フランスのパソコン廃熱利用の暖房システム、Ryzen PROの採用を検討中

taraiok 曰く、

PCのCPUやGPUなどの排熱に悩むことは多いが、この熱を暖房に利用することを実践しているメーカーがいる。Qarnot Computingのハイテクヒーター「Q.rad」がそれだという。Q.radはクラウドに繋がっており、企業の3Dレンダリングやリスク分析銀行などの分散コンピューティング用の1端末として機能する。その処理で使った電気代はユーザーに還元される。Q.rad自体は2016年に発表されているが、Qarnot Computingはパフォーマンスの向上のためにAMDのRyzen PROを搭載したモデルを研究しているようだ（Qarnot Computing、The Register、slashdot）。

Qarnot Computingによれば、従来の製品に使われているCore i7に比べるとRyzen PROは30～45％の性能向上を果たし、それでいながら発熱量はIntel CPUと同等だとしている。ただこのサービスは、ビジネスモデルの収益性とセキュリティについて疑問が持たれていることも同社は認めている。セキュリティーに関しては、Ryzen Proのプロセッサーを採用すれば、OSに依存しないメモリー暗号化が可能になり、セキュリティーが向上するとしている。来年には搭載モデルを使ったサービス提供を考えているようだ。