Pravdaの日記: 〔書籍〕 星新一時代小説集
前のエントリ [srad.jp] の本の紹介が、新人物文庫という、文庫としてはかなり(?)マイナーなレーベルでしたので、次もあまり本屋さんで目立たないポプラ文庫より、『星新一時代小説集』。「天の巻」、「地の巻」、「人の巻」と3冊出ています。出典元の、新潮文庫版『殿さまの日』は品切れなので、星新一の時代小説を読みたかった方々にはありがたいのでは。角川文庫版『城のなかの人』は、今も新刊で入手可能なようです。
以下、ポプラ社のWebページ、および目次概要。
■ 天の巻
http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=81010730
- 殿さまの日 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 江戸から来た男 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 道中すごろく ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 紙の城 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 春風のあげく ── 「城のなかの人」角川文庫
- すずしい夏 ── 「城のなかの人」角川文庫
■ 地の巻
http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=81010890
- ねずみ小僧次郎吉 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 藩医三代記 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- かたきの首 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 島からの三人 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 元禄お犬さわぎ ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 厄よけ吉兵衛 ── 「殿さまの日」新潮文庫
■ 人の巻
http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=81011000
- 薬草の栽培法 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- ああ吉良家の忠臣 ── 「殿さまの日」新潮文庫
- 城のなかの人 ── 「城のなかの人」角川文庫
- 正雪と弟子 ── 「城のなかの人」角川文庫
- はんぱもの維新 ── 「城のなかの人」角川文庫
星新一といえば、ショートショート作品があまりにも有名ですが、これらの時代小説集は1冊300ページ弱に5~6作を含んでいるので、それぞれ短篇から中篇という長さでしょう。それでも、まるで重力が軽くなるかのような不思議なストーリー・テリングや、社会や人間をシニカルにとらえる視点は健在。近年、松本清張の短篇集が刊行されていますが、文体の点でなかなか対照的かな、などという感想を持っていたりします。
新潮文庫版や角川文庫版のタイトルになっているように、個人的にも仲間うちでも「殿さまの日」と「城のなかの人」の2作品は評価が高いのですが、父・星一の急逝後、星製薬の社長に就任するも経営のことは判らず業績は悪化、会社を譲るのに辛酸をなめた星新一の前半生と照らし合わせると、なにやら胸をつかれるような気がします。
これらの本もまた、年末年始のお休みの間、電車の中やちょっと暇な時にでも読んでみると良いかもしれません。カバー絵および挿画は漫画家の松本大洋さん。
〔書籍〕 星新一時代小説集 More ログイン