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2020年2月 記事 / 日記 / コメント / タレコミ
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2020年2月28日のタレコミ一覧(全21件)
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月

地球を周回する小さな「第2の月」が見つかる

タレコミ by headless
headless 曰く、

一時的に地球を周回しているとみられる小さな「第2の月」が発見されたそうだ(Kacper Wierzchos氏のツイート[1][2][3]MPEC 2020-D104Phys.orgの記事New Scientistの記事)。

この天体「2020 CD3」は2月15日にCatalina Sky Survey(CSS)のKacper Wierzchos氏とTeddy Pruyne氏が発見したもので、直径1.9m~3.5mのC型小惑星とみられる。各地で観測された軌道を統合した結果は、2020 CD3が地球の重力に捉えられて一時的に地球を周回する軌道を進んでいることを示す。太陽からの放射圧による摂動の証拠や既知の人工物との関連はみられないという。SpaceXは2018年にFalcon Heavyの打ち上げデモでTesla Roadsterをペイロードとして積んでいたが、2020 CD3についてイーロン・マスク氏は自分のものではないとツイートしている。

観測された軌道は2020 CD3が3年前に地球周回軌道に入ったことを示すといい、4月にも軌道を離脱するとみられている。地球を周回する小惑星が確認されるのは、2006年~2007年に地球を周回したのちに地球周回軌道を離脱した2006 RH120に続く2つめとのことで、非常に珍しいことのようだ。

14123003 submission
インターネット

公正取引委員会、楽天の送料無料化について東京地裁へ緊急停止命令を申し立て

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
楽天が昨年発表した「楽天市場」において購入額3980円以上の買い物についての送料無料化について、一部店舗が公正取引委員会に調査を要請する等物議を醸していたが、
このたび公正取引委員会は楽天に対する緊急停止命令を東京地裁に申し立てた(公正取引委員会、Bloomberg、日経新聞

排除措置命令を出すかどうかについては半年程度がかかり、このまま3月18日に楽天が送料無料化(楽天は送料込みと称しているが、公正取引委員会審査局長は実質同じものだと指摘している)を実施した場合に店舗側に重大な影響を与えるため今回の申立を行ったとのこと。

緊急停止命令の申立ては2004年以来16年ぶり。ちなみに前回の対象は有線ブロードネットワークス(現USEN)とその代理店(AV Watch
14123063 submission
変なモノ

ドコモ、鉄板焼きハンバーグの油はねを防ぐ専用カバーを開発 1

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
> 直近1年以内に鉄板焼きハンバーグを食べた人の80%が「油がはねることに対してストレスを感じる」と回答。約75%が「スマホへの油ハネを防止できるアイテムがあったら利用したい」と答えたという

マジで作ったのかとも思ったけどまあPR用だよね。そもそも鉄板来たときに何でわざわざテーブルにスマホを置くのかと・・・

情報元へのリンク
14123080 submission
医療

クレベリンを旅客機内に持ち込むトラブルが相次ぐ

タレコミ by hylom
hylom 曰く、

二酸化塩素などを使った「空間除菌」をうたう商品に対しては、過去に消費者庁が宣伝通りの効果がないとして景品表示法違反(優良誤認)に該当するとして措置命令を出している(大阪健康安全基盤研究所)。その1つに大幸薬品の「クレベリン」があるが(日経新聞消費者庁の発表PDF)、このクレベリンを飛行機内に持ち込むケースが相次いでいるという(NHK)。

二酸化塩素や亜塩素酸ナトリウムを含むものは航空法で旅客機内への持ち込みが禁止されており、クレベリンもこれに該当する。しかし、コロナウイルスによる新型肺炎(COVID-19)の感染拡大によって乗客などが持ち込むケースが増えている。

なお、消費者庁の指摘によると、これら製品メーカーは密閉された空間での実験データは提出したものの、人の出入りや空気の流れがある生活空間での効果については確認できていないとしている。

14123113 submission
法廷

JASRACの音楽教室からの著作権料徴収を巡る裁判、東京地裁はJASRAC勝訴

タレコミ by Anonymous Coward
14123126 submission
バイオテック

レッサーパンダは系統発生学的に2つの種に分類されるという研究結果

タレコミ by headless
headless 曰く、

遺伝子解析の結果、レッサーパンダが系統発生学的に2つの種に分類されるという中国科学院の研究グループによる研究成果が発表された(論文BBC Newsの記事The Guardianの記事CNNの記事)。

