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14050217 journal
日記

Bill Hatesの日記: 戦争映画を3本続けて見た 5

日記 by Bill Hates

最初が「フューリー」。物量作戦の連合軍なのに何故かシャーマン戦車の数が不足してしまう。歩兵を守るためだかそういう理由でシャーマン戦車5輌の舞台を随伴歩兵なしで前に出して、どういう敵か不明だがとにかく敵を食い止めろという意味不明な命令が。目的地に着くまでに4両がタイガー戦車とかにやられて残りは主人公の1輌のみで、それさえも地雷を踏んで走行不可能に。どう考えても作戦実行不可能だから撤退すべきなのに敵と戦うという戦車長。そこに装甲車両を随伴しない士気の高い謎のドイツ歩兵部隊が登場。んでもってそこから米軍無双でドイツ兵をバッタバッタとぶち殺す。ドイツ兵は士気は高くても間抜けなので弾をろくに当てられない。でもさすがのシャーマン戦車も5人の乗員で100人以上(多分)のドイツ兵を倒すものの弾切れでドイツ兵にやられてしまう。主人公だけ逃げ隠れて生存。謎のドイツ軍は戦友の死体をそのままにしてどこかに立ち去る。荒唐無稽にもほどがあるだろ。1970年代以前には米軍無双・ドイツアホという戦争映画が多かったような気がするが、21世紀になってもこういうのを作りたがる人がいるのだな。お前らは「史上最大の作戦」と「遠過ぎた橋」を100回見て反省しろ。

2本目が「ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火」というロシア映画。(ソ)連邦と、第三帝国のスペシャルチューンのナチスの白い?タイガー戦車が戦う話。三途の川から舞い戻った(ソ)連邦の戦車兵がニュータイプに目覚め、よくわからんが「死んでる」らしい帝国の白い奴と、装甲と機動力を強化したスペシャルチューンの本来5人乗りだけど3人だけ乗るT34/85戦車(多分)で戦う。帝国の白い奴の主砲は(ソ)連邦のT34/85戦車(通常は当然として強化型も)の装甲を軽くぶち抜くのだが当たらなければどうということはない。しかし操縦士がニュータイプでも他の乗員がボンクラ。1発当てるが砲塔側面だったので特に被害を与えられない。帝国の戦車は化け物か!とか思ってる間に被弾して乗員が1人死亡。新たな乗員を得て再度帝国の白い奴に立ち向かう(ソ)連邦のニュータイプ。また当てるには当てたが撃破できず逃亡される。強化したところでショボかったT34/85改なんだからトドメを刺していけばいいのに刺さずに逃げる。3回目の対戦になるかと思ってたらニュータイプは突然どこかに消えてしまい、ヒトラーっぽいのが謎の人物に説教しまくって映画は終わる。なんだこれオカルト映画にしても意味不明だろ。

3本目は「ハクソー・リッジ」。太平洋戦争の沖縄戦で衛生兵が最前線から戦友を助けまくるという話。脚色はあるんだろうけど実話に基づいているそうで。装弾数をはるかに超えた連射と日本兵の素早すぎるボルトアクション銃の操作が気になったけど、映画やドラマではよくある話。弾倉の交換とかはそれはそれで緊迫感がでたりすると思うんだけどなあ。とは言うもののこれは良い映画だったのでネタは書かない。

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  • 単に「でかい」「かたい」だけじゃなくて、
    戦車戦らしい描写があった気がする。あと歩兵対戦車の戦闘とか。

    ハクソー・リッジは好みに合わなかったな
    演出が感情的過ぎるというか、、、

    未見なら「戦場にかける橋」もオススメ

    • 第二次世界大戦時の戦車戦は、止まって狙って撃つを続けるのが普通だったと思うのです。シャーマンには安定装置が装備されていたそうなのですが、あまり役に立たなかったそうです。移動しながら射撃するのは行進間射撃というのですが、動いている方は当てることは困難な一方で、止まって撃つ方は動きを予測すれば比較的命中させやすくなっちゃうので自ら不利な状況を作るのは愚かですよね。そういうことなので移動できずに撃つだけの対戦車砲という武器が有効に使われておりましたし、旋回砲塔がなく照準を合わせるのに車体ごと旋回しなければいけない駆逐戦車とか突撃砲という装甲車両が使われていました。第二次世界大戦後に行進間射撃が可能な戦車が実用化されて以降、対戦車砲や駆逐戦車は消えて行きました。

