W3CがEMEを標準化、EFFはW3C脱退を発表
タレコミ by headless
headless 曰く、
W3Cは18日、Encrypted Media Extensions (EME)をW3C勧告(Web標準)として発行した(プレスリリース、 Ars Technicaの記事、 The Registerの記事)。
EMEは暗号化された(DRM付)コンテンツをWebブラウザー上で扱うためのAPIを提供するものだ。Media Source Extensions (MSE)と組み合わせることで、DRM付コンテンツをプラグインなしにWebブラウザー上で再生できるようになる。
既にメジャーなWebブラウザーやコンテンツプロバイダーではEMEの導入を進めているが、FSFやEFFなどはWebのオープン性を損なうものだなどとして強く反対しており、調査や修正など合法的な目的でのDRM迂回を制限しないといった条項を盛り込んだ妥協案を提出していた。
しかし、7月にはW3Cディレクターのティム・バーナーズ・リー氏が妥協案を却下してEMEの標準化を承認したことから、W3C史上初という異議申立が行われた。これを受けて9月半ばまで実施されたメンバーによる投票では、ディレクターの決定に賛成が108票、反対57票、棄権20票という結果になっている。
この結果を受けてEFFは18日、W3C脱退を発表した。EFFは自由でオープンなWebを守るための戦いの一環としてDRM廃止を訴えている。この戦いでW3Cの仲間と行動を共にできないことや、Webを生んだ人々が自由やオープン性をどうでもよいと考えていることは悲劇であると述べている(EFFの公開書簡、 Neowinの記事)。
W3CがEMEを標準化、EFFはW3C脱退を発表 More ログイン