danceman 曰く、
「Microsoftの失われた10年」について、米国の雑誌Vanity Fairが8月号で特集記事をくんでいる。トップから陥落することとなったMicrosoftの謎を、編集者Kurt Eichenwald氏が解き明かすといった内容であるという。同記事は、数々のインタビュー、また役員間のメールのやりとりを含む内部記録をもとに書かれているとのこと(本家/.記事より)。
氏はこの中で、Microsoftが革新を起こす力を失った原因として、同社の「スタックランキング」制度を挙げている。スタックランキングとは、例えば10人のチームで仕事をした場合、必ずそのうちの2人が素晴らしい評価を、7人が普通の評価を、そして1人が酷い評価を受けることになるというものである。そのため、「他企業と競争することよりも、社員同士の競争に焦点がいってしまう」という結果に繋がったとしている。
また、新しいアイディアを産む環境ではなかったようだ。それを如実に語っているのは、既に1998年の時点で電子書籍のプロトタイプがあったにも関わらず、技術グループがゲイツ氏にプレゼンを行ったところ、「Windowsっぽくない」との理由で却下されてしまったという話である。同プロジェクトグループはその後、ゲイツ氏への報告ラインから外され、Office向けソフトウェアを開発するグループに組み込まれてしまったのだそうだ。技術者は当時を振り返って、「夢を追いかけて新しいアイディアを産むことに専念できた部署から、利益と損失を速やかに報告することが要求される部署に入れられてしまった」と話している。
こうした開発努力が無視された背景には、「Officeはキーボード入力を行えるようデザインされている。スタイラスや指じゃ駄目」といったタッチスクリーンへの拒否反応など、「あらゆる個人的な偏見が持ち込まれていた」ことがあったという。「Windowsが全能の神であり、全てはWindowsで行えなければならない」とする風潮があり、新しいアディアも上司らの偏見で握りつぶされてしまっていたようだ。