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日本

日本考古学協会の蔵書が英国へ 68

タレコミ by sunnydaysundey
sunnydaysundey 曰く、
産経ニュースのこの記事によると、
考古学で国内最大の学会である日本考古学協会の蔵書約5万6千冊が
保管コストなどの理由で英国の研究所に寄贈されることになったそうだ。

弥生時代の生活ぶりの解明につながった登呂遺跡(静岡市)の報告書など
戦後60年以上にわたって蓄積された貴重な蔵書がそろい、
会員からは「海外流出は文化資産の損失」と反発する声がある

ということだ。

寄贈先を公募したが国内の研究機関から応募が無く、
唯一応募したのが英国のセインズベリー日本芸術研究所ということで
今回の決定に至ったらしい。
考古学には詳しくないが、国内最大の学会ですら
蔵書等の保管も厳しいのが日本の考古学の現状なのだろうか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 文化資産の損失 (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2010年10月17日 16時15分 (#1842085)

    ならお前が保管費用払え。払う気になれないんならしょせんその程度の価値しかない蔵書だったってこと。
    …みたいな声しか聞こえてこないくらい貧しくなった国に無理やり残そうとするほうが文化資産の損失だろ。どう考えてもイギリスに送ったほうがマシ。

    • by Anonymous Coward
      ほんとほんと。目録も作らず倉庫に放置し、 保管・利用の体制作りもできないしない。 こんな無責任な連中に任せておくぐらいなら、 ちゃんと面倒見てくれるイギリスに送った方がマシ。
    • by Anonymous Coward

      日本はそもそもこういう学問が出来るような国では無いと言うことでしょうな。
      こういうのはしっかりした一流の国に任せて、とっとと全廃すればいいのに。

    • by Anonymous Coward
      このおじさん [twitter.com]かな。けっこういろんなところで訴えてまして、趣旨は理解できるけど、国や行政に文句いうばかりで...。
    • 白紙を寄贈ですって? (スコア:1, おもしろおかしい)

      by Anonymous Coward on 2010年10月17日 23時16分 (#1842289)

      大英図書館か読仙社のエージェントでも呼ぼうってんですかね?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      おお!アスピアか!
      あそこも建設されるとき江戸時代の遺構がたくさん出てきたんですよね。
      明石原人・明石象級はもう出てこないし、隣の加古川で弥生末の水田遺構が出てるから影が薄くなっちゃてるけど。
      明石は宿泊施設が少ないけど神戸・三宮から新快速で15分だから意外と便利なんですよね。
      よほど大きな学会でなければ舞子・明石間で充分収容出来るし。
      明石市文化博物館の地下資料室ってスペース開いてないのかな?
      毎年総会開くって言ったら引き取ってくれないかな?

  • デジタル化 (スコア:3, 興味深い)

    by motamota (30138) on 2010年10月17日 17時12分 (#1842111)

    戦後60年以上にわたって蓄積された貴重な蔵書

    古い資料以外は酸性紙が多そうですね。
    どうせ遠からずボロボロに崩壊してしまうのなら、デジタル化してしまった方がいいのでは?

    • by Motohiko (15295) on 2010年10月18日 7時45分 (#1842418) ホームページ

      (破壊的) 電子化については2010年度総会でやはり否決されています。http://wwwsoc.nii.ac.jp/jaa2/proceedings/kizonitsuite.htm [nii.ac.jp]の3の⑥。

      同文書にもありますが、『文化資産』である資料とはいえ実際には殆ど利用されない (資料の一部、3万8千件は公開されていますが年十件程度) というのも費用的に難しいのかもしれません。

      新聞記事では反対のみが議決されたようで、対案が出た様子はありません。上のURIにもありますが、公開で借りている施設から今年度一杯での搬出を求められていて、喫緊の問題であるのに、いったん決められた約束を反故にする決定がなされるというのが残念でなりません。一応2000年度から議題に上がっていて突然の決定という話ではないのですが…。
      # 100万、というのはすべてを貸し倉庫で保管した場合の費用の模様。現在は35万/年。ただ+65万って、会員数4千に対して決して小さな額とはいえないと思います。

      親コメント
    • by scanner (19808) on 2010年10月17日 22時15分 (#1842257) 日記

      どうせ遠からずボロボロに崩壊してしまうのなら、デジタル化してしまった方がいいのでは?

