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サイエンス

LHCのトラブル、原因はハンダ付け不良 63

タレコミ by insiderman
insiderman 曰く、
昨年9月、CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)でヘリウム漏れが発生する事故がありましたが、この原因は「ハンダ付けミス」だったそうで、またこの修理には少なくとも2500万フラン(約20億円)ほどのコストがかかったとの発表がありました(AP通信の記事)。

ヘリウム漏れの原因は「一部の超伝導電磁石の配線に欠陥があり、装置の一部が融解した」と言われていましたが、まさかハンダ不良が原因とは思いませんでした。なお、修理は来年5月から6月には完了するとのことで、LHCの再起動は6月末以降になるとのことです。

ハンダ不良一個で20億円が吹き飛ぶとは、おそろしや。
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  • by gesaku (7381) on 2008年11月27日 10時52分 (#1462700)
    うちの職場でも制御基板のトラブルで1000万ほどの機械が海の底に沈んだままです。
    たぶん一番重要な1本の電線が電蝕断線してるんじゃないかと。
    直接関わってないので個人的にはノーダメージなのですが関係者のヘコみ様を見てるとかわいそうで。

    #以前屋外に設置した機械がイタズラされたときには1週間ほどヘコんだgesaku
  • by FIZZY (21476) on 2008年11月27日 10時17分 (#1462678)
    ヘリウムガス漏れの話題もトロステーションでやっていたので
    ついコメント。

    まさかハンダ付けとはねぇ。
    個人的には最新の科学系観測機械でもハンダ付けが
    行われていることにビックリしました。

    家電とかでもまだ(というか普通に)使ってるんでしょうか?
    詳しい人います?
    • ハンダ付けは「部品の電気的な接続固定方法」では思いっきり現役ですよ。
      「ハンダ付け」と聞いて、おそらく「ハンダゴテで一つ一つ付けていく」のを想像して、「今は使われてない過去の技術」なんて想像しているんだと思いますが、

      工業製品の生産過程では、穴に部品の足を挿した基板の下面を、溶かしたはんだの水槽に浸すことで、部品のはんだ付けをするという手法が使われていますし、
      今時の表面実装部品では、クリームはんだ(はんだ粉末をペースト状にしたもの)と部品を仮止めした状態から温風などではんだを溶かして固定する、という方法が使われてます。
      どちらも「基板1枚まるごといっぺんにはんだ付けする」という自動化された工業生産工程の一部です。
      親コメント
      • 元コメント主です。
        すごい盛り上がってビックリしたw

        >「ハンダ付け」と聞いて、おそらく「ハンダゴテで一つ一つ付けていく」のを想像して、「今は使われてない過去の技術」なんて想像しているんだと思いますが、

        全くその通りで。
        機械系に全く明るくないので完全にそう思ってました。
        中学の時に授業でハンダ付けしたイメージしかなかったので。

        こういう場とはいえ、無知をさらけ出すのは恥ずかしいものですね。

        #そりゃおもしろおかしいのモデがつくよねぇ・・・
        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 17時56分 (#1462967)

        記事があいまいなので、書きづらいのですが・・・、

        部品を基板に固定するには、上記のようにハンダを使いますが、その部分の不良なら、「基板不良」等と呼ばれると思います。

        線材を「配線」する用途でハンダを使うのは、小規模でないとあまりないような気がします。線材の末端加工とかはあるかもですが。 電気盤の配線は、通常、端子台を用意して、ネジ止め、ボルト締めにて行います。

        超伝導磁石の配線はハンダを使うんだろうかと、ちょっと疑問。どんな感じの不良だったか書かれてれば良いのに。

        親コメント
      • by Anonymous Coward
        はんだが当たり前に使われてるのはそのとおりなんだけど、でも、電気溶接で部品を留めるのも普及してるでしょ。
        大昔に読んだオーディオの本では、溶接で留められてる部品をはんだ付けしなおすことで音質を変える手法が紹介されてました。
        • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 13時35分 (#1462799)
          半田付けを変えると実験結果が変わるのはLHC界では常識です。
          私は発電所から専用線でCERNまで電力を引っ張り込んでいます。
          電線の材質は無酸素銅が最高ですよ。
          おかげで、ウチはスパコンですが、ハイエンドよりいい結果が出ますよ。

          #以下略
          親コメント
    • スズキがすごーく凹みそうだなぁと思った>ハンダ不良
      まぁそれこそ人工衛星あたりを軽く凌駕する品質が必要なんでしょうけど…
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 10時38分 (#1462693)
      電子回路はハンダ付け
      クーラー(空調)の配管もハンダ付け
      格好いいロードレーサー(自転車)のフレームもハンダ付け

      ハンダ付けというと古いイメージを持つ人がいるようですが,ロウ付けと
      言い換えれば様々な工業分野で用いられていることに気がつくでしょう.
      (接合する母材そのものを溶かしてくっつけるのは溶接)

