北アフリカのリビアで10日から11日にかけて大規模な洪水が発生した。東部の都市では数時間で200mm前後の雨が降り、北東部の都市アル・バイダでは24時間雨量が史上最高の414.1mmを観測したという(
ウェザーニュース、
NHK、
朝日新聞、
日経新聞、
その2)。
東部の都市デルナでは大雨でダムが決壊し、市街地が流されるなど最も大きな被害が出た。原因は台風のような低気圧「メディケーン」による大雨で、デルナ市では二つのダムが決壊。洪水により道路が寸断され、多くの建物が土砂で覆われ、被害が拡大した。専門家によれば、乾燥地帯特有の干上がった川での急激な水位上昇が「フラッシュフラッド」として被害をもたらした可能性があるという。
死者数については報道にバラツキが出ている。現地では感染症を恐れて、身元の確認を待たずに集団埋葬を開始したとの報道も出ており、正確な被害者数の把握が難しい状況のようだ。多くの報道では、リビア赤新月社の情報に基づいて東部デルナで1万1300人以上が死亡したとされているが、最も新しいと思われるCNNが報じた数字によると、国連人道問題調整事務所(OCHA)は、リビアの大洪水に関する最新の報告書で死者数を修正、現在の死者数は少なくとも3958人で、行方不明者は9000人とは報じている。
あるAnonymous Coward 曰く、
年間降水量の2倍といっても24時間雨量が414.1mmとのことで、日本ではちょくちょくある程度の大雨であるが、砂漠の国でこの雨量はとても想定されていなかったのだろう。