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日記

Kyoutarou.Nekoの日記: ネットワークの中の律子さん(その26)

日記 by Kyoutarou.Neko

その26
昼になると教官が他大学の先生や学生と一緒に食事に行こうと誘ってきた。ここら辺の地理は分からないのでどこに食事処があるかも分からない。誘われるまま僕と律子さんはついていった。

店について席をとるとメニューを見た。色んな定食があって値段もそこそこ。僕は生姜焼き定食を頼んだ。律子さんは刺身定食を頼んだ。教官が喋ってると他大学の先生は連れてきた博士後期課程の生徒の話をしていた。そして、博士を取る基準の話になった。
「うちは海外で発表をこなし、論文誌に載れば取れます」他大学の先生が言った。
「こちらは特定の日本の論文誌に載れば取れますね」うちの教官が言った。
「大学毎に違うんですね。知らなかった」僕は言った。
大学ごとに細かな違いはあるにしても、論文は国会図書館に何部か送らないといけないそうだ。食事はおいしかった。

午後。律子さんの発表は2人目だ。もう僕が持っているノートPCは渡してある。律子さんは発表資料の最終チェックを行っているようだ。僕みたいにぶつぶつ言わない。律子さんが全部の資料に目を通し終えたら昼の休憩が終わり発表が始まった。1人目が終わり律子さんの出番だ。
「よし、行ってくる」と律子さんは僕に声をかけて、ノートPCを持ち発表するために正面に歩いて行った。
さて、律子さんの発表はどうなんだろう?興味津々だ。緊張するかな?律子さんがノートPCをプロジェクタに繋いで、PowerPointを立ち上げて始まった。律子さんは口をパクパクさせてそれから咳払いをした。声が出なかったのかな?赤面してるし。赤面する律子さんなんて初めて見た。律子さんは大きく息を吸って、声を無理やりひねり出して発表が始まった。僕も早口だったが律子さんも早口だ。緊張すると似たような感じになるのかね?律子さんはよく噛む。噛んでは喋りを繰り返してる。顔がどんどん赤くなっていく。律子さんも緊張するんだ。残り5分で発表は終わった。律子さんはため息をした。質疑が終わり帰ってきた。
「あー、緊張した。直前までは平気だったのに」
律子さんは燃え尽きていた。やっぱりね、あんな律子さん見たの初めてだったもの。
「やっぱり緊張したでしょ、初めては恐ろしいですね」
「自分の考えを知らない人に言うって結構恥ずかしい」
学生の発表が終わり、教官に挨拶してから今日泊まる予定のホテルに向かう。
研究会は明日もあるのでビジネスホテルに泊まるのだ。

「なんか美味しいもの食べましょ、じゃないとやってられない」チェックインした後に律子さんは言った。
「いいところありますよ。まあ、部屋でちょっと休んだ後に行きましょう」
その26終わり

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