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PuckWingの日記: NHKスペシャル「世界ゲーム革命」の感想

日記 by PuckWing

NHKスペシャル「世界ゲーム革命」を見た。おもしろかったので雑感を書いてみる。
実際のゲーム製作現場は知らない。そのため以下はこの番組を見た限りの印象である。

番組は「世界ゲーム革命」の主題として仮想現実の進化(深化)を取り上げ,前半は開発体制を中心とした日米比較,後半は現実と仮想空間の境界線を曖昧化するインターフェイス技術の進歩を紹介する流れで構成していた。

前半の日米比較はゲーム・エンジンの利用,デバッグの方法を比較事例。北米では万人が利用できる優れた開発ソフトを用いて開発するとともに,フィードバックを専門のテスト会社に委託することでクリエーターの独善性をいかに市場のニーズに合わせていくかという開発アプローチを取材していた。一方,日本の事例ではクリエーター個人の発想や実行力を担保とした開発アプローチを取材,長時間の会議によってクリエーターの意見を具現化し,職人的なプログラミングによるキャラクターの表情へのこだわりなどを取り上げていた。

番組内に限れば,北米の開発体制ではチームやカンパニーが見え,製品を市場ニーズへの接近させる過程が語られていたのに対して,日本ではクリエーターの独創性に焦点をあてすぎてしまい,英雄主義的な…かつてのプロジェクトX的な構成になってしまった感がある。これは番組構成のためかも知れない。しかし日本のゲームはクリエーター個人の能力に負う部分が大きく,作品のヒットは”賭け”の要素を存分に含んでいる「脆さ」を感じる。対して北米は個人の独創性は開発段階から市場の「客観的」なニーズによって評価に曝されていることが伺われる。組織化されたテスター集団によって意外なおもしろさが作品として表に出てこない可能性はあるが…。

後半は個々の技術は興味深かったが,「ゲーム革命」を仮想現実の進化(深化)というインターフェイスの進歩だけで捉えるのは妥当かという疑問がわいた。

今日のゲームを取り巻く環境は多様であり,たとえばゲームをまさにプレイする環境におけるユーザー間コミュニケーション空間に着目することもできるだろう。インターネット回線を利用した時間的,空間的拡大という開放性(ネトゲ),あるいは反対に家や公園(電車内も?)のような従来の即時的で限定された空間という閉鎖性(ポケモンやモンハンの近距離通信,wiiのパーティゲーム),あるいは開放性と閉鎖性と重なりや接合,ゲーム外コミュニケーションの存在など,仮想空間と現実空間の接近以外にも今日の「ゲーム革命」を考える上で必要な論点が多岐にわたると思う。
ただしこれは番組に外在的なことなので,おまけとして。

# 全体的にナレーションが煽りすぎ。

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