあ、中波放送なので周波数が500kHz-1600kHzで、FMは短波放送で周波数が70MHz-90MHzなので、アンテナの大きさは大分違いそうだけど。
    他に何かあるの、教えて偉い人。

    • by Anonymous Coward
      > アンテナの大きさは大分違いそう
      大分というか周波数が100倍違うからアンテナの長さも100倍違うよ
      そして長さが100倍違うなら単純計算で面積は10000倍、体積は1000000倍違うわけで
      • by Anonymous Coward

        横に広げず、上に伸ばせば大丈夫!?

        • Re:素朴な疑問 (スコア:5, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2021年06月16日 15時45分 (#4052127)

          AMのガチ送信所であるNHK第1/第2送信所 [wikipedia.org]のアンテナは、高さ245mとかありますね。

          NHK1 594kHz → 波長505m → 半波長アンテナなので 243mぐらい → 実際の高さ245m
          NHK2 693kHz → 波長433m → 半波長アンテナなので 216mぐらい → 実際の高さ215m

          単に高いだけじゃなく、ワイヤーステーで支えてるので周囲の土地も必要だし、その土地もラジアルアースというアンテナの一部を構成しているから空き地にしなきゃいけない。
          けっこう面積とります。

          NHK第1は一番低い方の周波数なので、高い方、例えば 1,422kHzのラジオ日本の場合、アンテナ高は105mぐらいになりそう。
          いずれにせよ、大がかりですね。

          これがFM放送の場合、FM補完放送の90MHz付近だと波長3.3m、半波長アンテナなら1.6mですね。実際は利得のために重ねたりしますがたいしたものではない。
          ラジアルアースも不要なので、ビルや携帯基地局などへの間借りもできます。
          実際は地デジ用の中継設備があちこちの山の上とかにあるので、そこに間借りするケースが多いみたい。
          高い所から送信する必要があるので、その点は注意ですがアンテナ自体が巨大なことに比べたら全然安いわけです。

          他に、送信機のコストも高いとは思いますが、地方局なら5kWとか100Wとかの弱い出力も多いので、それほどではないかな…。

          FMの場合、AMと比べてカバーエリアが狭いので、送信所を複数用意するコストがかかります。
          免許も複数。
          車で移動などでエリアを外れたらチューニングし直しという面倒もある。こういう所は欠点ですね。
          ただし、同一周波数で同期させて(←ここ重要)送信するという技術があるので、小出力基地局を多数置くことで解決するかもしれません。

          まぁいずれにせよ、AMの大きな送信アンテナ無くなるとさみしいですね。
          久喜菖蒲の送信所、関東平野の端からでも天気良ければ目視できるぐらい大きいですから…。

          親コメント
          • by yasiyasi (5450) on 2021年06月16日 17時58分 (#4052270)

            NHK第1は一番低い方の周波数なので、高い方、例えば 1,422kHzのラジオ日本の場合、アンテナ高は105mぐらいになりそう。

            528kHzのラジオ関西の放送アンテナが淡路島北岸にあった当時、4km以上は離れた対岸から、視力の悪い私でも見えてましたねぇ。アンテナ近辺の保養所に泊まりに行ったときは、その巨大さに唖然としたものです。

            明石海峡大橋ができたころに撤去されたようですが、どこに行ったんだろ?

            親コメント
          • by goldenslamber (49013) on 2021年06月17日 10時14分 (#4052655)

            久喜の送信所近くだと、エアバンド(120mhz付近)にバンバン混信して来るんですよね。放送内容が聞き取れるくらい鮮明に。
            あれはどういう仕組みなんだろう。

            親コメント
  • by Anonymous Coward on 2021年06月16日 14時55分 (#4052094)

    CATVのFM再放送(再送信)が一部の局だけで困ってる。
    直接受信ではノイズまみれな局の再放送がある一方、比較的新しい局やワイドFMの再放送はない。
    自前アンテナと混合できない。

  • by Anonymous Coward on 2021年06月16日 15時01分 (#4052097)

    逆に長波にして、JJYみたいに二つくらいで日本全土をカバーってのはどうなんだろう。
    ヨーロッパだかロシアだかでやってたような気がしたけれど。

  • by Anonymous Coward on 2021年06月16日 15時12分 (#4052103)

    AMは不滅だと思ってたので、パナのAM専用ラジオを買っておいた。
    FMも聴けるのと差額は大したことなかったような。
    FMラジオ2台で4000円で買えるかな。

typodupeerror

UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

読み込み中...