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バイオテック

2003年にチリで発見された謎の人型ミイラ、複数遺伝子の突然変異による形成異常との研究結果

タレコミ by headless
headless 曰く、
2003年にチリ・アタカマ砂漠にある廃墟の街、ラ・ノリアで発見された人型のミイラ「Ata」は独特の外観が話題を呼んだ。このたび米国とメキシコの研究チームがAtaの全ゲノムシーケンス解析を完了し、研究成果を発表した(論文アブストラクトLive Scienceの記事SlashGearの記事The New York Timesの記事)。

Ataはヒトの形をしているが身長は15cm、肋骨の本数が左右各10本と通常のヒト(左右各12本)よりも少ない。胎児のような大きさにもかかわらず頭蓋縫合は既に癒合しており、骨年齢も高いという。頭の尖った外見もあって、異星人が地球に来ていた証拠だとの主張も出ていた。同研究チームでは2012年からDNAの分析を始めており、2013年にAtaがヒトであるとの事前調査結果を発表しているが、同年には異星人説を取り上げたドキュメンタリー映画「Sirius」も公開されている。

事前調査ではAtaの死亡時の年齢は6~8歳とされていたが、全ゲノム解析により骨の形成にかかわる複数の遺伝子が突然変異していることが判明。Ataの外見上の特徴や骨年齢の高さは突然変異による形成異常であり、早産の胎児とみられるという。また、性別は女性で、ミトコンドリアDNAハプロタイプB2グループが南米の人々と共通する部分が多いことも判明したとのこと。

Ataを古代のものとする仮説もあるが、さまざまな研究で近代のものだという結果が出ているそうだ。発見地のラ・ノリアはかつて硝石の採掘で栄えた街であり、母体が硝酸塩にさらされたことでDNAの損傷を引き起こしたという説もあるとのことだ。
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