個人情報保護の煽りで進まない松下FF石油ヒータのリコール
日経IT Proの記事に因ると、松下FF石油ヒータのリコールが捗らない理由の一つが顧客情報の廃棄だという。製品添付のユーザ登録葉書や修理履歴等の情報を収集していたが、昨今の個人情報保護ブームに乗って古い情報は処分してしまったそうだ。で対象品が1985年乃至1992年製と「古る」かった為に未修理・回収のものが減らず昨年末からテレビCMで前例が無いような広告を打ったものの、修理方法の欠陥に因る死亡事故(刑事事件)が更に追い打ちをかけ、収拾の兆しは未だ無さげのようだ。タレコミ人としては本件は決して他人事ではなく、「情報を適切に管理するコスト(+管理できなかった場合のリスク)か、情報を廃棄してしまうことによるリスク(+後で再収集するコストや喪失してしまうことに起因するコスト)か、のどちらを受け入れるべきか」の判断を(結果として)誤ってしまった例と感じている。この製品のような「内部で燃焼させる」、「電気の他に燃料を使う」、「劣化が速いゴムホースを使う」、等の機器は、技術者が普通に考えて故障時のペナルティが高く付き、故にその利用者の情報はより価値が大きい筈である。情報の価値判断では思考放棄して一律に扱うのではなく常に諸事情を考えなければならない、ことを改めて思い知らされた教訓と捉えようと思う。