Pravdaの日記: 〔DVD〕 キッスで殺せ
ハリウッドB級ノワールの傑作より、第三回目はジャック・ターナー監督の 『過去を逃れて』(1947年) [srad.jp] で綺麗にまとめようと思ったのですが、既出ですね。ということで、ロバート・アルドリッチ監督の『キッスで殺せ』(1955年)。
深夜の路上、トレンチコートだけを着て裸足で走る女が車を止めようとする。急ブレーキで停止した車には、タフで女好きの私立探偵マイク・ハマーが乗っていた。彼はその謎の女をバス停まで送ってやろうとするが、何者かに襲われ拷問を受け、転落事故を装って殺されかける。病院から退院すると、州間犯罪委員会に出頭を命じられる。知り合いのデカ長パットから「この件から手を引け」と忠告を受け、探偵のライセンスと銃器所持許可証を取り上げられる。マイク・ハマーが巻き込まれた謎とは…?
仰角のアングル、強い逆光、斜めに傾いだ構図など、フィルム・ノワールの技巧を凝らしたクールでスタイリッシュな映像美。また、スピーディーな展開で、マイク・ハマーが謎の女を拾って殺されかけ、病院で意識が戻るまでわずか10分間。ノワール映画の「省略の話法」が活かされています。
ミッキー・スピレインの通俗ハードボイルド小説の映画化。暴力描写はさすがロバート・アルドリッチ監督。もっとも、今ではたいしたこと無いのですが、当時の米映倫から物言いがついたようです。マイク・ハマーとその秘書ヴェルダ以外の、名前がある登場人物が1ダースほど出てきますし、プロットも相当ご都合主義的なところがありますが、そんなことはどうでもよろしい。スタイルを楽しむための映画。
映画の冒頭、オープンカーに乗ったマイク・ハマーが謎の女を拾うとオープニング・タイトルが通常の逆、つまり上から下へと流れます。そこに息の切れた女の喘ぎとナット・キング・コールの甘い歌声。マイク・ハマーと謎の女はの車の前からのアングルでとらえられ、ライトは床面から上方向へ。
発売はIMAGICA。画質は申し分ないのですけど、お値段がイササカ。レンタルとかがあればいいのですが。
以下、DVD裏のデータより。
■ CAST
ラルフ・ミーカー
アルバート・デッカー
ポール・スチュワート
マクシン・クーパー
ギャビー・ロジャース■ STAFF
製作・監督:ロバート・アルドリッチ
原作:ミッキー・スピレイン「燃える接吻」
脚本:A・I・ベゼリデス
撮影:アーネスト・ラズロ
音楽:フランク・デヴォル製作年度:1955年
字幕スーパー、日本語字幕のみ
106min.
モノクロ
発売:IMAGICA
販売:紀伊國屋書店
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