人工衛星による地球のハイビジョン撮影に成功。ただしハイビジョン動画はテレビでしか公開されず
タレコミ by hylom
hylom 曰く、
日経BPネットの記事で知ったのだが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)およびNHKが、月周回衛星「かぐや(SELENE)」による地球のハイビジョン動画撮影に成功したそうだ(JAXAのプレスリリース)。
かぐやは地形や構造といった月に関する情報収集を行うことを目的とした人工衛星で、2007年9月14日に打ち上げられ、10月19日には月を周回する観測軌道への投入に成功している。かぐやを使用した月探査計画は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) のアポロ計画以降最大のものということだ。
ただし残念のは、今回撮影されたハイビジョン動画はNHKによる地上デジタル放送でのみ公開、ということだ。動画自体はJAXAのWebサイトで公開されているものの、その解像度は320×240ピクセルと非常に小さい。
日経BPネットの記事によると、JAXAは広報的な目的も含めてハイビジョン動画のインターネット公開を希望していたそうだが、NHKがこれを許可しなかったためにこのような限定的な公開になったようだ。
そのため、この動画をハイビジョン動画で見るためには地上デジタル放送を試聴するしか手段がなく、未だに地上アナログチューナーしか持っていないタレコミ人のような視聴者や、海外の視聴者などは高精細動画を試聴することができない。NASAがアポロ計画で取得した写真などのデータをインターネットで無償公開したり、Google Moonなどのように民間企業による使用を許可しているのと比べると、この対応は雲泥の差と言える。
NHKとしては、地上デジタル放送でこの動画を見て欲しい、というのもあるだろうが、2007年5月の時点で、地上デジタル放送の世帯普及率は27.8%なのに対し、2007年3月時点でのブロードバンドの世帯普及率は50.9%と、ハイビジョン動画を閲覧する媒体としては地上デジタル放送よりブロードバンド環境のほうが普及しているのが現状だ。
NHKもJAXAも、形は違うがともに国民から提供された資金を元に運営されている公共機関である。ぜひ多くの国民に、日本の最先端技術の結晶とも言えるこの成果を自由に閲覧できるようにしてもらいたいものだ。