日本語版アンサイクロペディア未曾有の危機

あるAnonymous Coward 曰く、

日本語版アンサイクロペディアが未曾有の危機に直面している。

日本時間12/14に、日本語版アンサイクロペディアは直近3週間分のデータを消失した。
ここまでは他サイトでも無いことも無い話なのだが、
問題は、この非常時にサーバー管理者と一週間まったく連絡が取れない状況になっていることだ。

日本において一定の知名度を誇る日本語版アンサイクロペディアのサーバーは、
ご存じなかった人は驚くかもしれないが、一個人による善意で運営されている。
彼はCarl Austin Bennettという名のカナダ人のアンサイクロペディアンであり、
日本語版のサーバーはカナダにあるデータセンターで運用されている。
ある程度のサーバー運用体制は取られているとはいえ、
手動のメンテナンス作業等はCarl氏のプライベートや気紛れに左右される状態にあり、
今回の件は、日本語版アンサイクロペディアの持つ問題点が露呈した形となった。

事件は12/14 14:00ごろに起こった。
アンサイクロペディアの抱える記事数（通常記事約12,000件、
利用者やカテゴリなどのメインテーブルのレコード約40,000件）が、突然、0件となったのだ。
これは、データーベースは存在するが、ほぼ全てのテーブルのレコードが0件になった状態と考えられる。
同日19:00ごろに、～11/24までのデータが回復した。
これは、サーバー管理者が11/24にバックアップしていたデータベースファイルをリストアした状態か、
同じくバックアップしていたXMLファイルをインポートしたものだと推測される。

しかし、11/24までのデータは戻ったものの、11/25～12/14までの3週間分のデータはまだ戻っていないため、
日本のアンサイクロペディア管理者達は、Carlb氏が復旧作業途中であると判断し、
データ不整合や作業の混乱を抑えるため、ウィキの編集作業の自粛を利用者に呼びかけた。
そして、当然あるべきCarlb氏の障害および対応の状況説明を待ったのだが・・・
日本側からの問い掛けにCarlb氏が全く反応しないのだ。
Carlb氏のアンサイクロペディア本家の会話ページ
今現在も（12/22 01:00）、Carlb氏からの応答は無く、
今まで信頼を得ていたサーバー管理者の沈黙の理由は謎のままである。

現在、日本のアンサイクロペディアン達は、何が起こったのかもわからず、
どのように復旧作業が成されるのかもわからず、
そもそもデータが残っていて復旧できるのかどうかもわからず、
安全性を考えて編集自粛を続けるほか無い状態に陥っている。
しかし、自粛期間は一週間を超えようとしており
編集したい衝動を抑え切れない一部のアンサイクロペディア中毒者のフラストレーションは
限界に達しており、日本の運営側も今後の対応に苦慮している状況だ。
もしこのまま編集自粛期間が長引けば、利用者が去っていくことも予想され、
運営側の失った信頼を回復するにも多大な期間を要するだろう。

嘘八百、ある意味ウィキペディアよりも真実とすら言われて成長を続けた
日本語版アンサイクロペディアであるが、そろそろ個人の手を離れて
企業が運営する段階に達しているのかもしれない。

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