      保管費用が無いんですから、デジタル化の費用があるはず無いでしょ。
      ボロボロなんですから、印刷後せいぜい10年程度の本みたいに、裁断して
      スキャン一発なんて訳にはいきませんよ。

      親コメント
  • by haratake (365) on 2010年10月17日 16時27分 (#1842090)

    すでに蔵書の寄贈を取り消す議決をした [yomiuri.co.jp]そうですよ。

    「16日に兵庫県で臨時総会を開き会員の意見を聞く」って書いてあるんだから、17日になった今日現在、結果を取り入れて記事にしても遅くはないでしょ。

    • 寄贈をやめるのは結構ですけど、問題は振り出しにもどったわけで、新しい寄贈先を探すといっても、見通しは暗そうです。

      日本では、こういうのを保存するための費用を出してくれる奇特な財産家が少ないのか、難しいですね。金持ちというだけで悪し様に言われがちだからなぁ。

      --
      人生は七転び八起き、一日は早寝早起き
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2010年10月17日 17時03分 (#1842107)

        そもそも受け入れに手を挙げた研究所が篤志家の寄付で設立されたみたいですね。

        http://www.sainsbury-institute.org/fileadmin/images/AR/arjp06.pdf [sainsbury-institute.org]
        PDF9ページ中3ページ目

        >リサ・セインズベリー圖書館

        >圖書館の資料は目録化され、研究所のホーム
        >ページを通じて世界中からアクセス可能となっています。
        >2005年から2006年にかけて、リサ・セインズベリー圖書
        >館において新たな出来事がありました。まず、ギャツビー
        >財団の資金援助により、圖書館の近くに、考古学関係資料
        >を収蔵する書庫がオープンしました。

        個人的には日本で死蔵しているより、ここに寄付したほうがよっぽどいいような気がする。

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        • by Anonymous Coward

          こういうのを見るとあっちに送ってしまった方が保存も活用もしっかりなされそうな気がする。
          しかしイギリスだと日本語を使う人は少ないだろうからどこまで実際に活用されるかは未知数だけど。でもひょっとしたら電子化して公開などもあるかもしれないし、そしたら日本にいる研究者もアクセスできるようになるかもね。

          • by firewheel (31280) on 2010年10月17日 18時41分 (#1842154)

            >でもひょっとしたら電子化して公開などもあるかもしれないし、そしたら日本にいる研究者もアクセスできるようになるかもね。
            それこそ、とりあえずぐぐるさんに預けて、その後にイギリスに寄贈すればいいんではなかろうか。

            親コメント
      • Re:すでに取り消した (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2010年10月17日 17時20分 (#1842116)
        邪推するに、旧石器時代の遺跡捏造事件が影響しているんではないですかね。あれで、考古学全体が胡散臭く思われるようになったという。
        親コメント
      • Re:すでに取り消した (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2010年10月17日 18時11分 (#1842141)

        一方的に約束を反故にされたセインズベリーはもう二度と助けてくれないだろうし、そんな差別的な理由で寄贈を取り消されるんだからもう海外からは誰も声を上げてくれないよね。
        「結局廃棄処分になりました」というのを狙って「反発」してみせたんじゃなかろうな。

        親コメント
        • Re:すでに取り消した (スコア:4, すばらしい洞察)

          by firewheel (31280) on 2010年10月17日 18時44分 (#1842156)

          相手が根に持つかどうかはともかく、「そんな差別的な理由で寄贈を取り消されるんだ」は全くその通りだと思う。
          国内で保管できないからこそ助け船を出してくれたのだから、日本人は感謝しても良いくらいだ。

          親コメント
          • by Anonymous Coward on 2010年10月17日 22時13分 (#1842256)

            東京でとある寄席が閉鎖される際、最終の開演日は大入満員。
            客が口々に
            「江戸の伝統を守れ!」
            「文化の継承を潰す気か!」
            の大合唱。これに対し大喜利を努めた高座の落語家が
            「だったらお前等が来やがれ」
            と一喝したとか。

