Quest of Mathの日記: 常微分方程式の級数解法(7) 1
日記 by
Quest of Math
次の常微分方程式
x^2*y'' + 5*x*y' + 3*y = 0
(y''は、xによる2階微分。y'は、xによる1階微分をあらわす)
について、
y = x^λ*Σan*x^n (n:0~∞)
と置くとき、微分方程式に代入してλの条件を求め、
さらにλで場合分けして微分方程式を解け。
このλの条件を求める方程式を、この微分方程式の「決定方程式」という。
また、このように巾級数にx^λを掛けて解を求める方法を、「Frobenius法」という。
証明 (スコア:1)
x^2*y'' + 5*x*y' + 3*y = 0
y = x^λ*Σan*x^n (n:0~∞)
= Σan*x^(λ+n)
である。このことから
y' = Σ(λ+n)*an*x^(λ+n-1)
y'' = Σ(λ+n)*(λ+n-1)*an*x^(λ+n-2)
より、これを元の微分方程式に代入すると
x^2*Σ(λ+n)*(λ+n-1)*an*x^(λ+n-2)
+ 5*x*Σ(λ+n)*an*x^(λ+n-1)
+ 3*Σan*x^(λ+n)
= Σ(λ+n)*(λ+n-1)*an*x^(λ+n)
+ Σ5*(λ+n)*an*x^(λ+n)
+ Σ3*an*x^(λ+n)
= Σ((λ+n)*(λ+n-1)+5*(λ+n)+3)*an*x^(λ+n)
= Σ(λ^2+(2*n-1)*λ+n*(n-1)+5*(λ+n)+3)*an*x^(λ+n)
= Σ(λ^2+(2*n+4)*λ+n^2+4*n+3)*an*x^(λ+n)
= Σ(λ^2+(n+1+n+3)*λ+(n+1)*(n+3))*an*x^(λ+n)
= Σ(λ+n+1)*(λ+n+3)*an*x^(λ+n)
となる。元の微分方程式の右辺は0であるので、級数の各係数は
(λ+n+1)*(λ+n+3)*an = 0
n=0のとき
(λ+1)*(λ+3)*a0 = 0
a0≠0と仮定すると、
(λ+1)*(λ+3) = 0
より、λ=-1,-3である。
(1)λ=-1のとき、(λ+n+1)*(λ+n+3)*an = 0は
n*(n+2)*an = 0
したがって、n≧1においてan=0であるので、
y = x^(-1)*Σan*x^n (n:0~∞)
= x^(-1)*(a0+a1*x+...+an*x^n+...)
= x^(-1)*(a0+0*x+...+0*x^n+...)
= a0/x
(2)λ=-3のとき、(λ+n+1)*(λ+n+3)*an = 0は
(n-2)*n*an = 0
より、a1=0,n≧3のときan=0であるので、
y = x^(-3)*Σan*x^n (n:0~∞)
= x^(-3)*(a0+a1*x+a2*x^2+...+an*x^n+...)
= x^(-3)*(a0+0*x+a2*x^2+...+0*x^n+...)
= (a0+a2*x^2)/x^3
a0,a2を任意定数とすると、λ=-1のときの解はλ=-3の時の解に含まれる。
1/x,1/x^3はそれぞれ一次独立な関数であるので、
y = (C1+C2*x^2)/x^3 (C1,C2は任意定数)
が求める微分方程式の一般解である。