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サイエンス

カーボンナノチューブ、量産技術やプラスチック基板薄膜集積技術等が相次いで発表 13

タレコミ by guicho2.71828
guicho2.71828 曰く、
この2、3日に、カーボンナノチューブ関連のニュースが二つも出た。 一つ目は、日本経済新聞のニュースによれば、高価な単層カーボンナノチューブを従来の1/1000のコストで生産できる技術が確立されたというもの。 確立したのは、産業技術総合研究所と日本ゼオン。日本ゼオンは、サーチナの記事によれば、

直近では1月20日にシティグループ証券が目標株価を730円から850円に、1月17日にゴールドマン・サックス証券が1月17日付で目標株価を770円から800円にそれぞれ引き上げている。

現時点での株価は797円となっている。ただ、SBI Financehttp://sbif.jp/r/quote.cgi?code=4205での株価の正しい読み方が分からないので微妙。 二つ目は、世界で初めてプラスチック基板上でカーボンナノチューブ集積回路の動作に成功というもの。 こちらは、チューブ一本一本を長くできる技術を開発したというのが根幹であるとのこと。 生成は、気相で徐々にCがくっついて成長することで行われ、これをフィルタにかけたものがそのまま均一に積層される。 これのおかげで、プラスチック上に薄膜を形成するのに、溶媒に分散させるための分散剤が必要なくなり、積層した薄膜を目的の基盤に転写するだけで基盤を作成できる。結果的に半導体としての性質が向上するということだ。 また、同技術を使って、カーボンナノチューブTFT液晶の開発も進んだらしい。

カーボンナノチューブTFTにおいて高い移動度35 cm2/Vsとオン/オフ比6x106を同時に実現

だとか、ほかにも

透明で柔軟なプラスチック基板上でカーボンナノチューブ集積回路の動作に成功

だとかが一挙にプレスリリースされている。 個人的な発見は、「ああ、D-FFってRS-FF二つでできてるんだ、ふーんそんなのやったっけ」ということだった。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • もはや (スコア:1, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2011年02月09日 10時36分 (#1900306)

    "従来の"1/100や1/1000でできるという技術が相次いでいるんで、掛け算で、
    もう1トン1円ぐらいでできるんじゃないか?

    • by Anonymous Coward
      太陽電池関連技術も「従来のXX倍の効率で」を真に受けてたら大変なスペックになります。
      分かり易くキャッチーだからこの様に報じてしまうんだろうけど、
      専門家で無い記者には「何に対し」と言う部分を検証できないのだから、
      数値での表現を避けて、「実用化されている従来の手法よりも(安価|効率的)に」程度の表現にして欲しいなぁ。
    • by Anonymous Coward
      それなんてウォーズマンvs.バッファローマン
  • by Anonymous Coward on 2011年02月09日 10時21分 (#1900302)

    といっても軌道エレベーターには全然まだだな。
    つーかSF妄想してる人には悪いけどマクロな構造物が作れる位大きくしたら単なるカーボンファイバーになっちゃいましたってオチが濃厚だと思うんだが。
    ほんのちょっとでも欠陥があったらガラガラと崩れ落ちそうな建物とかとても入る気になれん。貿易センタービルみたいにテロの格好の標的じゃね?

    • by iwakuralain (33086) on 2011年02月09日 10時55分 (#1900316)

      SF的にはアップルシードに出てきたダミュソスみたいに重力を操作したりするほうが効率的な気もする。

      #さすがにテッカマンみたいなオービタルリングを生きてる間に見ることはないだろうな・・・

      親コメント
    • Re:長くできる (スコア:1, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2011年02月09日 10時49分 (#1900309)
      今,軌道エレベーターのSF妄想してる若い人はウィスカー(ホイスカ)を知らないんですよ
      ウィスカーを使えば軽量・堅固な超大型構造物を作れるという妄想は何十年前にもあった
      ちゃんと科学技術の歴史を勉強して欲しいですね
      親コメント
      • 絶対出来るとはおもってなくても、新しく「これできるんじゃないかなぁ?」は最初は常に妄想です。
        出来るかどうかも含めてチャレンジするしかないっていう。

        ウィスカとの対比は、「実素材で強度が期待できるものができた」が大きいと思いますよ
        0.まず全部直線の結晶で繋いだとして、必要な強さはあるか?
        っていう問題は解決しつつあるわけで(まだ足らないけど)

        ナノチューブが長くなるとして

        1.単体でkmクラスになるのか?
        2.1.の状態で単分子/結晶的な強度はどうか?
        3.全部はむりだとして、繊維として縒ったり、接合したりできるか?
        4.3.をしたときに総合強度や重量はどうなるか?

        は現在まだまだ未知だし、「何かの技術で上手く出来ないか」とやってるわけで...

        ねぇ。

        # こういうので「じゃあやらない」とかやっちゃうと、難燃ゴムとか、透明な導体とか絶対でてこなかったと思うんですよ

        --
        M-FalconSky (暑いか寒い)
        親コメント
        • by Anonymous Coward
          難燃ゴムとか、透明な導体とかの未知の素材を生み出すよりも、今ある(今作れる)結晶構造物を桁違いの大きさに成長させることの方が工業的に難しいんじゃないの? それに物理的にkmクラスのカーボンナノチューブよりも先にmクラスのカーボンナノチューブを先に生産出来るようになって、それを使った応用製品が生産されて、それからkmクラスのカーボンナノチューブを生産できるようになって、それを使った超高層ビルや超長大橋を建築屋さんが作るようになって、それから建築屋さんが軌道エレベーターを実現できるかどうかを考え始めるでは?
          #よく考えたら宇宙屋さんはアイデアは出すものの、カーボンナノチューブを使った軌道エレベータ実現に役立つ開発の仕事は何もしないんだな
          • by the.ACount (31144) on 2011年02月10日 14時38分 (#1901042)

            軌道力学の解析やら設計やってるじゃない。

            関係ないけど、次のモスラはカーボンナノチューブの糸を吐いて黒い繭を作って欲しい。
            (小美人は黒のゴスロリで)
            カーボンナノチューブが黒い保証は無いかな?

            --
            the.ACount
            親コメント
            • by Anonymous Coward

              もし、吐かれるものが単層カーボンナノチューブ(SWCNT)であり、
              かつ、カイラリティ(巻き方)分布が非常に小さい(たとえば単一)である(直径が
              0.7~1.7nmに含まれる)ならば、色がついて見えることでしょう。

      • by TarZ (28055) on 2011年02月09日 11時46分 (#1900339) 日記

        私は若いですしSF者でもないのですが、ここで言うウィスカーって何のウィスカーですか? ダイヤモンド?

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年02月09日 16時43分 (#1900516)
    カーボンナノチューブは、大きさや形状によっては、アスベストと同じ仕組みで、発がん性があると思うのですが。
    • by Anonymous Coward

      >大きさや形状によっては、アスベストと同じ仕組みで、発がん性があると思うのですが。

      と言われてそれなりに毒性調査の論文が出てるけど、今のところ目立った発癌性は出ていない。
      そもそもアスベストの発癌メカニズムがよくわかっていないので、形が同じだから同じ発癌性がある、と簡単には言えない。
      (その可能性はまだ排除し切れていないけど)

      アスベストの発癌機構としては、

      1. 繊維状のものが長期間存在することによる炎症 → 防御反応により出てくる活性酸素類での発癌
      2. アスベストから染み出した鉄分による何らかの機構
        *理由は定かではないが、

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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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