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日記

EarOwlの日記: 失敗学の参考事例 6

日記 by EarOwl

といっても、界隈ではありふれたネタかもしれない昔話。

事故内容

AC アダプタを機器に接続し、電源を投入したところ『パン!』という音とともに火花が散った。
当該機器は基板上のコンデンサの焼損により使用不能に。

原因

5V と 10V の AC アダプタと、それぞれを使用する機器が 1台ずつあった。
これらの AC アダプタは偶然にもコネクタの形状が同一であった。
前回これらの機器をしまった際に、誤った AC アダプタとの組み合わせで別々の箱に収納されていた。
別の者がこの機器を使用しようとした際、セットで箱に入っていたため、機器と AC アダプタの組み合わせが合っていないことに気付かなかった。
そのまま誤った組み合わせで AC アダプタと機器を接続したため、 5V の機器に 10V を印加することになった。

所感

AC アダプタは極性や電圧が異なるものでもコネクタ形状が同一の場合があり、基本的に機器とセットになっているもの以外は使用しないべきである。

今回の事例では収納する際の取り違えが引き金となっており、使用時・収納時は取り違えの無いことをよく確認する必要がある。

また、このような取り違えはどれだけ注意を払っても発生しうるという前提で、 AC アダプタに機器との対応を明記したラベルを貼付するといった、取り違えに気付きやすくする対策も行うべきである。

このときほど電圧や極性が異なる場合に嵌合しないようコネクタを設計しなかった人を呪いたい気持ちになったことはない。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • こういう事故を防ぐため、JEITAで電圧別にプラグ形状を定めてますね。でも海外のメーカはプラグを自由に選ぶ一方で、安全対策が不十分なことがままあるので、こういう事故が起きがちです。
    なので、あまり電力がいらない用途では、挿抜耐性の高いマイクロUSB(ミニUSBはすぐにコネクタがダメになりましたけど)を使うことが多いようです。今後はType-Cも増えてくるかも。
    極性については、同軸タイプのコネクタは、ほとんど乾電池のアナロジで内側がプラス、外側がマイナスです。大昔、PNPトランジスタでポータブルラジオを製造していたSONYと松下はこれが逆(プラス接地だったので)でしたが、ある時期に入れ替えられました。

    • 大昔、PNPトランジスタでポータブルラジオを製造していたSONYと松下はこれが逆(プラス接地だったので)でしたが、ある時期に入れ替えられました。

      EIAJ (現 JEITA) の規格では極性もセンタープラスに統一されたので、それに合わせたのでしょうかね。

      USB は USB で、給電系の需要に対し規格化が追いついていなかった分、過渡期に作られたハードなど互換性に問題があったりしますね。 Type-C とともにしっかり規格に従った機器が増えることを願うばかりです。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2017年01月07日 22時09分 (#3140676)

      ミニやマイクロのUSBコネクタは表面実装が多いので基盤のパターンごと剥げてダメになるケースが多くて…
      あとマイクロUSBも案外すぐに接触不良でダメになります。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      バカが無理やり挿そうとしてコネクタを潰すことがありますよ

      みんな下向いて、自分がやったことがある人は手を挙げなさい
      \(~.~)

  • by Anonymous Coward on 2017年01月07日 12時44分 (#3140464)

    レギュレータ入ってなかったんか

    • by EarOwl (24188) on 2017年01月07日 14時04分 (#3140490) 日記

      鋭いところを突きますね。
      実は今回の日記に書いた機器は民生品ではなく、評価ボード的な物でした。
      民生品だと機器の回路側でもある程度対策してあるかも知れませんが、
      注意すべきという点は変わらないでしょうね。

      親コメント
typodupeerror

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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