      H2Aロケットだってノズル部分をロウ付けで作ってたんじゃないかな?
      (今は製法を変えたのかもしれないが)
      親コメント
    • > 家電とかでもまだ(というか普通に)使ってるんでしょうか?
      > 詳しい人います?
      アレゲ道的には、バラしてみて確認だ!
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      はんだ付け以外に、基盤に部品を固定する方法があるの?
      集積回路なんかは印刷だってのは知ってるけど。
      どんな方法があるのか、具体的に教えて欲しい。
      • by Anonymous Coward on 2008年11月28日 0時12分 (#1463158)
        ワイヤラッピングは修理品のVMEのM/Bでまだ時々見るなあ。
        半田付けでなく基板に「部品」を固定って話であれば、他にはプレスフィットですかね。
        部品と言ってもコネクタやソケット類の話ですが。
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        『コードラッピング』だったか、部品の足にコードの芯をグルグル巻きにしてから別の部品の足へ繋ぐ方法が有ったような・・・。(はるか昔の大学時代に)
    • by Anonymous Coward
      半田が使われていない電子機器ってあるのか?
      • by Anonymous Coward
        学研の教材のゲルマニウムラジオはエナメル線削ってより合せただけでしたよ。鉛フリー!!先進的!!

        #ウソでーす、イヤホンで使ってまーす
    • by Anonymous Coward
      >まさかハンダ付けとはねぇ。

      継ぎ目がない一体成型なんて空飛ぶ円盤じゃあるまいし。
      • UFO? (スコア:1, おもしろおかしい)

        by Anonymous Coward on 2008年11月27日 13時51分 (#1462810)
        >継ぎ目がない一体成型なんて空飛ぶ円盤じゃあるまいし。

        まるで空飛ぶ円盤は「継ぎ目がない一体成型」とでも言っているように読めるのだが、お前は関係者か?
        親コメント
    • Re: (スコア:0, オフトピック)

      by Anonymous Coward
      オフトピすまん、ほんとに分からないから教えて欲しいのだが、
      この元コメント、何のテンプレ?
      おもしろおかしい+2がついているからネタだと思うのだけど
      返信コメントに当たり前な解説をしている 参考になる+2 まで
      あるから、どこがどこまでネタで楽しめるのかわからない。
      おじさんも楽しみたいから教えておくれ。
    • by Anonymous Coward
      量産する電気製品のはんだ付けについては別コメントの通りだけど、試作品とか修理とかなら、今でもはんだごてが使われてる。
      おいらも1cm角くらいのチップ(足が何十本かあった)のはんだ付けを練習させられたし、デジカメの修理なんかで長さが一ミリなさそうな抵抗器やコンデンサのはんだ付けも普通にやった。
  • NbTi ? (スコア:2, 興味深い)

    by teltel (1423) on 2008年11月27日 10時05分 (#1462671) 日記
    あれ、普通のはんだ付かないけどどうしたんだろう?
    普通のはんだで止めておくと窒素温度-常温のサイクルを続けていくうちにだんだんゆるくなってくるしね。
    磁場かけるときの振動とか、冷却中の振動ではずれてたりするし。
    Nb は結構やっかいなのだ。
    • Re:NbTi ? (スコア:4, 参考になる)

      by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2008年11月27日 10時33分 (#1462690) 日記
      >あれ、普通のはんだ付かないけどどうしたんだろう?

      全部がそうかは知りませんけど,少なくとも一部は普通にステブライト被覆のNbTiに(ステブライトの
      劣化を防ぐために)銀入りハンダでハンダ付けって聞きましたが.
      #表面のメッキは銅じゃなくてステブライトなんだ,と思った覚えが.

      温度履歴や励磁の時の劣化はそれほど効かないんじゃないですかね.どうせ一度動き始めたら冷やしっ
      ぱなしで磁場もほぼ均一にかけっぱなしでしょうし.
      それとNbTiはTc低いんで窒素温度じゃなくHe温度(LHCの場合は正確にはHeのパンピング温度)です.
      親コメント
      • by teltel (1423) on 2008年11月27日 10時57分 (#1462704) 日記
        > それとNbTiはTc低いんで窒素温度じゃなくHe温度(LHCの場合は正確にはHeのパンピング温度)です.
        おっと、そういえばそうでした。

        銅皮膜のNbTi もありましたね。うちでは熱伝導を抑えるために皮膜付きのは使えなかったので、はんだ付けに苦労が。全然付かない。2K くらいなら皮膜ありでも全く問題なしですね。
        ステブライト皮膜は初耳です…5AgSn …ですか。なんで銅じゃないんでしょうね(安いだろうに)。熱の伝導がいいのかな。
        親コメント
  • 半田付けと言えば (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2008年11月27日 5時19分 (#1462622)
    芋なのか天麩羅なのか。

