yasuoka 曰く、
『新しい常用漢字と人名用漢字』(三省堂、2011年3月)の読者から、明石市の「出生届」の様式は法令違反なのか、という御質問をいただいた。もちろん、この「出生届」の様式は、戸籍法施行規則の附録第11号様式とは異なっており、法務省令違反だろう。しかし、それを言うのなら、法務省自身が法令違反の「出生届」の様式を、どうどうとWWWページで公開しているのだ。この点に関して、多少、説明を加えておこう。
いわゆる「出生届」の様式は、1947年12月29日に官報公示された戸籍法施行規則に掲載されたものが、基となっている。その後、様式そのものは、1949年2月28日、1949年12月29日、1952年6月14日、1967年8月5日、1969年3月27日、1969年12月5日、1976年11月5日、1984年11月1日、1987年10月1日、1994年10月21日、2002年2月18日、2004年11月1日に改正されているが、しかし、その間、少なくとも「子の氏名」に「よみかた」の欄を付けたことなどない。ところが、法務省がWWWページで公開している「出生届」には、なぜか「よみかた」の欄があり、法務省令違反となっている。しかも、国内のほとんどの市区町村が、この「出生届」に近いデザインのものを使用しており、その意味では、国内のほとんどの市区町村が法令違反をおこなっているわけだ。
まあ、法務大臣としては明石市に対し、「極めて遺憾だ」と言わなきゃいけない立場なのだろうが、だったらまず、現状の法務省令違反、それも国内のほとんどの市区町村で起こっている法令違反を、何とかすべきだろう。私(安岡孝一)個人としては、いっそ、戸籍法施行規則の方を改正して、「よみかた」の欄を追加すると同時に、「嫡出子・嫡出でない子」をカッコに入れて、逆に「男・女」をカッコから出すというセンを期待するのだが、そういうのはダメなんだろうか。