レッサーパンダは形態学的・生物地理学的な違いにより、ヒマラヤ系のネパールレッサーパンダ(Ailurus fulgens)と中国系のシセンレッサーパンダ(Ailurus styani)の2亜種に分類されてきた。2亜種を独立した種に分類することも提案されているが、遺伝学的証拠がないことで論争が続いている。過去にミトコンドリアDNAやマイクロサテライトのマーカーを用いてこの問題を解決する試みが行われたものの、ヒマラヤ系のサンプル数が非常に少なかったことや、遺伝子マーカーによる解析の限界から失敗に終わっていたという。今回の研究では次世代シーケンシング技術を用い、野性のレッサーパンダ65頭(うちオス49頭)から採取したサンプルの全ゲノムおよび49頭分のY染色体とミトコンドリアDNAを分析。ヒマラヤ系と中国系では遺伝子的に大きな差異があることが判明したとのこと。

中国系のレッサーパンダはヒマラヤ系と比べて頬骨の幅や頭蓋骨の最長部がはるかに大きく、前頭骨の出っ張りも大きい。また、毛の赤みが強く、尾のストライプ(輪)がよりはっきりしているといった特徴がある。2亜種の生息地は中国(チベット~雲南)・ミャンマー・タイを流れるサルウィン川で分かれると考えられていたが、今回の研究ではこれを否定する結果が出ている。境界としては中国(チベット)・インド・バングラデシュを流れるヤルンツァンポ川が有力だという。ただし、この仮説を証明するには今回のサンプルに含まれていないブータンとインドのサンプルを調査する必要がある。また、2種に分類されることが判明したことにより、種の保存の観点からは個別の計画を立てる必要が出てくる。特にヒマラヤ系は個体数が少なく、遺伝子的多様性が小さいことから早急な対策が必要になるとのことだ。

14123226 submission

ベテルギウスの減光が停止、増光に転じ始める

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
2019年後半から急速に暗くなりはじめ、話題になっていた赤色超巨星「ベテルギウス」。いよいよ超新星爆発かと報道されていたが、最近になって減光が止まり、増光に転じつつあるという。

ベテルギウスの実視等級は2月7日から13日にかけて約1.6等で底を打ち、その後は徐々に明るくなっている。2019年9月のベテルギウスの実視等級は約0.6等だったので、5か月の間に1等級ほど暗くなったことになる。ベテルギウスは2019年10月後半から2020年2月前半にかけて暗くなり続けた後に、現在は1.5等付近まで増光しているとしている。

長年に渡りベテルギウスを観測してきたビラノバ大学のEdward Guinan氏は、「420~430日周期」の変化に注目し、「2月21日頃(誤差は前後一週間)を境にベテルギウスが増光に転じる」と予想していた。この予測が当たったことになる。

情報元へのリンク
14123266 submission

YouTubeには検閲の自由がある。米控訴裁が認める

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
保守的なメディア企業であるPragerUは、2017年10月にYouTubeを提訴した。提訴の内容は、YouTubeは「教育ビデオを違法に検閲し、言論の自由に対する差別を行った」とするものだった。この訴訟に対してサンフランシスコ第9巡回連邦控訴裁判所は26日、オンラインのプラットフォームを運営する企業にはそのコンテンツを自由に検閲する権利があるとの判決を全員一致で下した。

判決では「YouTubeは一般向けのプラットフォームとしての役割を持っているが、修正第1条に基づく司法審査の対象となる公開フォーラムではなく、あくまでプライベートフォーラムのままである」と裁判所は述べている。一部の保守層は、言論の自由を保障する合衆国憲法修正第1条がユーチューブやツイッター、フェイスブックなどの巨大プラットフォームにも適用されると主張している。今回の判決はそうした主張をこれまでで最も強く退けた形となった(Ars TechnicaWSJSlashdot)。
14123340 submission

高級車を運転するドライバーほどマナーが悪いという調査結果

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
米ネバダ大学の研究チームによれば、高級車を運転するドライバーほどマナーが悪いのだそうだ。

