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Sony

C0FFEEの日記: ミスターGT-R曰く、「規格外の製品は、会社ではなく人次第」 一方ソニーでは…

日記 by C0FFEE

面白い記事を読みました。
(要登録の記事なので議論に必要な範囲で引用)

GT-Rをヒュンダイのクルマが超える日は来るか

F:日本人のエンジニアも定年退職した人の中から、結構な数がヒュンダイに行っていると聞いたことがあります。

水:事実、「結構な数」が行っています。

F:その辺は半導体と同じですね。まあでも水野さんが行ったところで、ヒュンダイがGT-Rを作れるワケじゃありませんが(笑)。

水:どうしてそんなことが言えるの?

F:どうしてって…メーカーとして基礎となるレベルがぜんぜん違うじゃないですか。

水:冗談じゃない。日本と一緒ですよ。いや、もう抜かれてしまっている部分だってあるかもしれない。

F:でも…自動車メーカーを支えている部品や素材のサプライヤーだってまだまだプアでしょう。ハイテン鋼一つとったって、新日鉄が…ああ今は新日鉄住金でした…作る鋼材と韓国メーカーが作る鋼材とでは、どだい物が違うのではありませんか。

水:ヤマグチさん。それは認識が古すぎる。それは20年前の認識です。

(略)

水:さっきヤマグチさんはサプライヤーがプアだと言ったけど、GT-Rのブレーキはどこのだか覚えてる?

F:ブレンボですよね。

水:そう。イタリアのブレンボです。あそこの鋳物技術は世界最高レベルです。でも彼らは直径が380mmまでのディスクしかやらないと言っていた。それ以上大きくすると、ディスク内の部分的な温度差が大きくなりすぎて、安全性が保証できないと。でもGT-Rの強大なパワーを受け止めるにはどうしても直径390mmのディスクが欲しかった。だから僕は自分で図面まで書いて作ってもらった。ブレンボとはいえ、水野スペシャルです。ショックもそう。ビルシュタインはショックの内圧の上限を決めていた。それ以上圧を上げると保障できないと。でも僕は、それよりもうんと高い圧力のショックを要求した。どうしても必要だったからです。交渉に交渉を重ねて作り上げた。ビルシュタインのエンジニアを一緒にニュルで合宿までさせて完成させた。これも言わば水野スペシャルです。更に言えばVDC(Vehicle Dynamics Control:スタビリティコントロールの一種)はコンチネンタル・テベスにやってもらった。これだって水野スペシャルです。みんなニュルで一緒にいたでしょう。

   これらのサプライヤーが、僕が例えばヒュンダイに移ったからと言って、関係が切れるなんていうことがありますか。絶対にないですよ。彼らは会社についているのでなくエンジニアに、人についている。

F:ということは、理屈としては水野さんがヒュンダイに行けばGT-Rかそれ以上のクルマが作れる、と。

これを読んで思い出したのが、今年1月にソニーのCTOがサムスン代表取締役になっていたという話。

日本メーカーの人材流出相次ぐ ソニー元役員が日本サムスン代表取締役に

韓国サムスン電子の日本法人の一つである日本サムスンの代表取締役に、ソニーの元業務執行役員、鶴田雅明氏(57)が今月1日付で就任していたことが23日、明らかになった。
(略)ソニー時代、鶴田氏は2004年に業務執行役員に就任。半導体事業本部の副本部長などを経て、11年6月から技術渉外を担当。昨年10月末で退社していた。

日本のサイトでは、鶴田氏の業績やサムスンで期待される仕事についてろくな情報が無く、あっても楽観的なのは希望的観測なのでしょうか。
Googleで氏の名前を入れて出てくる次の補完候補に、「売国、在日、国賊」の文字が輝きを放っている辺りがなんとも香ばしいですね。
(まともな検索結果を得るには、相当ノイズ除去を施す必要があります。)

日本サムスンがSONYの大物をトップ招聘 求められているのは

鶴田氏はソニーを辞めてわずか2か月足らずでの電撃移籍。しかも、ソニー現社長の平井一夫氏と同じソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)出身。業績不振で平井体制の真価が問われている真っただ中、よりによって宿敵のサムスンの幹部になるのは普通ならばあり得ない話。よほどソニー内でやりたいことができなかったのだろう
(略)ソニーの幹部までなった人だから、守秘義務契約があって技術漏洩はできないと思います。

