90の日記: X線天文衛星ASTRO-H「ひとみ」異常事象調査報告書等について 2
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90
X線天文衛星ASTRO-H「ひとみ」異常事象調査報告書等について
ASTRO-HはEOB伸展前後で大きく質量特性が変わる特殊な衛星であり、EOB伸展後に、質量特性に影響を受けるパラメータ(重心位置と慣性モーメント)を書き換える必要がある。
このパラメータ変更運用については、打上げ前に制定する運用計画を規定する文書に明確に記述されておらず、また、どのパラメータをどの値に変更するか等、運用内容の詳細がJAXAと運用支援業者の双方で共有されていなかった。
また、運用計画を規定する文書に記述の無い作業を追加したこともあり同日の業務は輻輳し、検証過程において運用支援業者の担当者間での作業指示が曖昧となり、必要な検証作業の一部が実施されなかった。
運用支援業者の作業者が「RCS駆動マトリクス生成ツール」出力を「パラメータテーブル生成ツール」入力する際に負値を正値に直さなければならないところを実施しなかった。
当該作業者は、ツールの使用経験はあったが、本作業は初めてであり、符号を直すことを知らなかった。
当該2ツールは、JAXAによる「運用ツール化すべき対象」となっておらず、いずれも開発試験時に設計を熟知した開発者が使用する開発ツールをそのまま活用したため、事前にツールの手順書は準備されず、作業訓練も実施されていなかった。
http://www.jaxa.jp/press/2016/05/files/20160524_hitomi_01_j.pdf
気温も夏に向けて暖かくなってきました。ざる蕎麦も始められる季節でしょうか。
耳が痛い (スコア:2)
仕様書や手順共有の漏れがそもそもの原因、と考えるとあるあるな感じでイヤですね…
運用ツール (スコア:1)
渡辺謙主演のはやぶさ映画 [yahoo.co.jp]で軌道計算ツールをめぐってメーカが食ってかかるシーンがあったのを思い出しました。
メーカ側の「そんな値は設定できません」という抗議に、渡辺謙が「できるよ。だってそのツール作ったの私ですから」みたいな返事をしてたのがなんか印象に残っています。