SS1の日記: books: 『技術者倫理の世界』
日記 by
SS1
「技術者の帽子を脱いで,経営者の帽子をかぶりたまえ」
H2A事故がらみで,こんなテキストを見つけてきた。「技術者倫理の視点」。これが面白い。
このテキストはSRB-A 固体ロケットブースタのことを調べてて見つけたもの。そのキーワードはサイオコール社だった。サイオコールは,現在はH2AのSSBの設計,製造を請け負う固体ロケットメーカーであり,あのチャレンジャー事故の当事者でもあった。冒頭のセリフはけっこう有名らしいんだけど。ちょっと引用してみよう。
NASA はスケジュール通り飛行を成功させたかった.サイオコール社側は, NASAとの新しい契約を望んでおり,ここで打ち上げに反対すれば,その契約獲得は危うくなることは明らかだった.また,サイオコール社の技術者たちには,飛行が安全でなくなる正確な温度についての確かなデータを提出できない(持っていない)という弱点があった.結局,サイオコール社の上級副社長ジェラルド・メーソンは,技術者のひとりロバート・ルンドに,今や技術者倫理の世界では最も有名な言葉「技術者の帽子をぬいで,経営者の帽子をかぶりたまえ」と言った.サイオコール社の経営陣の最終決定は4人でおこなわれ,反対はゼロだった.技術者たちの警告は無視されたのだ.その後,ルンドは「技術者」ではなくて「経営者」の側についたとして非難されることになった.
これは,『技術者倫理の世界』という本の第一章とのことで,さっそく買ってみようか。というところ。聖カタリナ女子大学副学長ご推薦。
日本では,こうしたエピソードが表にでることは少ないのだけど。さて。どうなるでしょう。新聞各社社会部の活躍に期待。
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