      街で狙撃兵に撃たれるシーンは「プライベート・ライアン」のパクリじゃなくオマージュでしょうか。見直してみたら「ドイツ兵はどこだ」と聞いてから撃たれる所まで概ね踏襲してますね。プラーベート・ライアンは装甲車両は複数で行動していて歩兵を随伴してますし、弾薬の補充なども描かれています(ドイツ兵が機関銃の銃身を交換するシーンもあったような)。中にはまだ弾丸が残ってそうな弾倉を交換するシーンさえあります。

      それとタイガーの待ち伏せていた距離が近すぎたように感じました。もっと下がって待ち伏せできたような。シャーマンが下がるにしてもまっすぐ後退でなく散開しながらでないと、タイガーが命中させやすくなりますし、1両も回り込むことができませんよね。

      タイガーよりもシャーマンの方が早い上に燃費がいいし故障も少ないので、逃げるが勝ちという選択肢もあるわけで。そのタイガーもなぜか1両のみで歩兵の随伴もなし。それでもあれだけ開けた場所なら車体を旋回させれば後ろに回り込まれることもなかったので、シャーマン無双になる前のあのシーンで萎えちゃう人も多かったようです。タイガーじゃなくて地味にシャーマンでも撃破可能なIV号戦車2〜3両にしとけば良かったんじゃないでしょうか。「ザ・フューリー 烈火の戦場」という紛らわしいタイトルの映画があるそうですが、M18ヘルキャットいう自走砲とIII号戦車が戦うという、地味ではあるもののどちらが勝ってもおかしくないお話のようです。

      シャーマン無双になる直前に、偽装するのに車体を燃やすなんてガソリンエンジンのシャーマンじゃやってはいけない(歩兵が火炎瓶を投げつけて戦車を撃破することも多々ありました)はずですし、シャーマン戦車よりも射程距離の長い武器を携行していない歩兵部隊が正面から来るのであれば接近戦に持ち込まず、打てる距離からバンバン撃つべきだったと思いますし、そもそもあのドイツ歩兵部隊が日中に米軍の飛行機に見つからずに行進してたって設定もおかしいんですよ。パンツァーファウストを持った兵士を接近させてしまっていたので、直撃喰らって終わってないとおかしい状況でした。

      なお、「戦場にかける橋」はDVDを持っております。戦車が活躍する映画というと、「レマゲン鉄橋」というのがありますが冒頭で部隊が高速走行中に射撃するのをやらかしちゃってますね。

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      • 解説を聞くとまた見たくなりますね
        「レマゲン鉄橋」はアマプラにあるとすぐ見られるんだけど無いみたい

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        • 本日遠路遥々陸上自衛隊八尾駐屯地のエアーフェスタYAO 2019というイベントに行ってきたのですが、74式戦車が展示してあって乗員の方がいらっしゃいましたので行進間射撃に関して教えてもらってきました。ネットの情報通り、シャーマンよりはるかに新しい第2.5世代主力戦車である74式戦車でさえ演習での行進間射撃は行わず、有事の際に行ったところで多分当たらないとのことでした。ウィキペディアには90式戦車で等速での前進中など比較的単純な走行間にはなんとか [wikipedia.org]というようなことが書かれていますので、迫力を出したいからとシャーマンやタイガーに行進間射撃をさせるのは史実からかけ離れていると言われても仕方がないようです。

          砲塔上の機関銃は「フューリー」のシャーマンほどは飛び出していませんが、戦車から体を出す必要があるので撃つのは命がけになるようです。「フューリー」の批判的レビューに、あんだけ体出してて弾を当てられないってどんだけドイツ兵馬鹿にしてんのってのがいくつかありましたが妥当な批判なんでしょう。そういうことなので最近の戦車は内部からリモコンで機関銃を操作できるのが増えているようです。

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  • by Anonymous Coward on 2019年11月19日 1時26分 (#3718408)

    九九式(短)小銃での、三八式実包(φ6.5mm)から九九式普通実包(φ7.7mm)への威力向上は、元々不要だったんだよな。
    ロシア帝国の末期ですら出来ていた、フェドロフM1916(1913年採用)の様な自動小銃が作れていれば。
    日本がそのコンセプト(後世で謂う「アサルトライフル」相当)を、89式5.56mm小銃(1987年限定生産開始)として生産開始するのは、3/4世紀後の話だが。

    # なお同じ自動小銃でも、4gの弾丸を約920m/sの初速(1.7kJ)で打ち出す89式5.56mm小銃の方が、9.55gの弾丸を約700m/sの初速(2.3kJ)で打ち出す64式7.62mm小銃(M60弱装弾使用時)より、9.0gの弾丸を約654m/sの初速(1.9kJ)で打ち出すフェドロフM1916に近い。

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