研究チームは、道路を横断する歩行者に対する車の反応を調べるため、ボランティアに何度も道路を横断してもらい、その様子を撮影して、ドライバーの反応を観察した。その結果、歩行者のために減速するドライバーは、車の値段が1000ドル高くなるごとに、3%ずつ減っていたという。また、歩行者の性別や人種による反応の違いも調べた。歩行者が白人女性だった場合に停車する車は31%だったのに対し、男性の場合は24%、黒人の場合は25%だった。

これに先立ちフィンランドのヘルシンキ大学も先月、車の値段の高さとマナーの悪さの相関関係をうかがわせる調査結果を発表していた。ドライバー1892人を対象に調査を実施。その結果、「けんか腰で頑固、不愉快、同情心が薄い自己中心的な男性ほど、アウディやBMW、メルセデスといった高級車を所有する傾向」が浮かび上がったとしている(CNNSlashdot)。
14123469 submission
論説

集団ストーカーに関して配信されたツカサネットの記事を復刻する

タレコミ by Anonymous Coward
あるAnonymous Coward 曰く、
下記の二本を復刻します

「天下り強める警察 社会不安あおり防犯名目に」【ツカサネット新聞】
http://netnews.222.co.jp/netnews.php/articles/detail/SN/36662(リンク切れ)
やりすぎ防犯パトロール、特定人物を尾行監視
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090319-00000026-tsuka-soci(リンク切れ) 「天下り強める警察 社会不安あおり防犯名目に」【ツカサネット新聞】

http://netnews.222.co.jp/netnews.php/articles/detail/SN/36662(リンク切れ)
3月24日朝刊、某紙で県警の天下りが如実だ、という記事が社会面トップに踊った。警察関連の公益法人、
企業など、また市役所にも天下りが目立つ、という内容。あまつさえ、市役所の危機管理監には3代連続だ、
というのである。

記者は前掲「やりすぎ防犯パトロール 特定人物を尾行監視」という記事の中で、防犯パトロールをやっている
自警団が警察の下部組織化している、と指摘した。その「下部組織」がつまり「警察の天下り先」なのである。
これが、「警察国家への突入」という状況の具体的裏付けなのだ。

たとえば、暴対法の成立によって暴力団が縄張りを失なった分野に、警察が新たな団体を作りそこへ天下る、
というパターン手法は、他の分野でも大っぴらに行使されており、心あるジャーナリストは何十年も前から
それを指摘してきた。

たとえば、パチンコ、特殊浴場、交通安全協会、警備業、JRなど。それに、今朝の報道では地銀、自動車学校
なども加わる。全国での天下り先の業種団体は、これ以外にもっと広い分野と数にわたっているに違いない。
そして、この天下り分野の拡大は警察の暗黙の方針となっている。

警察プロパガンダによる社会不安感の積極的醸成は、まさに警察の利害に一致するのである。狼怖いとあおるほど、
天下り先を増やせるのだから。統計上の「他殺」減少の事実があるにもかかわらず、警察がセキュリティを声高に
叫ぶ背景には、こうした「現金な」面があることを知らねばならない。セキュリティは“商売”になるのだ。

上に挙げられたような社会の公共機関や基幹的企業団体に、またその幹部に、警察関係者が天下るとどういうことが起きるか。
たとえば、マスコミの著名テレビ局。先の、小沢氏秘書逮捕事件で、「自民には及ばないだろう」発言の政府高官が
元警察庁長官という報道に関連して、大手テレビ局には数多くの元警察庁幹部が天下りしている、という指摘があった。

ならば、何かにつけあれほど「プロパガンダ」まがいの報道やある政治的政治家を登場させ、ある特定の方向へ
世論を誘導するというような、政治偏向した番組が公然と組まれる、というのは当然ではないか。なにしろ、
ツーカー的連携が存在するのだから。小沢氏秘書事件に関しても、ある番組では出演者に発言制限のメモが
配られた、という。これなど、まさにある世論に誘導するための「言論統制」である。

言論の自由の問題ばかりではない。記者が指摘した<警察に協力して「防犯パトロール」を実行する団体企業」と、
警察天下り先とは見事に一致する。名称は違えども、「子供110番」「子供老人パトロール」「安心安全パトロール」
などなどのを担っているのが、それだ。

