一部のUSB Type-CケーブルでRaspberry Pi 4に給電できない理由
タレコミ by headless
headless 曰く、
Raspberry Pi 4では電源端子がUSB Type-Cに変更されているが、ノートPC充電用に多くみられるeMarkerチップを内蔵するUSB Type-Cケーブルを使用すると給電が行われない問題があるという(Tyler Ward氏のブログ記事、 TechRepublicの記事、 The Vergeの記事、 The Registerの記事)。
USB Type-Cでは2つのCC(Configuration Channel)端子(CC1・CC2)で接続状態やモードを識別する。電源供給元ではCC1・CC2をプルアップ抵抗Rpでプルアップし、電源供給先では5.1 kΩの抵抗(Rd)でプルダウンするのだが、Raspberry Pi 4では1本のRdでCC1・CC2の両方をまとめてプルダウンしている。一方、eMarkerチップ内蔵ケーブルではCCラインの1本(VCONN)がインピーダンス800 Ω~1.2 kΩでプルダウン(Ra)される。しかし、Raspberry Pi 4側でCC1とCC2が短絡しているため、CC1・CC2ともにRa以下の抵抗値でプルダウンされることになる。この状態はオーディオアダプターアクセサリーモードを示すため、電源が供給されなくなってしまう。
Raspberry Pi Foundationでは将来のリビジョンで基板を修正する計画を示しているが、現行リビジョンではスマートフォンの充電用に多いeMarkerチップ非搭載のUSB Type-Cケーブルを使用するか、Raspberry Pi 4専用のパワーサプライを使用する必要がある。
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