    #そういう問題ではないのかな。
    • Re:半田付けと言えば (スコア:5, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2008年11月27日 5時34分 (#1462627)
      ちっ、ROHS対応の無鉛半田なんか使うからだよっ。
      ハンダはなぁ、鉛入ってるやつが一番使いやすいし長持ちすんだ。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 12時13分 (#1462757)
        全くその通り。 以前私、某周辺機器メーカーにいたんですが、そのときに一番頭を悩ませられたのが、RoHS対応ハンダの接触不良問題でした。何せ流れにくいわもろくて割れるわで、初期不良が続出しただけではなく、ジョイパッドなどの応力のかかる部分でクラックが入って異常動作したり、マウスのチルトホイールの結線が断線するなど散々でした。 RoHS規制はなるほど鉛の拡散を防止する上では有効かも知れませんが、ことハンダに限れば潜在的なものを含め不良品を山ほど出すので、地球環境にはかえって大きな負担をかける施策なのではないかと思った次第です。
        親コメント
      • by Fuyuki (221) on 2008年11月27日 7時40分 (#1462634)
        つくづくそう思う・・・、
        ときどきあっちの人はエキセントリックでついていけないと感じる。
        --
        # 数学は科学の女王にして奴隷
        親コメント
      • カメラのレンズも鉛入ってたほうが性能良いよね(と言うか、設計が楽というか)
        親コメント
        • by hashitom (34540) on 2008年11月27日 9時19分 (#1462655)
          クリスタルガラスもですね。

          バカラなどはPbOが25%を越え、スワロフスキーではPbOが32%以上だそうで。

          と書くと溶出がどうとかいう話が始まったりしないよね。:-)
          親コメント
          • むしろカメラレンズなら溶出防止コートを考えるほうが理に適うのかもしれませんね。

            # 鉛グラスを人間他が使うから問題であって、鉛ガラス自体は一つの実用素材ですよねぇ
            --
            M-FalconSky (暑いか寒い)
            親コメント
            • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 10時16分 (#1462677)
              >人間他が使うから問題であって

              (妥当性云々の話はとりあえずおいておくとして)法規の目的としては廃棄時も含めた環境中への
              拡散を防止することですので、使用時にどうこう、というのは関係がありません。
              破砕・埋め立て処理後も溶出が防止できるのなら問題がありませんが、そうでなければ主旨からして
              「人間が使用時に直接触れないからOK」というわけにはいきません。
              親コメント
              • あー、ボケてましたね、すんません。

                ガラスとしてリサイクルするんだよね、と漠然と想像してたのがよくなかったな。
                # 廃棄もそりゃあるし、いつかは...ってのもありますもんね。

                # 一般的な環境での鉛の許容量とか存在量ってどれくらいだろ?
                --
                M-FalconSky (暑いか寒い)
                親コメント
              • by Anonymous Coward
                鉛自体はありふれた自然素材じゃん?
                廃棄時に一箇所に集中させるような捨てかたするのが悪いって話じゃないの?

                #小学生の頃、未舗装の通学路に小石大の鉛がゴロゴロ転がってたのはなぜだろう…
              • by Anonymous Coward
                >廃棄時に一箇所に集中させるような捨てかたするのが悪いって話じゃないの?

                しかし廃棄物の処分場ってのは廃棄物が集中してくるわけで。
              • by phason (22006) <mail@molecularscience.jp> on 2008年11月27日 15時52分 (#1462879) 日記
                >一般的な環境での鉛の許容量とか存在量ってどれくらいだろ?

                日本の土壌汚染対策法の記述をざっと眺めてみた感じでは,

                地下水:1Lにつき鉛0.01mg以下
                土壌に水を加えた際の溶出量:検液1Lにつき鉛0.01mg以下
                含まれる量:土壌一キログラムにつき(溶出するしないにかかわらず)鉛150mg以下

                ってのを超えると土壌汚染として対策をしないといけない感じ?
                #上記の「鉛」というのは,単体,化合物すべてを含めた中での元素としての鉛の重量.
                汚染の除去に際しては検液1Lにつき鉛0.3mg以上の土はすべて除去,残りは溶出防止策を
                取ること,となっているように読める.

                日本での土壌中の鉛の存在量は,大まかに数mgから数十mg/土壌1kgぐらいだそうで.
                平均すると多分10-20mg/1kg程度.
                親コメント
      • by multiplex (33585) on 2008年11月27日 12時04分 (#1462751)
        RoHSが非関税障壁なんて言われてたけど、その割には欧州企業がシェア回復したなんて話は聞いた事無いんですが
        実際のところどうなんでしょうか?基準が厳しすぎて自爆した?
        親コメント
      • by Anonymous Coward
        最近のJIS規格では、用語定義上「はんだ」とひらがな表記に統一されて いるけど、一般的には、「半田」、「ハンダ」の表記が多いと感じてしまった。
        完全に職業病だな...

        激しくオフトピなのでAC
      • by Anonymous Coward
        LHCを巨大医療器具だと強弁すれば、有鉛はんだが使えたのかもね。

        # 年1回位、申し訳程度に生物照射の実験を入れて、癌治療の研究もやってるんですとか言い訳すればいいじゃん。w
  • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 5時10分 (#1462618)
  • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 5時22分 (#1462623)
    に見えた
  • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 5時45分 (#1462629)
     やっぱり,無鉛半田つかってたんでしょうかねえ?
  • by Anonymous Coward on 2008年11月27日 13時53分 (#1462812)
    ここまで「はんだってー!!」無し、と。
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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