エコキュート、冬季は昼間にタンクを沸き上げた方が安い場合がある？

あるAnonymous Coward 曰く、

以前、原子力発電による電力は安いという前提で電力価格が決められていた。また、夜間は電力需要は少ないが原子炉の出力は短時間で調整できないため、電力各社は夜間へ需要をシフトさせる目的で昼間と夜間の単価差が非常に大きいプランを提供していた。

福島第一原子力発電所事故を発端とする安全基準強化に対応するため日本の原子力発電所は一度、すべて停止した。その影響を受ける形で電力各社は、従量電灯B・Cのような一般家庭で古くから使われているプランを除き、多くのプランの新規加入受付を終了した。

家庭部門ではオール電化住宅への影響は大きく、特に夜間の単価が上昇した。その結果昼間との単価の差が小さくなり、夜間の単価の安い電力を使うことが当たり前のエコキュートは、実は冬季に限っては昼間にタンクを沸き上げる方が安いのではないかというシミュレーションが出ている。
http://blog.livedoor.jp/curly_s/archives/1064066572.html
http://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/smartlife/index-j.html

エコキュートのポンプ部はルームエアコンでいうと見た目そのまま室外機に相当する。エコキュートの貯湯タンクは室内だ。エアコンでいうところの暖房運転をすることで空気から貯湯タンクへ熱を移動している。エアコン同様、気温が下がると消費電力あたりの効率が下がるため、冬季は気温が高い昼間にタンクを沸き上げた方が安くなる可能性があるという。

注意点として、このシミュレーションは東京電力のスマートライフプランを前提としているため、夜間時間以外の沸きあげ消費電力が夜間時間の沸きあげ消費電力を超えることはできない。
http://www.tepco.co.jp/ep/private/plan/smartlife/night_calorifier.html
またここ数年、冷房をつけっぱなしの方が低消費電力のケースがあることが話題になるが、このシミュレーションの場合も気温、湿度、水温、ポンプの効率、貯湯タンクの放熱ロスなど、さまざまな条件に依存することにも注意したい。