憲法違反、人権侵害の尾行監視をする防犯活動、それに名を借りた弾圧は、これらの警察天下り先によって
行なわれている。なにしろ、元警察なのだから、警察からの要請は仲間うちの連携みたいなもので、あうんの呼吸、
ツーカー。もし、特定の人物や行動に対して圧力や制限を加えようと思えば、できるのである。

たとえば、交通安全協会。これは、免許更新交付に関わる業務を警察と一体化して一手に請け負っている。
支部も警察署内に置かれており、まったく警察と言ったっていい。それが、特定人物の免許に関して、公安の連絡が
免許センター行くとさまざまな嫌がらせを行なう(具体例省略)。

警備業は特に似た業種だから、役所にもその公共施設にも病院、銀行などありとあらゆる団体企業に張り付いている。
そしてその天下り先とは「防犯協会加盟」「防犯協力覚え書」を取り付け、先の安全安心パトロール運動に
協力させているのである。

だから、企業団体に勤務している警備員はおろか幹部まで擬似警察ときては、特定人物が立ち寄る度に、
脚色された連絡によって警備員が飛び出し(なんなら証拠写真を示してもいい)それへの抗議へも幹部が対抗する、
ということが可能になる。

食品偽装や欠陥品問題で、消費者が店側にクレームをつけようとすると、それを握りつぶそうとする指南まで
行なう「防犯協議会」なるものまで出来た、と報道されている。正当な抗議やクレームが暴力団的クレーマー
だというのである。

警察や警察に協力する天下り団体企業が、どういう立場に立っているか、分かるではないか。
まさに“警察国家”であるという所以である。
[ 記者:森山つきた ]
記事ID 36662

やりすぎ防犯パトロール、特定人物を尾行監視

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090319-00000026-tsuka-soci(リンク切れ)
全国で展開されている防犯パトロール(民間団体などによる通称「安全安心パトロール」)は、ニュースで報道
されている聞こえのいい内容とは裏腹に、特定個人を尾行し監視するなど悪辣な法律逸脱行動に及んでおり、
憲法違反を含む数々の重大な問題を含んでいる。

安全安心パトロールの根拠にしている「精神規範」は、通称生活安全条例である。これは、識者によると、
1994年に警察法改正によって警察庁に生活安全局が設置されてから特に制定が促進されている国家的施策。

事実、資料によると当初は市町村レベルで制定が図られ、それに続いて都道府県段階に取り掛かって、2002年の
大阪府を皮切りに、広島、滋賀、茨城と矢継ぎ早に制定され、昨年2008年の奈良を最終として、
09年3月現在で47都道府県のうち制定未定・討議中・不明の4県(福島、長野、愛媛、佐賀)を除き、
91%43都道府県がすでに制定を終えている。

この生活安全条例は、市町村でしらみつぶしのように数多く制定され、それに伴う民間防犯団体つまり
「子供110番の家」「子供老人パトロール隊」などの組織化も警察主導で行なわれている。それのみならず、
その団体員に対して県警警部補が「尾行の仕方」「ごまかし方」まで教えているありさまである。
こういう実態をみると、まさしく警察の下部組織の育成であり、警察国家へのまい進を思わせる。

警察は、新宿通り魔事件など凶悪事件が勃発するたびに、時をおくことなく「犯罪者捕り物」の
デモンストレーションを華々しく意図的に展開している。これは、その事件の記憶の生々しいうちに社会不安の
精神の傷に乗じて防犯行為の必要性を浸透させる、という意図を持つものだろう。逆に見れば、ことさら
社会不安を醸成しているるようにさえ見える。つまり、狼が来る来る、と。

しかし、統計では逆の結果が出ている。犯罪白書を読むと、2007年殺人認知件数は1199件と戦後最低を
記録しているし、昭和と比べると半分以下、強姦に至っては3分の1に激減している。

また、2008年では殺人認知件数は1297件と上昇に転じたけれど、かといって1973年から1977年の
昭和後半の2000台(1974年は1912件)に比べるとはるかに低いし、それ以降の昭和末の1800台から
1400台までの減少した件数にも及ばない。

凶悪化の進行しているというイメージは、その件数の内実が85%以上親族知人友人という親和的人間関係で
起こっているから、なおさらマスコミによるセンセーショナルな報道によって増幅させられている一面がある。
だから、それなりの理由のないことではない。しかし、件数からみれば、急増とまではいえないのである。