PS4は4K~8K解像度で、300fpsになる!? SCEが明かした「次のゲーミングプロジェクト」が未来すぎる

昨年12月、米ワシントンDCで開催されたIEDM(国際電子デバイス会議)で、ソニー・コンピュータエンタテインメントEVP兼CTOの鶴田雅明氏は、「ソニーの次のゲーミングプロジェクト」について語ったそうです。

そして最近、PS4が発表されたわけですが。
タイミング的に、開発に関わりつつも不満があったのか社内政治での失脚であった事が推測できます。

さて韓国では、この電撃移籍がどう見られていたかというと。

日本サムスンの代表取締役に元ソニー役員、広い人脈評価=韓国

韓国メディアは、鶴田氏の就任について、日本国内の電子分野に幅広い人脈を持っていることが評価されたと伝えた。

これだけでもGT-Rの記事を読んだ後だと、「人脈を持っていることが評価」の意味が重要だと判りますが。
英語ページが無いので詳細が判らないサリムという会社のページでは、鶴田氏の特許に関する業績一覧が掲載されていました。

SONY CTO 鶴田雅明、日本Samsung 代表取締役に (魚拓

一例として、一番古い「動体検出装置」など挙げておきますが、完全に技術力と人脈力を獲得した…それを具体的に発揮することに期待しているという意識が透けて見えますよね。
流石に、スマホ向けの拡張機器「Game Pad」には絡んでいないでしょうけど、今後のサムスンがゲームの軸を強化するなら鶴田氏の人脈をどう生かしてくるのか興味深い所です。

ソニーという企業からサムスンへ移籍する心情とは、どのようなものなんでしょう…最近、「追い出し部屋」の存在がニュースになっていましたし、高額な年棒を手にすることが出来るという話は有名ですね。

サムスンLG社員「ソニー社員“引き抜き”年収は1億円!?」

「サムスンには日本人技術者がたくさんいますが、彼らがソニーやパナソニック出身者なのかはわかりません。ただ、日本人は誠実で、任された仕事は最後まで徹底的に責任を持ってこなすと聞いています。だから評判はいい。」
(略)一方のLGは、「日本人技術者の採用方法も、実際に働いている日本人がいるとも聞いたことがありません」とのことだった。これはごく一部の意見だが、日本の人材の多くは、サムスンへ流れているということになるのかもしれない。
(略)日本人技術者の処遇も、役職によって変わるが、取締役なら年収6000万円から1億円と推定されるという。契約期間は3~5年くらいだというが、必要とされて優遇されるのであれば、そこで力を発揮しようと思うのが人間の心理だろう。

ソニー、リストラの実態 狭い部屋で単純作業、産業医や取引先まで使い社員を退職へ…

数年前本社に勤務していたB氏は、ある日突然人事部に呼び出され、「君はストーカー行為をしているのではないか?」と言われた。加えてなぜかそこに産業医が同席していて、「精神病の疑いがある」と診断された。すると今度は、ソニーから発注を受ける企業に勤めるB氏の親を呼び出し、同社指定の病院でB氏が診断を受けるよう説得を頼んだというのだ。

B氏はその病院で診断を受けると、再び精神病と診断され、会社から休職を命じられた。休職中もソニー側が指定する病院で何度も診察を受けさせられたが、復帰は認められず、休職継続1年半で強制的に退職という就業規定に基づきクビになった。退職金規定に反し退職金がゼロであったため、B氏は退職取り消しを求めて交渉したが、同社はB氏に対し、本件を表沙汰にしないことを条件に数百万円を支払い、退職させることに成功したという。

…「追い出し部屋」は鶴田氏には流石に関係ないと思いますけど、こんな風に企業主導で在籍社員に「負のロールモデル」が蔓延していたら社員のモチベーションは高まる訳ありません。
上から下まで人を軽視して、技術を流出させ続けるソニーの惨状、規格外の製品が期待できなくなった現状にも納得できてしまいます。

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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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