GoogleのProject Zero、バグ開示の新ポリシーをテスト
GoogleのProject Zeroが1月1日以降ベンダーに報告したバグについて、開示ポリシーの変更をテストしているそうだ(Project Zeroのブログ記事、 The Vergeの記事、 Softpediaの記事、 Android Policeの記事)。
これまでProject Zeroではパッチが迅速に開発されることを目標としており、ベンダーへの報告から90日後またはパッチ提供開始のいずれか短い期間経過後にバグを開示していた。2015年には報告から90日以内にパッチは完成したものの、提供開始が間に合わない場合などに限って14日間の猶予期間を追加できるようになっている。ただし、いずれの場合もパッチ提供開始時点でバグの詳細やPoCが公開されてしまうため、パッチが不完全であった場合に引き起こされる問題や、パッチ未導入のユーザーを危険にさらすといった問題があった。
1月1日からテストしている新ポリシーではパッチの迅速な開発のほか、徹底的にバグが修正されること、パッチがユーザーに浸透することを目標に加えている。そのため、パッチ公開済みかどうかにかかわらず、バグの開示は報告から90日後になる。ただし、猶予期間内に関しては、これまでパッチの公開からしばらくしてバグを開示することになっていたが、新ポリシーでは即時開示となる。また、パッチに不完全な部分が見つかった場合はベンダーに報告し、既存のバグリポートに追記されるが、バグリポートが既に公開されている場合はパッチの問題点もその時点で開示されることになるようだ。
なお、既に攻撃が確認されているバグについてはこれまでと同様、報告から7日後に開示される。新ポリシーのテストは12か月間にわたって行われ、その結果を踏まえて今後のポリシーを検討するとのことだ。
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