そして、この減少傾向は別の統計、厚生省の人口動態調査から「他殺」を抜き出してみれば、
なおさら明らかである。「他殺」は、1997年718人から翌 1998年808人を小ピークに2003年705人まで漸減、
2004年655人、2005年600人となり、2006年にはついに600人を割って 580人にまで減少した。
(それ以降は厚生労働省統計なし)。

防犯パトロールの第1の問題は、民間の警備員ですら「正当防衛」以上の権限を持ちえないのに、
一般市民である人物が見える形で尾行や監視という行為をして、その対象個人へ”身辺への「圧力」”を
感じさせることである。これは、端的にストーカー行為と同じである。それが、集団で行なわれている。

被害者らはこれを「集団ストーカー」と呼び習わしている。これは、どうみてもプライバシーの侵害であり、
個人の文化的生活を保障した憲法への違反ではないか。

防犯パトロールの違法行為は尾行や監視にとどまらない。
たとえば、対象個人が生活に必要な物資を購入するために店舗に入ると、そこの店員に防犯パトロールの要員が
警戒するように「密告」して歩く。そのまま信じた店員は対象人物をあたかも「万引き犯罪者」のごとく
ひそかに、あるいはあからさまに尾行して付いて来る。

そういう行為をされた個人の心象はいかばかりだろう。これは、プラバシーの侵害以上に、弾圧のである。
防犯パトロールの問題性は、その団体の「警察の下部組織化」という現在の施策に、そもそも問題の芽を
含んでいるのである。

なぜなら、防犯パトロールへの警戒対象人物への情報は、そもそも警察サイドからのもので検証されていない。
それが恣意的だったら、どうだろう。政治的にであれ、現場の警察官の私的な感情にもとづくものであれ、
そういう悪意の情報が紛れ込む余地は十分ある。

それに、防犯パトロールを担当する民間人とて、差別感や偏見と無縁ではいられない。その感情を利用する形で、
個人情報が流され、警戒という尾行・監視あるいはスパイという行動が取られるとしたら、
それはまさに「警察国家」である。

防犯パトロールを動員しての尾行・監視ばかりではない。
その活動に加えて、警察の生活安全課が地元のライフライン企業と「防犯協力覚え書」という形の協定書を
取り付け回っている。宅配便や市役所、電話会社などもそうであり、たいてい子供パトロールとして登録され
ステッカーを配布している。また、さらに警察は、青色回転灯なる擬似赤色灯をその企業らに使用許可を出し、
その登録数の増加を達成目標に掲げている。

たとえば病院。警察と病院の覚え書によって、警察は容易に病院という本来病気治癒という場所を監視の場所に
変えてしまう。防犯パトロールの要員が、患者へのボランティアという偽装の形で病院に入り込むのみならず、
病院職員自身たとえば看護師が入院病室の対象人物のそばで付きっきりで会話の立ち聞きをするのは
日常茶飯事である。

日常的に展開されるこれらの人権侵害は、すでに「警察国家」の域に達している。一般市民の人権意識は低く、
まさかという反応と対応を示す。しかし、じっさいやられていることなのだ。

戦前の状況の経験や知識のある人は、気づくに違いない。戦前の自警団・隣組に似ている、と。かつての市民は、
異議を唱える自立心と勇気をもたなかった。それゆえ、関東大震災において他民族への殺戮が行なわれたし、
鉱山労働の逃亡者へ鎌で追うようなこともした。今の防犯活動の状況は、まさしくこれを彷彿とさせるものである。

全体状況を見回してみれば、いくら防犯といっても、これはやりすぎだ、ということに尽きる。
防犯パトロールはなかば小権力化しており、「お上」の威光をかさに来て振る舞っているようにみえるし、
このボランティア活動に、ある特定の政治的団体が関与して容易に入り込み、
権力化するという流れも疑われている。

宮城で問題となったように、もし情報非公開とされている報償費がこれらの防犯パトロールに使われているとしたら、
それは経済的にもバックアップされることであり、児童虐待通知義務法も検討される昨今、
市民は否が応にも「密告社会」に巻き込まれることになる。
[ 記者:森山つきた ]
記事ID 36113

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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

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