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Chromium

MicrosoftのChromium採用により、Chromiumのコードベースから侮辱的・攻撃的表現を排除する動きが進む

タレコミ by headless
headless 曰く、

Microsoftが次期Microsoft EdgeでChromiumを採用したことで、Chromiumのコードベースに含まれる侮辱的・攻撃的表現を置き換える動きが進んだようだ(Issue 981129The Registerの記事)。

Microsoftのコントリビューターは7月初め、Microsoft内部で使用している機械学習によるツール「PoliCheck」でChromiumのコードベースをスキャンし、抽出結果の一部をバグとして報告している。このコントリビューターによればChromiumのコードベースはおおむね問題ないが、サードパーティーのコードを継承している部分に冒涜的な表現や地政学的に問題のある表現、多様性の面で問題のある表現の多くが含まれるという。

Google側ではコードベースに意図して侮辱的・攻撃的な表現を含めることはないとしつつ、これまで問題点を洗い出そうとしたことはなかったとして提案を歓迎。ただし、これらのバグをChromeチームが最優先事項として扱うことはないとし、Microsoftや他のChromiumコントリビューターが重要だと考えるなら必要なコードレビューを行うことには問題ないと回答している。

バグ報告では「wtf」「ho」「cracker」「dick」「cocksucker(s)」「molestation/unmolested」が冒涜的な表現、文字種の説明で使われている「Byelorussian」(白ロシア語、現在はベラルーシ語: Belarusian)とロケール設定で使われている「Macedonia」(今年2月にNorth Macedoniaに国名変更)が地政学的な問題がある表現として挙げられている。ただし、「Byelorussian」はユニコードの仕様で使われている表現だと指摘されている。

「ho」は間投詞として使用する場合に冒涜的な意味合いは含まれないが、俗語で「whore」(対価を受け取って性的行為をする人)を意味する名詞として使われる。バグ報告の中で挙げられているものでは間投詞とみられるものや、「home」を分割した結果「ho」になっているものもあり、前者は「ha」への置き換え、後者は分割位置の変更で修正されている。「cracker」は「貧しい白人」という意味で使われることもあるが、コードベースに含まれるものの大半は「password cracker」など冒涜的な意味合いのない用法だ。報告者はこの指摘に同意しているが、一部は修正が必要だとの考えを示している。

このほか、昨年5月にChromiumチームがバグとして上げていた「blacklist/whitelist」は、主に「blocklist/allowlist」への置き換えが進められている。これはblackが悪でwhiteが善といった見方を不必要に押し付けるべきではないというだけでなく、より具体的に説明する用語の方が望ましいという点も挙げられている。公開APIで使われている場合やグループポリシーのレジストリキー/値で使われている場合は変更が困難だが、これらの表現に影響を受けるユーザーが多いということで優先度が高くなっているようだ。

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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

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