            反対する人はタダで資料が守られるとでも思ってるんですかねえ。
            元記事によると倉庫代だけで年間100万だとか。
            賛同者が500人くらいいたら1人年間2000円の寄付で何とかなるわけですよね。
            # 管理費除く
            イギリス行きに反対した人がこういう資料管理基金みたいなものを立ち上げたり・・・・
            一口1000円、一人3口以上みたいな感じで集金してみたり・・・

            ・・・しないんだろうな。

            親コメント
    • by Anonymous Coward
      取り消したのはいいけど、保管費用どうするの? そもそも国内に引き取り手がいないからこうなったんでしょ。ブックオフにでも売り払う?
  • 何を今更 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2010年10月17日 16時35分 (#1842092)

    > 今年1月、理事会は同研究所への寄贈を決めたが、海外流出に対して一部会員が反発していた。
    決める段階で反対して(そのためには国内の寄贈先を見つける必要がある)撤回させられなかった時点で駄目駄目だと思うけどなあ。
    海外寄贈を押し切られたんで妙なナショナリズムに訴えているという図式に見えてしまうね。

    • Re:何を今更 (スコア:2, 興味深い)

      by Anonymous Coward on 2010年10月17日 18時28分 (#1842148)

      寄贈反対派の声明 [nii.ac.jp]も、反対を居丈高に叫ぶだけで、この資料を今後どう生かすのかという視点や展望が、まったくないですしね。

      親コメント
      • by Anonymous Coward
        寄贈先がイギリスだからこんな調子の反応が大勢だけど、これが中国や韓国だったら正反対になってるんだろうなあ…。
        • by Anonymous Coward

          そりゃ当たり前でしょ。文化ってものの取り扱いが天と地以上に違うから。
          # 片や大革命、片や捏造

        • by Anonymous Coward

          どんな国にもまともな奴もいればそうでない奴もいるなんて当たり前なのに
          それがわからないのが多いんだよなー。日本を見ればわかるはずなのにね。

  • こんなことをしていると、将来本当に困ったときに誰も助けてくれなくなると思うんですけどね。

    もしかして、考古学協会は過去に何かやらかしていて、そのせいで今回、国内で手を挙げる人がいなかったのではないか、などと勘繰ってしまいます。

  • 「貴重」な蔵書 (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2010年10月17日 17時10分 (#1842110)
    読んでみればわかるけど、遺跡発掘の報告書なんて交通事故の調査書と同等かそれ以下だよ。
    • 考古学だろ?どっかに埋めちゃって、後世の考古学者に発掘してもらって価値を判断してもらうとよいかもね。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      考古学で調査されてる木管なんかもそんな感じだよね。

      何が下らないと考えるかは、後世の歴史家が決める事じゃないかな。

      • by Anonymous Coward

        木簡ですよね
        http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%A8%E7%B0%A1 [wikipedia.org]

      • by Anonymous Coward
        基本的に歴史学とか考古学(と文学もか?)は趣味の領域ですしね。
        まあ、自分もそこの人間ですが。
        すっごい楽しそうに自分の分野の話をする教授がたくさん。
    • by Anonymous Coward

      「神の手藤村」とか「イグノーベル岡村化石研究所」も含まれているでしょうから、
      むしろ国辱ものとして保護すべきとか言った方が納得されるかも

  • 俺も困っています (スコア:0, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2010年10月17日 16時18分 (#1842087)

    我が家最大の考古学研究所である俺の部屋からは一ヶ月前のポテチのカスが発掘されるのですが、引き取り手がいません。

    • by Anonymous Coward

      未確認生命体Gの痕跡が発見されそうです。

      • by Anonymous Coward

        >未確認

        と、いうことにしたいのですね

        • by Anonymous Coward

          そりゃもちろん、そういうことにしておきたいですよ。
          確認されてしまったら、あと最低30匹は居るということになってしまいますからね!

