宇宙への進出は人類の生存戦略に必要であり支配からの解放につながる
有名な宇宙エンジニアBob Zubrin氏は、近く発売される「The Case for Space」という本の中で、人類は知名度のアップや冒険心のためだけでなく、人類の生存のためにも宇宙へ行くべきだと主張している。彼は人類が太陽系、そのさらに先に進むべきだとする理由として「我々は宇宙についてほとんど知らない。遠くに行くほど、遭遇する新しいことが増え、知識と理解が広がる」としている。
また、16世紀はじめの大航海時代が停滞したヨーロッパを活性化させたこと、アメリカのフロンティア精神がアメリカ文化にダイナミズムを与えたことを例に挙げた。宇宙への挑戦が停滞や閉鎖的な状況を打破するための手段になると主張している。また小惑星の地球への激突リスクについても語っている。NASAは直径約335メートルの小惑星星「99942アポフィス」が2029年に地球に接近することを警告している。また、小惑星の地球衝突に備えた演習も行われている。
こうした小惑星の地球激突は従来考えられていたよりはるかに一般的であることが判明した。宇宙経済が活性化されていれば、危険な小惑星の軌道を逸らす能力も高まるとしている。また、政府やFacebookのような企業によりプライバシーが希薄になりつつある。現代の監視と管理の技術により、世界的な専制政治の危険性が高まっている。人類が月や火星、そして小惑星帯まで広がり続ければ、前述のような専制政治がすべてを支配することは困難になるとしている(USA Today、Slashdot)。