ビジネス特化型SNSのLinkedInがブラウザの「
トラッキング拒否」設定を無視している問題で、ドイツの消費者団体が一般データ保護規則(GDPR)違反として訴えていた。この裁判でドイツのベルリン地方裁判所がLinkedInに対してトラッキング拒否の要求を無視することを禁止する判決を出した。LinkedInは控訴する予定(
VZBVリリース、
GIGAZINE)。
この訴訟の主な焦点は、ブラウザの「トラッキング拒否(Do Not Track/DNT)」設定の扱い。トラッキング拒否はほとんど形骸化しており、
Chromeのヘルプページでもこのリクエストを送信しても、ユーザーの閲覧データが収集、使用されるのが現状とされている。
このことからLinkedInはカリフォルニア州ではDNT信号を無視することを明示的に告知していた。しかし、ドイツの消費者団体「消費者団体連盟(VZBV)」はこれがGDPRに違反すると主張した。今回、ベルリン地方裁判所はLinkedInの告知は誤解を招くものである」としてLinkedInの主張を退け、トラッキング拒否設定をオンにしているEUのユーザーからのデータ収集を禁止した。
この判決により、LinkedInはブラウザでトラッキング拒否設定をオンにしているEUのユーザーからデータを収集することができなくなる。LinkedInは判決に不満を示し、控訴する姿勢を示している。