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Dereliumの日記: 靖国という場所。

日記 by Derelium

終戦記念日には靖国神社に行った。毎年行くことにしているが、今年も当然の如くいった。あいにくの天気で寒くて空はどんよりしていて、せっかく綺麗な景観を誇る靖国がもったいねぇなぁと思った。

無論、政治的な信条もあり毎年行くんだけど、毎年毎年思うのはその政治や正義といったもの以上に、あの場所の持つ雰囲気やそこにいる人たちの人柄に触れることに意義を感じる。とっても些細なことだけど。

靖国にはちょっとした食堂がある。そこで通常よりも高いうどんやそばを食べる。決してまずくはないが、800円といわれると高い気がしてならないような学食のような味だ。靖国そば。

そこのおばちゃんに、「雨、ざんねんですねぇ。」というと、「雨でも午前中は人が多かったんだけどねぇ。」とのこと。僕は午後3時くらいに出向いた。
「午前中は戦友会の人たちも来てたから忙しかったんだよ。」
「あ、僕のおじいちゃんも戦友会の集まりに来てたみたいです。」
「そうかい、お孫さんもこうやってお参りに来るなんて、えらいねぇ。」
みたいな会話をした。
食堂で食事する人ともいろいろ世間話とかもした。ほとんど僕より年上の方ばっかりだったけど。腹ごしらえして、お土産屋の覗き、相変わらずの日の丸っぷりになんだか安堵感を覚えた。

境内の方に行くと何やら署名運動をやっている。なんだろうと思って見にいくと、なんでも政府が計画している、戦没者追悼施設の建設に反対する運動だという。
うん、そりゃいかん。靖国あるのに別なところに作ってどうするんだ。税金の無駄でしかない。だいたい、靖国に祀られている人は靖国にいるわけだ。いないところに行って追悼してもまったく意味がない。
お盆の時期に空家で線香はあげないでしょうに。ったく。
そんな談義を署名運動やってるおじさんと話していたら、靖国神社に関する書籍をいただけた。よし、せっかくおじさんが好意でくれたんだから勉強がてらに読もうじゃないの。

で、参拝を終えて帰るわけだが、いろんな人と会話した。毎年、これが楽しみなのかもしれない。
この綺麗な場所で、暖かい人柄の人たち。見ず知らずの相手でも参拝に来た同士なんだから。そんな雰囲気が心地いい。
とくに「日本人!」とか「大和民族!」というような明確な意識こそ、そこにいた人々も持ってないんだろうけど、無意識的にそこには「同胞意識」はあったと思う。
自分以外は全部他人。社会を動かすためだけの他人との付き合いという現代が、過去に失ったのって、こういう意識じゃないのかなぁ。
ご近所だから、とか、たまたま似たような目的で居合わせた同士だからとか。それだけで相手を思いやれる心というか。

自分も忘れかける。思い出して癒される。

靖国はいいところだ。ここに参拝にくるあたたかい人々の姿があれば、きっと天国でも安らいでくれてるんじゃないだろうか。だといいんだが。自分の祖父の兄弟も祭られている靖国という場所は大事な場所だと思った。
実家にはお盆で帰れなかったけど、いろんな人のお盆に行ったんだということにしました。

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