  • by Anonymous Coward on 2010年10月17日 16時27分 (#1842089)

    寄贈するぐらいなら、自炊でもして手元に残しておいていいんじゃない?
    保存費用もそれなりに減るでしょ

    • by Anonymous Coward

      まったくそのとおりだと思う.
      多くの会員の意思で寄贈をとりやめたのなら,その会員でそれぞれ費用と労力を分担して自炊すればいいんじゃないかと思う.

      web をみてみたら会員数4000名というから,実活動者がまあ 1/4 で1000人としてもひとりあたり 50 冊ほど自炊すればよいことになる.もちろん結構な労力だけれども,3日に一冊と思えば半年あれば終わる.一週間に一冊でも一年だ.貴重な資料保存の社会実験と思ってやってみればいいんじゃないかなあ…

      • by Anonymous Coward

        何十年も前の古い報告書がそんなにすぐ(いわゆる「自炊」みたいな手軽さで)
        電子化できるものなんでしょうか?
        多分、手間だけでも数倍~数十倍かかるかと思いますが……

        # 電子化が手軽になったとはいえ、自動スキャナとかが有効に使えるのって、
        # ここ最近出た商用の書籍ぐらいのものだと思っていましたが……
        # 実はもっと高性能で、もっとボロい紙とかも平気だったりします?

    • by Anonymous Coward

      古文書とかはモノとしての価値があるから、紙の形で保存する意味があると思いますが、
      今回のは報告書などの類らしいですけどどうなんですかね。
      中には考古学史的に重要なものもあるのかもしれないけど
      5万6千冊全てに古文書的な価値があるとは思えない。
      重要そうなもの順に五千冊くらいだけ残して、残りは全部電子化した後に処分したらどうでしょうか。

  • by Anonymous Coward on 2010年10月17日 16時42分 (#1842095)

    国会図書館に頼んで保管して貰うとかできないんですかね。
    まぁなにか理由があって出来ないからこういう方法が検討されるんでしょうけど。

    • by Anonymous Coward
      国会図書館は、寄贈した後で廃棄されても文句云えないですよね。
      • >国会図書館は、寄贈した後で廃棄されても文句云えないですよね。

        それはそれでいいのではないかな?
        そもそも、寄贈ってのはそういう処遇を含むものだしね。
        「今後も大事にしてくれるなら、寄贈します」..じゃ、金を出せってのが当たり前だと思うけどね。
        ちゃんと目録作って、必要性/価値をちゃんと示しているなら、それに従って保存すればよい。
        金銭面を含めて保存できないのであれば、その程度の必要性/価値でしかない。

        認められない価値って、価値じゃないよね。

        親コメント
        • >国会図書館は、寄贈した後で廃棄されても文句云えないですよね。

          それはそれでいいのではないかな?
          そもそも、寄贈ってのはそういう処遇を含むものだしね。
          「今後も大事にしてくれるなら、寄贈します」..じゃ、金を出せってのが当たり前だと思うけどね。

          「それはそれでいい」かどうかは僕が判断することではないのでコメントしませんが、今回の「協会所蔵図書寄贈先募集要綱」では、「廃棄や売却、第三者への譲渡はしてはならない」という条件が入っていたようです (「日本考古学協会所蔵図書の一括寄贈について [nii.ac.jp]」 2 節)。つまり、「今後も大事にしてくれるという条件付きで寄贈します」という形で寄贈先を募集して、募集に応じた研究機関があったわけです。

          それを反故にしちゃってどうするつもりかなあと、人ごとなのでにやにやして見ています。

          親コメント
  • by deleted user (37441) on 2010年10月17日 22時22分 (#1842260) ホームページ
    研究所名の2、5文字目が抜け落ちて目を疑った奴挙手
  • by Anonymous Coward on 2010年10月17日 22時25分 (#1842263)

    こういうのはダメなのかな?
    いっぺんに5万6千冊の処理は無理そうだけど・・。

    遺跡資料リポジトリ
    http://rarcom.lib.shimane-u.ac.jp/ [shimane-u.ac.jp]

  • by Anonymous Coward on 2010年10月17日 23時29分 (#1842299)

    GNPが中国に抜かれたとか言ってるが、イギリスよりは上だろうに。

    もう少し簡単に寄付控除が認められるようになれば、変わるような気がするけど、国が自由に出来る金が減る訳だから、進んではしないんだろうし。

    • by Anonymous Coward

      政策みればわかるように
      使い道が致命的に下手なんですよ

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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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